23話 これって誰だっけ?
「おい淳、お前俺のこと売りやがったな」
「なんの話だよマサト君?俺は助けたかったけどあの人混みの中に入るのは気が引けたんだよ」
こいつマジでラリアットしてぇ・・・・
「お前ってさ、俺が歌うこと知ってたよな」
「疑わないでくれよ、知らなかったに決まってるじゃないか」
その割には俺が歌ってる時に悪い顔で笑ってたけどな
「まぁそんなことよりパーティはどうだった?」
「楽しかったよ。リーファとの会話も楽しめたし」
「マジかよ・・・・あの人すごいな」
「リーファがどうかしたのか?」
「いや、なんでもない」
パーティは楽しめたし、リーファとも知り合えたし本当に来てよかった
「なんにしろ楽しんでくれたんならよかった。家まで送るわ」
「ありがとうな」
淳に甘えて今回は送ってもらうとしよう
「じゃあ乗ってくれよ、テレビでも見ようぜ」
やっぱり高級車に乗るのは緊張するな
「分かった」
『今回の企画は街中で倒れている人を助けてくれる優しい人を見つけようという企画です』
あれ?なんか聞いたことがある気がするな・・・・
『倒れている人の役を長濱さんにやってもらおうと思います』
『はーい、頑張っていきます』
『今は朝の2時ですけど何時くらいに助けてくれる人が現れるか皆さんも予想してください』
「俺さ長濱さんに興味あるんだよね、演技が上手だから尊敬してるの。社長の息子ともなれば演技しなきゃいけない時多いから」
「そうなんだ」
淳が女の人を尊敬するなんて珍しいこともあるもんだな
『ではメイクして来てください』
『分かりましたー』
ここでカットが入りメイクが終わった後になる
『こんな感じで大丈夫ですかね?』
『大丈夫です、大丈夫です』
「いや大丈夫じゃないだろ、だれも声かけてくれないさそうだな。マサトもそう思わないか」
「そっ、そうだな」
俺に聞かないでくれよ。こっちは結果分かってんだよ
メイクした後の顔を見て確信した。"あっ、これって俺が助けたやつだ"と
だが楽しそうに見ている淳に水を差すのも悪いしバレるのは諦めよう
『さっ、さあ始まってから10時間が経過しました。声をかけるどころか誰も近寄りすらしません』
「かわいそうすぎん?このままじゃ普通に昼飯抜きになるな」
『・・・・12時間が経過しました。2時間前と状況は一切変わりません』
「やばくね?このまま誰も現れずに次の日までいきそうなんだけど」
『14時間が経過しました。状況は・・・・いや!たった今男の人が近づいて来ました。なんという暴言を吐かれるのでしょうか・・・・』
「14時間待たされた上に暴言吐かれとか最悪だな。俺だったら心折れてスタッフ殴りかかってるわ」
淳はそんなこと言ってるけどこの男の人は————
『大丈夫ですか?』
そこにはやはり金色のウィッグを被った俺がいた
「なぁマサト、これって誰だっけ」
無言の圧を感じる気がする・・・・
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