第33回 こぶとり 7
おじいさんのありがた~い おはなし。
そのころ よりみつ一行は
「おい、さだよ まだつかんのか。」
「ええ、まだまだ、先は長いです。」
「さだ兄、もうすぐ、おらのいた あしがら山につくぞ。」
「で、すえたけよ。なんであかごをだいているんだ。」
「いや、さっき川をわたったときに わたされました。」
「おまえ、何度目だよ、」
「切ればいいの、切れば」
とまあ、ちんどうちゅうをくりひろげていましたが、
「ん? あしがら山???」
「んだ、そろそろ見えてくるんじゃないか。」
「おい、さだ!われわれは どこにむかっているんだ?」
「え?おののこまちのおんせんでしょ?」
「おまえ、おおえやまに おののこまち温泉があるって言わなかったか?」
「なにいってるんですか。でわの国、よねざわにある『おのがわおんせん』が、こまちの湯っていわれるんですぜ。」
「なんで、おんせん?」
「だって、かしら、こまち『の』湯まで、あんないしろっていいましたよね。」
「おおえやまに おののこまち温泉があるっていってなかったか?」
「はい、おののこまち温泉はおおえやま、こまちの湯はおのがわ温泉のこと。」
「だから、そのおおえやまの『しゅてんどうじ』に行くの」
「おれ、おおえやまから おりてきたやつ切ったっていいましたよね。切るよ!」
そんなわけで、あわてて、よりみつ一行は おおえやまにむかったそうな。
ようやく、はくがさんみが おおえやまにつくと、「ほすとくらぶは」あとかたもなくなくなっていたそうな。
「あっ、はくがさ~ん。」
「こしきぶさん、らいぶかいじょうは?」
「らいぶ?」
「『しゅてんどうじ』で、らいぶばとるやるんじゃない?」
「『しゅてんどうじ』?」
「そうだった、『しゅてんどうじ』をとりしまれと、かんぱくどののごめいれいだ。」
「このそうどう、『しゅてんどうじ』はかんけいないんじゃないですか?」
「いや、そもそも あなたが、ふうきのみだれ ってうらなったからでしょ。」
「なんかわからないけど、らいぶやるの?いいわよ、やってやるわ。」
と、いうわけで、どりあえず4人は「しゅてんどうじ」にむかった。
「『らいぶばとる』のしゅつえんうけつけは、こちらです。」
しゅてんどうじのわきにある うけつけじょで てつづきをすませた、こしきぶたちは、かいじょうにはいっていった。すでに『しゅてんどうじ』のまわりには、長いれつができている。
「きょうは、何組出るの?」
「はい、今、あなたがたで5組目ですね。」
「ふ~ん、だれ?」
「はい、まず『あらしをよぶ、おにふたーず』」
「『おにふたーず』じゃなくて?」
「ええ、めんばーがじこにあいまして、きゅうきょへんこうしました。」
「ぶーとかいう うくれれの名人はいるんだよな。」
「はい、さうんどの中心ですから」
「で、あとは?」
「ちょうせんしゃが『さんにんかんじょ』『ごにんばやし』『ばんたな組』ですね。」
「あいつら、でられるのか?」
「もうひとわく、のこってるんですが……。」
「っていうか、『さんにんかんじょ』って、まさか、ちがうよな?」
「ぱぱ、どうしたの?」
「いや、なんかへんな よかんがするんだ。」
【ごきょうくん】
おじいさんとのやくそくだよ。
「の」のつかいかたに 気をつけようね。
【ごきょうくん】が大事
基本ひらがな書きです。
子孫が寝る前におはなししてあげてください。
やっとクライマックスが見えてきました。