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13話 二人目の王子様

「……もういい加減ベッドから出てこいって!」

「後10分……」

「それ、さっきも聞いたぞ」

「ユナ、もう一生、このベッドで暮らす」

「はぁ……君がそうしたいんなら、この僕が手配してやってもいいけどさぁ」

「手配しないでよぉぉぉ!怖いんですけどっ!!」

 

 ガバッとフトンから起き上がれば、腕を組み、ニヤニヤとする閣下と目が合った。

 明るい室内で見る閣下は、ユナと同じ位の年の男の子で、茶色の髪に大きな瞳のヤンチャ系キャラって感じ だった。でも、着てる服はゴテゴテしてるし、偉そうなのよねぇ。王太子だから?

 

「やっぱり君にはピンクが似合うね。もっとよく見せてくれないかなぁ」

「嫌ぁぁぁぁ――!!」

 ユナは慌てて周りの布をかき集めて、みの虫になった。


 ユナは籠の鳥になりました。

 泥んこ血まみれになったユナを綺麗に洗いあげたであろう、敏腕メイドさんたちの話によれば、ここは王宮。塔の最上階に作られた貴賓室だそうだ。他国の王様とかが来た時に泊まる部屋らしい。何故そんな所にユナが寝ていたのか?……覚えてないのだから仕方がない。

 

 目が覚めたら天蓋付きベッドで、悪趣味なほどビラビラな部屋着を着せられて寝ていた。ものすごーく広くて豪華な部屋には、めっちゃ豪華な食事と、沢山のお菓子が用意されていた。震えるしかない。


 怯えてベッドから出てこないユナに困り果てたメイドさんが、このピンクのビラビラを用意したであろう閣下を呼んできて……今に至る。

 

「お家に帰りたい……」

「君、伯爵令嬢だよな?何でメイド服着て、あんな場所にいたんだ?」

 ユナを引っ張り出すのを諦めたのか、閣下がベッドに腰かけた。閣下はあまり人の話を聞かないタイプらしい。


「欲しい物があったの」

「あんな場所に?……あ、鉱石か。あの洞窟、採掘場だったらしいからな。でも、君のポケットに入ってたのって鉱石じゃなくてただの石っころだぞ?」

 いや、ズラです。……ハッ!みんなは!?

 ユナは慌ててキョロキョロと部屋を探した。

 

「荷物はあそこに置いてあるよ。石も一応とっておいたけどさぁ……いるの?」

 閣下の指さす煌びやかな刺繍を施されたソファには、ユナのドス汚いバッグが乗せられていた。綺麗な袋が横に置いてあるからその中にオレビンオヤジのクルクルが入っているのだろう。ユナはようやくホッと息をついた。

 

「閣下、他の副葬品は?」

 ついでに聞いてみる。

「閣下?……アレンって呼んでくれよ。君になら呼び捨てされたっていい。ほら、言ってみな、アレンって!」

 閣下がワクワクしてユナを見ている。ワンコの様だ。きっと名前を呼ぶまで、待て!を守っちゃう子だ。

「アレン……様?」

「……チッ。まあ、そのうち距離は縮めるとしよう」

 何の距離でしょうか?

 

「押収品なら騎士団が持って行ったぞ。ラディズラーオ隊長の剣も返しておいたから心配はいらない。ユナ、君はとりあえず何か食べろ。痩せすぎだ」

 アレン様はご機嫌で、立ち上がるとユナの手を引いた。

 

 少し落ち着けば、デザートビッフェですか!?って感じのテーブルも魅力的に見えてきた。

 ユナはビラビラ部屋着を、コスプレって考える事にしてベッドから下りると、テーブルまで恐る恐る歩いて行った。

 今回はミーアのポーション無しだったから体は重いし、頭はちょっとぐるぐるしてた。

 

「おっと!大丈夫か?」

 ふらつくユナをアレン様はしっかりと支えてくれる。意外にしっかりしててトキメクも、ついでに首筋をスっと撫でられ、首を竦めた。

 ナイフを当てられた場所には、ぐるぐると包帯が巻かれてて、チリリとした痛みが伝わってくる。

 

「痛かったか?ごめん……」

「大丈夫よ」

 アレン様が優しくしてくれるから、ユナは居心地悪くて、ネックレスを探った。フィン様の宝石と小さな指輪は確かにそこにある。ユナは謎の安心感に包まれた。

 

「こんなに傷だらけなのに……お兄様は何故ポーションを渡してくれなかったんだ?傷が残ったらどうするつもりなんだ。可哀想に……」

 アレン様はユナを優しく椅子に座らせた。

 お兄様……フィン様の事だ。最後に見たのはいつだっけ?

 

「ねえ、フィン様の怪我はよくなったの?凄く疲れてたって聞いたけど?」

「自分よりお兄様の心配を?……本当に君は……。大丈夫だよ、お兄様は元気さ。今日も学園に通われる聖女様に同行されたよ」

「そうなんだ……じゃ、平気ね」

 

 ここは王城。フィン様はここに住んでいる。聖女様もそうなのかなぁって思ったら、ユナは置いて行かれた気がしてちょっと胸が苦しくなった。いや、フィン様が元気なら、それでいいじゃん?

 

 アレン様はテーブルを挟んで向かい側に座った。すぐに壮年の執事さんが、コップに飲み物を注ぎ始めた。

「ねえ、アレン様。ユナの着ていた服を知らない?」

 メイド服がないと落ち着かなくて、ユナは早速切り出した。

 

「あのメイド服か?またあれを着るつもりなのか?」

「うん。ないと困るんだよね。この格好じゃ、街に戻った時に捕まっちゃうし」

 ユナが外に着ていける服はあれしかないのだ。

 アレン様はワインっぽいドリンクを優雅に飲みながら眉を寄せる。

 

「捕まる?誰に?」

「人攫い、とかね。ほらユナ、珍しい髪色してるから」

「ああ、なるほど、これほどの美少女だ……確かに危ないな。だからユナは、いつも変装してるって訳か。……分かった、別のメイド服を用意しよう。あれはかなり汚れてたし、もう捨てられた可能性が高い……爺や!」

 血液のシミは落ちにくい。ユナは思い出して、食欲を失った。

 

「ねえ、あの付け髭のおじさん、死んじゃったの?」

 執事さんがスっと部屋から出て行く見ながら、ユナが恐る恐る聞くと、アレン様はグッと表情を引き締めた。

「ああ、自決した。助けるのは不可能だった」

「ユナのせい?ユナが騎士団に見つかったから……」

「それは違うな。誰のせいでもないから安心しろ」

 アレン様はユナを優しく見つめ、少し逡巡した後、話し始めた。

 

「あいつ……オクタヴィアン・バヤールは、このティアラ王国の民を苦しめたアロイス王統治の時代、この国の大臣だった人だ。本当ならアロイス王が打ち倒された時に一緒に裁かれ、残りの人生を牢屋で過ごすべき者だった。しかし、彼はずるがしこくも隣国デッセシュバームに逃れ、生き延びた。まあ、こういう訳だから……オクタヴィアンが自決したのは、自身の行いに対する負い目からだろうと、お兄様は言ったよ」

「そんなに悪い事をしたの?」

「俺たちが生まれる前の事だ。よくは知らないが、この国が、すごく良い国になった!ってのは聞くだろ?それだけ前が酷かったって事だ」

 

『貴族主義の社会でな、身分の低い国民は虐げられ、税を払う為に生かされているだけの、まるで奴隷の様な扱いだった』

 オレリアンおじ様がそう言い、エリアスが頷いた。

『何故、オクタヴィアンは危険を犯してまで、ティアラ王国に戻ってきたのだろうか。それもアレン王太子と共に……』

 そうね。洞窟の中で密会とか、怪しすぎるわ!

「ねえ、アレン様はそんな人とあんな場所で何してたの?」

 怪しさが増してしまった。

 

「それは、まあ……。ユナは僕の恩人だし、教えてやるか!オクタヴィアンはな、この僕をティアラ王国の真の国王だと掲げる、アロイス派って派閥を立ち上げていたんだ。実は、僕はアロイス前国王の息子だという説があってね……僕は認めてないけどさ!」

 アレン様は嫌そうに眉を潜めた。

 

「僕の意志とは関係なく作られた、そのアロイス派のメンバーってのは、オクタヴィアンを中心にこの国の貴族から国政に関わる者まで、かなりの数がいてな。名前こそは既に王宮近衛隊によって明らかにされていたんだが、貴族を惹きつけてやまない膨大な資金の出処や、その不正を隠蔽する手口等、確たる証拠は出てこなくてね、手の出しようがなかったんだ。だから僕は、アロイス派に興味のあるフリをして、アロイス派を潰せるだけの証拠を手に入れようと、オクタヴィアンのいるデッセシュバームに交換留学生として、単身で乗り込み、オクタヴィアンとの接触を試みたんだ」 

「アレン様!スパイって訳ね!かっこいい!!」

「かっこいいか?ふっ、そうか。ユナは正直だな!」

 アレン様は嬉しそうにどんどん喋り続ける。

 

「そして僕はオクタヴィアンとの接触を続け、ついにアロイス派の奴らとの連絡方法を突き止めたんだよ!アロイス派の奴ら、細かな連絡を取るのに、監視の目を潜り抜ける方法として、国に輸出入する本に暗号を仕込むって手を使ってたんだ。奴ら、堂々と国の図書館を使って連絡を取りあっていたんだよ!」

「大胆ね……なるほど、それで本を探してたのね!」

「ああ。5日前の事だ。その重要な本が、納品指定日に図書館から消えていたらしくてな、オクタヴィアンが困っている事を知ったんだ。その本が、アロイス派を落とす鍵に違いないって確信した僕は、すぐにオクタヴィアンに取り入り、その調査に手を貸そうと名乗り出たんだよ」

「ほうほう……アレン様がゲスな奴らと手を組んでたのはそういう訳なのね」

 ユナが真剣に頷いていると、ふっとアレン様は笑った。

 

「ああ、国に自由に出入りでき、かつノーマークな僕が動く方が安全だってアピールしたら、アロイス派の奴らはすぐに乗り気になったよ。だけど……」

 アレン様は少し表情を暗くする。

「オクタヴィアンが僕について来るって聞かなくてさ……もういい歳なのにな。余程僕の事が信用出来なかったのか……頼りなかっただけなかもしれないけど」

 アレン様は自分を卑下るように苦笑いをした。

 

『それは歳だからだな。あのオクタヴィアンも最後くらいは、アロイス前国王の生き写しであるアレン王子の役に立ちたかったのだろう』

 そうね。あの人、アロイスって人に心酔してた感、ハンパなかったし、アレン様って童顔だけど、意外にちゃんとしてるから。

 

「アレン様は頼りなくなんてないよ!あの人、アレン様の役に立ちたくて、必死っぽかったから。命をかけてでも、アレン様について来たかったんだよ!」

 ユナは思わずアレン様を励ました。

 

 でもアレン様は、何故か目を丸くしてから俯き、ブツブツと何かを呟き始めた。

「あのオクタヴィアンが、僕に?もしそうなら……僕がもっとしっかりとしてれば……!」

 そのまま黙り込むアレン様。

 

 ユナが居心地悪くてお菓子に手を伸ばすと、突然アレン様は何かを決心した様に、キッ!と顔を上げた。

「ユナ!」

「はいぃぃ!?」

 ユナはお菓子を持ったまま固まった。

「ありがとう!僕は今、目が覚めたよ!」

「え?」

 今まで寝てたの?

 

「僕はオクタヴィアンを騙す様な、姑息な手を使わなければ、アロイス派は抑えられない思っていた。だが、それでは根本的な解決は見込めないと心では分かっていたんだ」

 何かが乗り移ったように、しっかりと顔を上げ、難しい事をつらつらと喋り始めるアレン様。

 

「僕は愚かにもアロイスの過去の行いから無意識に目を逸らしていたようだ。だがもし、今からでも許されるのであれば、オクタヴィアンの死を肝に免じ、アロイスの事や、アロイス派の過去についてもしっかりと勉強し直すよ。そして、僕は、僕の力でアロイスの幻影に惑わされた民を、正しき道に導けるよう、努力すると誓うよ!」

 アレン様は何処か吹っ切れたような、清々しい顔を向けた。その後ろで、壮年の執事が、ハンカチを取り出し、涙を拭いていた。

 

 お菓子を摘み、震えるユナを見て、アレン様はその表情をすぐに微笑みにかえる。

「ユナ、そう言えば、まだ君に謝ってなかったね。僕は本を手に入れる事に必死で、君に酷い事をした自覚がある。本当にすまなかったな」

 アレン様はテーブルに両手をついて頭を下げた。

 

「言い訳をする訳じゃないけど……実はね、僕は本当に前国王アロイスの子なんだ。アロイスが酷い政治をして国民に殺された時、僕はアロイスの妃候補だった母上、ディディエラのお腹の中に既にいたんだ。でも、新しい国王になったアロイスの弟、アルビー様は、お腹の中にいた僕を、自分の子だ!って宣言して、母上と結婚してくれたんだ。僕ら親子は、現国王アルビー様に返しきれない恩があるんだよ。だから僕は、なんとしてでもあの本を手に入れ、アルビー様の役に立ちたかったんだ!」

 アレン様はテーブルを周り、ユナの横に片膝を着いて、お菓子を優しく取り払いその手を握った。こうして見ると、まるで王子様のようだ!王子様だけど!

 

「僕はあの時、本の秘密を知ってしまった君の事を、殺してしまっていたかもしれない。なのに君は、僕のことを必死に助けてくれたね。ありがとう、ユナ。僕の可愛い人……」

 アレン様は何故か頬を染め、ユナの指先にキスをしてから、甘いね!って言いながら席へと戻って行った。ユナもちょっとびっくりした……けど?

 

 ユナ、ちらほらと出てくる単語に、引っかかる者がおりまして、困惑しております。

 アルビーって最近よく聞く名前だなぁって……。


 思わずテーブルの上に用意された大量のお菓子を見つめてしまう。アルビーおじさんって、国王様じゃないよね??ユナ、殴っちゃったけど?

 

「ユナ、君に話したらスッキリしたよ。気分がいいし、何か甘い物でも食べようか。このお菓子なんか、なかなか手に入らない貴重なお菓子らしいぞ?父上が何やら張り切って用意させていたからな!!」

 貴重なお菓子ですって!?……ま、いっか!

 

「アレン様のお父様って優しいのね!お礼、言っておいてね!」

 ユナはここでようやく念願のお菓子を口に運んだ。マカロンっぽいのもマドレーヌっぽいのも凄く美味しい!

「父上は最高のお方だよ。今度ユナを紹介するつもりだ」

 心ゆくまでデザートビッフェを堪能するユナを、何故かアレン様はお菓子も食べずに、じっと見つめていた。


「あ、そういえばアレン様、探してた本ってどんな本?」

 お腹が膨らんで幸せモードになっていたユナは、同じく幸せそうに微笑むアレン様に話しかけた。

「気になってたんだよね。だって事件の鍵を握る本でしょ?暗号とか言ってたし?」

 面白そうじゃん?

 

「ああ、数学の本だよ。アロイス派の奴らは、誰も手に取らない様な難しい本に暗号を書き、国から横領した金の金額や、それに伴う報酬何かを報告していた様なんだ。その本は、オレビン・デ・ロンツィの本でね、数字が……」

「ゲホッ!」

「大丈夫か?ユナ!」

 

 ユナはアレン様から渡された飲み物を受け取って、一気に飲み干した。クセの強い飲み物に、ユナはもう一度咳き込んだ。

「ユナ、もしかして君も知ってるんじゃないか?有名な数学者の本だから……」

 アレン様に背中をさすられながら、ユナはデンデンを探した。

 

「ん――聞いた事があるかも……?」

 不思議ね。ユナそれ、ベッドの上で見た事がある気がする。恐ろしく眠気を誘う本よ。

「そうなのか。やっぱり君は凄いな!」

「そう?もっと言って!!」

 デンデン、褒められてるわよ!

 

 ここで、コンコンッといいタイミングで扉が叩かれた。アレン様は慌てて立ち上がった。

「ごめん、ユナ。今から審問会なんだ。さっき話した事を、報告せねばならないからね。……爺や!」

 すぐさま、壮年の執事様が紙とペンを持ってやってくる。以心伝心ってやつだ。アレン様は執事様の持って来た紙に、サラサラと何かを書き記し、サインをしてからユナに渡した。

 

「審問会は長引くかもしれない。でも、この紙を持っていれば、王宮を自由に見て回れるからね。近衛は僕の管轄だから。ただし、くれぐれもさっき話した事を人に知られないように。何処にアロイス派の奴らが潜んでいるか分からないから」

「うん、任せて!ありがとう、アレン様!」

 ユナはワクワクと頷いた。ユナの次の目的は決まった!ミッション開始だ。

 

「終わったらまた迎えに来るよ。それまでゆっくりと休んでいてくれ」

 アレン様はユナが敬礼するのを微笑みながら見つめ、名残惜しそうに部屋から出て行った。


 アレン様が出て行くと、ユナはすぐにバッグに飛びつく。

「ユナ様。お出かけに、なられるのでしたら、お召し物をお変えになった方がよろしいかと」

 バッグを持って出ていこうとするユナに、執事様は慌てて声を掛けてきた。確かにビラビラのままでは目立ってしまう。


「こちらにご用意しております。どれになさいますか?」

 バァーン!と開けられたクローゼットには、更にビラビラで、ピンクなドレスが並んでいて、ユナは吐きそうになった。でも、さすが壮年の執事様!ユナの顔を見て悟って下さった。

「メイド服もご用意しておりますが?」

 ユナは涙目で頷いた。

 

 メイド服に袖を通し、ユナは鏡の前に立つ。基本の黒地に白のレースなんだけど、王宮のメイド服よ、めっちゃ生地がいいし、可愛い!更にはモブキャップまである!!

 ユナはメイドを呼ぶという執事様を止めて、髪を結うとモブキャップに詰め込んだ。

 

「変装の為とはいえ、この様な格好で……。さぞかしご不便な思いをされていらっしゃる事でしょう。アレン様の謹慎が解けた折には、最高のガードを付けさせて頂けるよう、お願いしましょう」

 ガードならボトルロックっがいるから大丈夫!!

 

 バッグも目立たないように、お揃いの色合いで用意してくれてて、ユナは全財産を詰め直すと、アレン様の書を握り締め、執事様に手を振った。

 何故かハンカチを取り出し、目に当てる執事様を置いて、ユナは足取りも軽く、超豪華部屋から脱出した。

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