44話 和解
期間が空いてしまいすみませんでした
俺は金髪のウィッグをかぶってみんなと待ち合わせの喫茶店に来た
「お疲れ様お兄ちゃん、もうみんな待ってるよ」
「ありがとうな、凛」
「それで、お兄ちゃんの隣にいる人は誰なのかな?」
なぜか凛は花梨ちゃんに圧力をかけていた
「私はマサトさんの大先輩ですよ、後輩の初仕事を労おうと思いまして」
対する花梨ちゃんもニコニコして笑っているように見えるが目が笑っていなかった
なぜ?
「お兄ちゃん、みんなでこの人について話すからちょっと席を外してくれない?」
「いや、俺も————」
「席、外してくれない?」
「はい・・・・」
俺の勇気は目が笑っていない妹の笑顔に撃沈してしまった
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
店を出たはいいけどなにをするかなと考えていると二人の女性が近づいてきた
「あの、もしかして色音様ですか?」
「似てるけど違うに決まってるよ〜、男の人に話しかけないほうがいいよ〜」
やっぱり俺のファンにはバレちゃうな
色音じゃないっていうのは簡単だけど、それもなんか嫌だしな・・・・・・・・よし
「そうですよ、よく気づきましたね」
俺はそう言ってウィッグを取ることを選択した
「「キャー!」」
二人はえ?嘘でしょ、本当にやばい〜、など言っている
「ごめんね、プライベートで来てるからちょっと静かにして欲しいな」
二人は首をすごい速さで縦に動かした
「あ、でも写真くらいなら全然いいよ」
「本当ですか!?じゃあ壁側に行ってください」
「どういうこと?ツーショット写真を二人共取るんだよ」
俺がそう言うと二人は俺と一緒に撮るのが恥ずかしいのか……顔を真っ赤にした
「じゃあまずは私からいいですか」
「なら俺の隣来てよ」
俺の言葉に従って隣に来た女性は顔を真っ赤にしていた
まぁ推しと写真を撮るってなんか恥ずかしいよね
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
そして写真を撮り終わった
SNSに上げていいか聞かれたけど場所を特定されるかも知れないから明日にしてくれと頼んだ
翌日に変装してる色音様を見つけたら写真を撮ってくれたと言う言葉と共に2枚の写真が投稿された
これによってファンの間では壮大な色音様探しが始まったのであるが今は関係のない話しである
俺は喫茶店に再度入店した
「あ、お兄ちゃんこっちだよー」
俺はその声がする方に進んでいくと先ほどまでの空気は消えて、とても和やかな雰囲気になっていた
「遅いですよー」
「そうだよマサトくん」
「マサトさんもっと早くて良かったのにー」
え?これ俺が悪いの?遅かったなら呼びにきてよ
「みんな仲良くなったみたいで良かったよ」
俺の言葉に四人は難しそうな顔をした
「まぁ確かに仲間かな?」
「敵でもあるけど」
「難しいわね」
「う〜ん」
なんで仲がいいか聞いただけなのに敵とか仲間とか言い出すんだよ、おかしいだろ
「まぁ仲がよさそうで何よりだよ」
「本気でそう思ってるあたりすごいよね」
「どういうことだ?」
「マサト君は鈍感だねーってことですよ」
俺が鈍感?ありえないな、これでも昔は他人の恋愛には敏感だと言われてたのに
他人の恋愛には敏感=自分の恋愛には鈍感
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