第29回 こぶとり 3
おじいさんのありがた~い おはなし。
さて、よりみつは 家に帰ると、してんのうを集めたそうな。
「というわけで、しゅてんどうじを とりしまれってことだ。」
「強そうな名前だな おらのくまより 強いのか?」
ひざのうえのこぐまをなでながら、金太郎が聞くと、
「なんか 新しい温泉のなまえかな?」
ひざのうえの温泉手ぬぐいをなでながら、さだみつが
「どうじだろ……こどもか?」
ひざのうえの あかごをなでながら、すえたけが
「とりあえず、切りゃいいのよ。」
ひざのうえの ふるしんぶんに きったひげをおとしながら、つなが
「おまえたち、そんなところで、きゃらつくらなくていいから、かんぱくどのの話だと、ふうきじょうの問題があって、若い娘が帰ってこないらしい。」
「さだ兄、ふうきってなんだ?」
「ふうきの湯?たぶん、九州だな。」
「こどもが、かねもちになるってか?」
「とりあえず、切りゃいいのよ。」
「おまえら……。のりこむまえに、よく、ようすをさぐるように!」
というわけで、4人はそれぞれ、ようすをさぐることにした。
それから、すうじつご、4人はそれぞれ、帰ってきた。
「とうりょう、いっぱいくまがいて、おら、あの白いやつにのりたいなぁ。」
「くまがいっぱいいるのか、それはきけんだな。」
「でもな、おらがさわろうとしたら、おこられたんだ。」
「ん? どこいったんだ。」
「てんのうじだろ?」
「で、すえたけ、おまえは?」
「いやぁ、古いお寺で」
「ほう、それで、しゅてんどう寺なのか。」
「いえ頭、してんのう寺っていうんですぜ」
「おまえ、どこいったんだ?」
「してんのうじだろ?せんこうと、子どものおまもり買ってきた。」
「さだ、なんとかしてくれよ。」
「はい、しゅてんどうじは、おおえやまにあるんですよ。」
「うん、そう聞いている。」
「あそこには、美人の湯としてゆうめいな、おののこまち温泉がありますぜ。」
「おまえは、なにをしらべてきたんだ?」
「おはだが、しっとり、すべすべになるそうですぜ。」
「つな、もうお前しか。」
というと、つなは、ころりと1本のうでを、転がした。
「これは?」
「おおえやまから、おりてきたやつがいてな。あやしいから切った。」
「これは人の手じゃないな。」
「ああ、こりゃおにの手だぜ。」
「こんなのが、いっぱいいるのか?」
「おら、こんなやつと すもうとったことねえ。」
「切るしかないよ、切るよ。」
というわけで、よりみつと4人はおおえやまにむかったそうな。
【ごきょうくん】
おじいさんとのやくそくだよ。
だいじなことは めもしておこうね。
【ごきょうくん】が大事
基本ひらがな書きです。小学3年レベルの漢字を使ってます。
子孫が寝る前におはなししてあげてください。
頼光四天王のキャラ、まあ、伝説に準拠してますw