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5話 聖女の家系

 真夜中、ユナはブツブツと呟く声で目が覚めた。

『これほどの細かい輪を繋げるとは……何という技巧。匠の技に違いない……ん?これは……!聖女の涙のついていた鎖では!』

 

「誰?」

 目をこすれば見えてくる、モーツァルトのようなクルクルヘア。どうやらテラが何かあった時に声が聞こえるようにと、部屋の扉を少し開けておいたらしい。変なのが入って来てた。

 

「オレビンヘアーって流行ってんの?」

『ぬぬ!オレビン師をご存知で!?』

「そうね、陣取りゲーム好きのオッサンなら知ってる」

『それは師匠で間違いございません!なぜならそのゲームは師の考案したスクエアゲームでして、お互いの陣地を攻めると言う……』

 ただ強い想いを伝えたいっていう思念は多い。オレビンオヤジもそう。この人の話もきっと止まらないと思う。このネックレスの話を聞きたいユナは、とりあえず話を止める事にした。

 

「名前は?なんていうの?」

『……勝敗はお互いの……ははぁ!申し遅れました。わたくし、デンデバーグ・モレスと申しまして。王宮の書庫の司書官を長年務めあげた偉人。本の管理ならお任せを!』

「デンデンさん、ごめん。聞こえちゃったんだけど、聖女の涙って、この鎖についてた石の事?」

 そう、このネックレスには以前、ペンダントトップがついていた。ユナの髪の色と同じ水色の雫の形をした石だ。いつの間にか無くなっていたけどね。

 

『ええ、ええ!その事もご存知で?何と利発なお子様でしょうか!!』

 デンデンは髪のカールを、ブルンブルン揺らしながらお世辞を言う。こんなのが司書だったら煩いって怒られない?王宮の人って心が広いのね。

 

「ユナよ。子どもじゃないから。ねえ、その石、今、何処にあるか知らない?」

『聖女の家系であるブラヴォー家が引き継いでいると聞きましたが……は!もしや、貴方様は!』

「そう、知らないのね。何処に行っちゃったのかしら……」

 石はお父さんが持っていた。でも、死んじゃったから……あの頃の事はよく覚えてないのよね。まだ5歳だったし。


『お役に立てず、デンデ不覚でございます。ですが、他の事ならきっとお役に立って見せますぞ!』

「お父さん……眠いわ」

『ぬぬ!これはいけませんな。おやすみ下さい、聖女ユナ殿』


 その日ユナは、デンデンの独り言を聞きなから寝たからか、ぐるぐるが止まらなかった。

 

 

 翌朝ユナは、朝食を持って来てくれたテラに、本を貸してと頼んだ。体はだるいけど、誰かの声を聞いていたかった。怖い夢を見そうだったから。


「大丈夫?ユナ……」

 私が本を読みたいなんて言い出すから、違う意味で心配された。

「知恵熱だったみたい。起きたら頭がめっちゃ冴えててさ……って、そんな顔しないでよ。よく眠れそうなの貸して」

「ああ、そういう事なら、お好きなのをどうぞ。これを機にあなたも本の魅力に気付いてくれると嬉しいわ」

 

 自分で選びたいと言うと、テラは好きにしなさいって、起きる許可をくれた。テラの部屋はユナの借りている部屋の隣。馬蹄の泥亭は、昔、宿屋だったおかげで、テラの店の2階は沢山の部屋が並んでいるの。

 テラの部屋に入ると、ユナは小声で、どれよ!とデンデンを急かした。本が多すぎて、デンデンが宿ってる本が分からない。

 

『これです!この立派な本!……に挟まってる(しおり)です!』

 デンデンの指さした分厚い本の隙間からは、まるでぺちゃんこのトカゲの様な、使い込まれて黒くなった皮の(しおり)がペロリとはみ出していた。

 

「ぷッ……」

 思わずユナは吹いた。

「どうしたの?ユナ」

 テラは読書モードにシフトチェンジしてて、どんどん服を脱いでいた。これが彼女の至福のひとときスタイルなのだそうだ。

「これにするわ。面白そう」

「オレビン・デ・ロンツィの本ね。数の法則についての本よ。確かによく眠れそうね」


 ユナは部屋に戻ると、しっかりと扉を閉めてから持ち帰った本をベッドの上で開いた。数字の羅列を説明する謎の本だ。

 前世の記憶が地味に残ってる私は、習わなくてもある程度の学力がある気がする。それはオレビンオヤジのお墨付きで、オレビンオヤジはユナの話す数学に、ものすごく興味を持ってたのよね。

 

 ま、数学はともかくとして、普通に字とかは読めるのは有難い。これが転生チート?日本の文部科学省に感謝ね!……けど、この本はきっと文部省でもお蔵入りすると思うわ。

 

「デンデン、聖女の涙について知ってる事を教え……」

『ベッドで本を読むとは!けしからん!!』

 突然怒り出すデンデン。ユナは挟まっていた栞を取り出し、両方の手でびろーんと引っ張った。デンデンがウキャーッて謎の悲鳴を上げた。

「この部屋の何処にテーブルがあるって言うのよ。我慢してよね!」

 ユナの借りた空き部屋にはベッドしかない。床で読むよりマシでしょ?

『ああっ!ああっ!おやめ下さい、聖女様あぁぁ――!』

『……呼んだ?』

 

 その時、ポン!と音がする様に、ユナの目の前にプラズマが弾けた。白銀のプラズマはゆらゆらと漂い、美しい女性の姿となる。

「アンリヘナお祖母様!」

 ユナは思わず叫び、抱きしめた。実際は1人ハグだけど。

 

『ちょっとぉ!おばあちゃんなんて呼ぶのは誰?……ってユナ!?まあ、嘘でしょ!!キャァァ――ッ!!』

 お祖母様もユナに重なってくれた。それだけで嬉しくて。

「良かった!姿が見えなくなってたから、いなくなったかと思ってたんだよ……う……」

 ユナは思わず涙いてしまう。だって、アンリヘナお祖母様はユナが会う事の出来る唯一の家族だから。


『泣くくらいなら、売るんじゃないわよ!全く……あらユナ、大きくなったわね』

「うん、15歳になったのよ、お祖母様。会えてとても嬉しいわ!」

『ユナ、お祖母様じゃないわ。アンリンよ!!アンリンも寂しかったんだからァ』

 

 アンリンが首輪……いや、ネックレスに想いを込めたのは、まだ若い頃だった。アンリンもユナのお母さんと同じ様に、子供を産んですぐに死んだから。だから、実際、ユナとは会った事はないらしい。

 でも、お父さんがユナにこのネックレスをくれたから、アンリンは小さい時からずっとユナの側にいてくれた。ここまでは普通にいい話なんだけど。

 

『ユナ、それより、美男子(イケメン)はどこ?起きたからには補給したいわ!!』

 問題はアンリンの趣味だ。極度のイケメン好き。イケメンを愛でたいって想いがそのままネックレスに宿ってるのよね。

 ユナはアンリンがまた寝ちゃわないように、一応は男子であろうデンデンを指さした。デンデンはブルンブルンと髪を揺らしながら何かを呟き続けている。

 

『……もしや、其方のお方は、二代目聖女様の、アンリヘナ・ブラヴォー様では……巧みな話術で人々を魅了し、数々の男性と関係を持ち、その争いによって非業の死を遂げたという……』

『……何この、くるくる。失礼な事を言ってるわ』

 デンデンはアンリンの心に刺さらなかった。

 

 ちなみに、初代聖女のクラリーサ・ブラヴォーは想いの見える人だったらしいが、アンリンは普通に見えない人だった。でも、コミュ力だけで聖女をやり切った偉大なお方だ。

 そして、次の聖女はユナの父。もう女性ですらなかったため、神殿に呼ばれる事もなかったらしい。遺伝って無情よね。


「デンデンっていうの。ここについていた石の事を教えてくれないかなぁって……」

 ユナはネックレスをいじった。アンリンが眉をひそめる。

『ユナ……あなた、まだ探してるの?』

 

 お父さんが死んだ時、ユナは必死にお父さんの想いの欠片を探した。でも、石と一緒にそれは消えてたから。


「お父さんとお母さんの想いの欠片は何処かにあるはずよ!だって世界にはこんなに想いが溢れているのに、2人のだけ見つからないなんて……!」


 コンコン……。

 その時、扉がノックされ、聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「ユナ……ちょっといいかい?」

『誰?』

「うへっ。王太子……」

 ユナは慌ててモブキャップを被ってベッドに横になった。

 

「ユナ。今、うへって言わなかったかい?傷つくな……」

 今日はキラキラとした王子様スマイルで入ってきたフィン様は、迷わずユナの枕元に座った。まあ、椅子がないから仕方ないけど、距離感がおかしいと思うのは私だけ?


 そして今日はなんと!プラチナブロンドの髪を持つ美青年、ルービー様が一緒だった。

 凄いわ!この国のツートップがこの部屋にいるのよ!!

 アンリンがワナワナと震えながらどんどん薄くなってる。アンリン、昇華しちゃうから気を付けて!

 

「ユナと呼んでいいだろうか。俺はルービーだ。この間はミーアが世話になったな」

 ルービー様は起き上がったユナの横に膝を着いて微笑んだ。尊い!


「勿論よ!ルービー様。ミーアは大丈夫だった?怪我してない?少しは元気になった?」

 立て続けに聞くユナにルービー様は苦笑した。

「ああ、お陰で大丈夫だ。それで、これをミーアから預かってきた。お礼だそうだ」


 ルービー様から渡されたのは高級そうな小さなビンだ。

「え?ネックレスも貰ったのに、貰い過ぎだわ。でもありがとう!とっても嬉しい」

「ユナ、それは薬だ。今すぐ飲んでくれ」

 フィン様はそう言うと、ビンの蓋を開けてくれた。

『ミーアって子はね、すんごいポーションを作れるのよ』

 アンリン知ってるの?ガチの癒し系って本当にいるのね。

 

「そうなの?じゃ、頂くわ」

 ユナは早速甘い薬を飲み始める。フィン様は頷くと真面目な顔をして話し始めた。


「ユナ、今日、俺たちが来たのは、君に謝りたいからなんだ。マロンを埋葬した夜、俺たちは君を2度も疑ってしまったからね。1度目はシスターの言葉を鵜呑みして、君が私欲の為に副葬品を手に入れようとしたと人間性を疑った。そして、2度目はミーアを突き飛ばした時。君がミーアに嫉妬して、意地悪をしたのだと疑ってしまってた。実際には、君は何も悪くない。本当にすまなかった」


 何?私、いつの間にか断罪イベントをスキップしちゃってたの?びっくり!

「ユナ?許してくれるかい?」

 フィン様に顔を覗き込まれてユナはちょっと照れた。

 

「そんな、全然気にしてなんてないわ。それにね、私、実際ミーアには嫉妬してたのよ。だって、素敵なナイト2人に守られるお姫様って素敵じゃない?」

「それは、俺1人じゃ不満って事かい?」

 フィン様がふざける。

「あははっ。なにそれ、違うわよ。ミーアが可愛いすぎて嫉妬してたの!ああ、もっと明るいところでミーアを見たかったなぁ。めっちゃ可愛いんでしょうね」

 

 すると何故かルービー様が嬉しそうに微笑んだ。

「ああ。それは保証する。今度、家に来るといい。ミーアも一緒に歓迎するぞ」

 そっか。ほんとに3人は仲良しなのね。

「それは……はい、って言い難いわね。ルービー様って公爵様でしょ?まあ、考えとくわ!」

 公爵様にタメ口をたたく私もどうかと思うけどね!王太子様に関してはもう諦めたわ。怒られないから、向こうも諦めてるのだと思う。


 それからすぐに2人は帰って行った。仕事前に寄ってくれたみたい。魔物も落ち着いてるし、暇なのかしら?

 ……でも、まるで夢みたいな時間だった。

 

 ミーアのポーションは本当によく効いて、午後にはめちゃくちゃ元気になってた。これなら開店準備だって出来るわ!

 

 ユナはいつものメイド服に着替えて、店に降りていくと、ふわふわした気分でいつもの仕事を始めた。

 馬蹄の泥停では、殆ど食事は出さない。煮込み料理1品勝負だ。冒険者は話題豊富な美人と酒があればいいらしい。

 料理の仕込みをして、掃除をして……。

 でも、やっぱり家が恋しくなって、ユナはちょっとだけ出掛ける事にした。テラが起きる前に帰って来れば問題ないわよね。


 いつもの様に王都の門をくぐれば、門兵さんにからかわれる。

「お!ユナ、もういいのか?フィン様に担がれて来た時にゃ、死んでるかと思ったが……」

 担がれるって?そこはお姫様抱っこでしょ!?されたら怒るけど。

 

「うん!もう大丈夫よ。ちょっとは心配してくれた?」

「そりゃあ、もう!俺らもだが、門兵長の慌てようはなかなか見物だったぞ。まあ、元気になったならいいが、あんまり無理するなよ。門兵長が禿げちまうから」

「あはは!分かったよ。門兵長の毛根の為に今日はちょっと家を見に帰るだけにしとく――」

「あ……ユナ、孤児院で不審火があったばかりだから、気をつけてな」


 不審火?

 子ども達大丈夫かしら。そう思いながら村に急げば、入ってすぐに村人に声をかけられた。


「あら!あんた、生きてたのかい?」

 村人から声をかけられるなんて珍しいけど、これも先日の王子様効果なのかもしれない。

 大丈夫よ、と、ユナはにこやかに手を振った。

 

 孤児院に近づいて見るけど、変わった様子はなくて安心する。

 そして、教会の裏に回って……。

 

「家、ないじゃん……」

 燃えたのは私の家でした。

 さすがに笑えないわぁ……。

 

『ユナ――!!大丈夫か?』

 オレリアンおじ様が駆け寄ってくる。

「大丈夫じゃないわよ!お気に入りのストールがぁぁ――!!」

『ストールなんざ、また買えばいい!お前さんが中にいなくて良かったよ』

「うう……だけど、私の大切なストールに、ランプに……着替えに……」

 ヤバい。私の財産、これだけだわ!

 

 驚愕するユナに、オレビンオヤジが力説する。

『火を付けたのはシスター・メイじゃ。わしは見ておったぞ!』

『私も見ておったよ』

 オレリアンおじ様まで!


「ちょっと!それ、事件じゃない?」

『まあ、火をつけた本人はお前さんの火の不始末だと言ってたがな』

「はぁ!?それって、容疑者も被害者も私って事?何それ最悪!」

 

『あのシスターはお前さんに恨みでもあるのかい?』

 ユナは首を傾げる。別に悪い事、してないと思うんだけど。

『こんな場所に住まれている事が王太子にバレたからでしょうね。世間体もあるのでしょう』

 なるほど、さすがエリアス!そっか、私、シスターに迷惑かけてたんだね。なら、大人しく去るか!

 

「……まあ、燃えちゃったものは仕方ない!引っ越すよ。家はないことも無いし」

『ユナ?』

 おじ様たちは不満そうだけど、仕方ない!


「大丈夫よ。おじ様たちには会いに来るから!ボトルロックもゲームがしたいでしょ?前からグランピングには興味があったけど、冬はさすがに辛いから、暖かくなるまで待ってね!」

 墓場でグランピング。私の冒険者家業にも箔が付くってもんよ。まあ、ヤンキーの肝試しレベルだけど。

「じゃ、みんな、今日は帰るね!」

 また来ればいい。そうよ、いっぱい歩こう!ユナは手を振り歩きだした。

 

『ユナ、ちょっと……』

 帰ろうとしたら、エリアスから声をかけられた。エリアスは若々しいおじ様って感じで話しやすいの。

「なになに?もう寂しくなった?」

『ふっ……』

「今笑ったわね!」


『すまない。実はユナに持ってきて欲しい物があるんだ』

「ダメよ。副葬品には手を出したくないの」

『大丈夫だ。それは誰も知らない物だから。私がある人に一生剣を捧げようと決めた時、その決心の証として持っていた剣をある場所に埋めた』

「なに?それを取ってきて欲しいの?」

『ああ。頼む』

「それ持ってきたら、エリアスは昇華しちゃう?」

 師匠を失いたくなくて、思わず言ってしまう。だけど、エリアスは、また、ふっと笑った。

 

『安心しろ。私の願いは、後継者を育てる事。まだまだお前じゃ無理だ』

「私を後継者にするつもり?」

 冗談で言ったつもりだけど、エリアスは真剣な顔で頷いた。

『それも悪くないと思っている。……ユナ、そのニヤけ顔を収めてしっかりと聞いてくれ。場所は教えるが、1人で行く事。そして、必ず自分の名前を名乗ってから、掘り出してくれ』

「冒険ね。ワクワクするわ。任せて!」

 絶対それ、レアアイテムよ!!


 エリアスのおかげでテンションが上がったユナは、それから急いで王都に戻った。テラが起きる前に、店に戻らないとね!

 だけど、門に仁王立ちする人物を見て、ユナは自分の考えの甘さに気が付いた。


「ユナったら!!どこ行ってたのよ!!」

 テラがこんなに怒るのは珍しい。ユナは怖くて目を逸らした。

「いや……家に、ちょっと荷物を取りに……」

 なかったけどね。家ごと。

「もう!もう少しで騎士団が動くところだったんだから!!勝手に、だけど!」

 

 チラリと見れば、ユナを見て解散する騎士様の中に、綺麗な金髪が見えた。王太子、小娘の捜索なんかしてないで、ちゃんと国の仕事して!

 余所見をするユナの耳をテラは引っ張る。

「ユナ!」

「ごめんなさい!」


 引っ張られていくユナに、何故かフィン様はご機嫌で、近づいてくる。

「見つかったのなら良かった。魔物が出るというのに、君はとても元気そうだね。何よりだ、ユナ」

「ええ!ありがとう!……じゃっ!」

 でも、帰ろうとするユナの腕をフィン様は逃さない。

 

「お礼が欲しいな。そうだ、今度の舞踏会に、一緒に来てくれないか?」

「メイド、足りてないの?」

 フィン様は呆れたように眉をひそめた。

「足りてるよ。そうじゃなくて、パートナーと……」

「ユナ!そう言えば、チッコリーノって騎士が探してたわよ」


 テラが痺れを切らしたみたいで、ユナを引っ張った。

「あ!忘れてた!舞踏会の返事!」

 ん?フィン様、何か言いかけてなかった?って……うわぁ……何か不機嫌になってない?


「ユナ、帰るわよ。王太子様、わざわざありがとうございます。騎士団の皆様にもよろしく伝えて下さると嬉しいわ」

 テラも!そんなに急いでどうしたのかしら?

 ユナはぐんぐん引っ張っられながら、フィン様に手を振った。


「フィン様、じゃあね!えっと……とりあえずありがとう?」

 フィン様を見れば、いつもの微笑みすらない。

 やっぱりこの人、ユナには冷たい気がするんですけど!?

 ユナはそう思いながら、テラに連行されて行ったのだった。

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