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おじいさんの ごきょうくん  作者: Kengosan
第5章 つちぐも
48/397

第48回 つちぐも 1

おじいさんのありがた~い おはなし。

今回から一部教育漢字以外も入ります。

「みんな!盛り上がっていくよ!」

 今日も小式部&博雅(はくが)のらいぶは超満員、最前列ではそろいのはっぴを着た貴族の若者たちがおどったり、飛んだりしていたそうな。

「今日は、みんなに最高のにゅーすがあるんだ。聞いてくれるかい。」

 わぁー!

「これから、いっしょにらいぶをやる新めんばーのしょうかいだ!」

 おおお~!

「まず、紫のけいふのこの人だ。」

大弐三位(だいにのさんみ)でーす。さんみーと呼んでください。」

 さんみー!

「それから、この人」

小馬命婦(こまのみょうぶ)でーす。みょーぶーと呼んでください。」

 みょーぶー!

「っていうか、なんで私?ママといっしょで、あまり歌うまくないのに……。」

「ほんと、何でこんな人といっしょなんですか?百人一首に入っていないでしょ。」

「いいから、のりよ。三人官女2世のたんじょうよ!」

文字どうり、和泉式部、紫式部、清少納言の三人官女の娘。2世ユニットの誕生であった。

「でも私たちはママたちと違って、ロックだぜ!」

 おおおおおっ~!

「もりあがっていくぞ!!!」

 博雅のげんじょーぎたーがうなりをあげ、式神バンドの重低音さうんどがひびきわたる。



 ライブ終了後、最前列にいた貴族の若者たちがもめていた。

「トップオタはやっぱりおれだ!」

「兄さんは、歌はうまいけど、政治力ぜろだから、TOは無理。」

「最初に見つけたのはおれだぞ!」 

「ぼくは、花見にさそいました。」

「自分の家にも花は咲いてるって、断られたくせに」

 関白殿の次男の頼宗(よりむね)と、5男の教通(のりみち)があらそっているのを、しんせきの範永(のりなが)がおろおろしてみている。おなじくいとこの公成(きんなり)がとめようとオタ長老をさがしてきた。

「何をあらそっているんですか?落ち着きなさい。」

「うるせー、あさぼらけおじさんはだまってろ!」

「仕方がありませんね。」

 あさぼらけおじさんこと定頼(さだより)は、急にお経を唱えだした。

「うっ、頭が…。」

「いたたたたっ」

 頼宗と教通は、とりあえずおとなしくなったそうな。

「おしにガチ恋してはいけませんよ。それは厄介(やっかい)っていうんです。」

「厄介?」

「握手会独占しようとしたり、他のファンにマウントとったり、目立とうと迷惑かけたり、プライベートで会おうって、個人メールできょうはくしたり、総選挙の票をそうさしたり。」

「ん?」

「身に覚えはありませんか?」

 ギクっ!

 4人は顔を見合わせた。

「まさか、勝手に家に押しかけたりしてませんよね?」

「い、いや……、まだ…。」

「父上の保昌(やすまさ)さんがこわくって、私には無理です。」

「まあ、関白殿の息子ってぱわはら、使える人は別でしょうけど」

「おれたちも、そんなこと……。」

「正々堂々と、花盗人作戦で、臨むとよろしいのでは?」

「盗人が正々堂々なのか?」

「兄さんそんなことも知らないの?」

「頼宗さん、蓬莱(ほうらい)の玉ですよ。」

「玉?」

「みなさんが、小式部さんの望むものを用意するってことですよ。」

 

 そんなわけで、小式部内侍をめぐる7人の男女の恋物語がはじまるのであった?



【ごきょうくん】

おじいさんとのやくそくだよ。

おしにガチ恋はやめような。



【ごきょうくん】が大事

基本小学高学年にも読めるレベルです。

子孫が寝る前におはなししてあげてください。


何か少し前の事件を思い出しますね。


読んでいただいてありがとうございます。

みなさんの高評価が創作の励みになります。

いいね、ポイント、感想 よろしくお願いします。


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