4話 女たらし
「ここが体育館の舞台裏になっているから一年生代表挨拶と言われたら二人で一緒に出てきてこれ読んでね」
「分かりました」
「分かりました」
「それじゃあ始まるまでにこれ覚えといてね〜バイバイ」
この本に書かれている内容を覚えておけばいいらしいが覚えないといけないなら前もって渡しておけよと愚痴りたくなる。
まぁ覚えると言っても50文字程度なのですぐ覚えられるけど
「お兄ちゃん緊張してるの?」
「当たり前だろ。そういうリンは緊張してないのか?」
「私も緊張してるからお兄ちゃんも一緒で安心した」
リンのためならなにをしてでも安心させるよ!
こう言おうと思ったがさすがにこれは言ったら引かれそうなので言わなかった
「そんなことよりはやくこれ覚えないと」
「そうだな」
5分くらいで完璧に覚え、10分くらいリンと話をしているとついに入学式が始まった
校長先生の素晴らしいお言葉に感度したあと司会の先生が俺たちを呼んだ
「新入生代表挨拶。星名マサト、星名リン」
ついに俺達は舞台裏から出て覚えた言葉を言った
「僕たち、私たちは・・・・・・」
なんの問題もなく全ていい終わった時には体育館全体がすごくザワザワしていた。
全学年がいるので緊張してどこか間違えてしまったというかんじでもないので、どうしたのだろうとみんなが座っている方面を見るとさらにザワザワし始めてしまった。
みんなにすごく見られたので笑顔になると3割くらいの人が気絶してしまった
「はぁ〜はやく行くよお兄ちゃん。それと自覚を持って行動してね」
「どうにかするからどういうことか教えてくれよ」
「自分で頑張って気づいてね」
「分かった頑張るよ」
リンがあざとい笑顔で言うのが可愛いくて別にどうでもいいかと思ってしまう
「じゃあはやく教室行くよ。もうみんな教室いると思うから」
俺達は代表挨拶だからすることがたくさんあり教室に行くのが少し遅くなっている。そのため走って教室に向かった
「一年A組ってここだよね?」
教室のドアを開けると俺の姿を確認したクラス女子がいっせいに騒ぎ始めた
「キャー」 「カッコイイ」 「アイドル顔負けじゃん」 「二人は兄妹なの?」
「ありがとうそれと俺達は兄妹だよ」
一気に質問されて焦ったがちゃんと返すことにした
「初めて男の人とちゃんと喋った」 「めっちゃ優しいじゃん」 「顔もよくて女の人に優しい人なんて完璧じゃん」「妹ちゃんが羨ましい〜」
「は〜い全員席につけ自己紹介始めるぞ」
担任の先生は男の人だったようで驚いたが先生が入ってきたことで、もみくちゃ騒ぎは終了したが正直に言うと全員可愛いくて幸せな気持ちになってしまった。
俺はキツく言ったり怒ることができないため女の人を強く拒絶することができないため不安な気持ちになった。しかし俺には完璧美少女の妹がいるから周りの女の人がそんなに魅力的に見えないので大丈夫だろうと思っていると
「大変そうだったな俺の名前は水川淳だよろしく頼む」
このクラス唯一の男の子が話しかけてきた
「俺の名前は星名マサトだこれからよろしくな水川」
「苗字じゃなくていいぞ」
「分かった淳。じゃあ俺もそうしてくれ」
話し終わると先生が自己紹介を始めていた
「俺の名前は河野大我だこれから一年間お前らの担任をすることになった困ったことがあったらいつでも頼ってくれ!」
「じゃあ出席番号一番目から順に自己紹介していけ」
それからどんどん自己紹介をしていくが全ての人が俺の方を見ながら言うので流石に困惑した。男の人が珍しくて見てみたいのであれば俺以外にも淳がいるからだ。理由を考えていると俺の番になってしまったので考えるのをやめて自己紹介をすることにした
「初めまして俺の名前は星名マサトです。全ての人と仲良くできたらいいなと思います」
そう言うと女子が騒ぎ始めた
「優しすぎでしょ」 「めっちゃイケボじゃん」 「惚れちゃった」 「触りたい」 「ペロペロしたい」
前半はまだわかるが後半は完全にアウトだった
「は〜いうるさいぞマサトもほどほどにな」
なんで俺が怒られるの⁈
そんなことも構わず出席番号が俺の次のリンが自己紹介を始めてしまった
「初めまして私の名前は"星名"リンです。よろしくお願いします」
「チッ」 「殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺」 「呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪呪」
何故か星名を強調して言ったリンに俺の時より圧倒的にやばいことを女子達が言っていた
どうしてそんなに起こっているのかが分からずリンの方を見ると何故か勝ち誇ったような笑みを浮かべていてよけいに意味が分からなくなった
「静かにしろ〜それと星名もやめておけよ」
「すいませんでした」
そして淳の番が回ってきた。淳がどんな自己紹介をするのかが楽しみだと思っいたが衝撃的な自己紹介をした
「初めまして俺の名前は水川淳です。嫌いな"もの"は女の人です
女の人をもの扱いしたのである
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