お昼です、お兄様!
キーンコーンカーンコーン♪
4時間目終了のチャイムがなった。
なんだか、今日は先生に褒められたり、もしくは睨まれたりと大変だった。
すごく長く感じた4時間だった。
「お兄様〜!!」
凛が、弁当箱を片手に俺の教室に入ってきた。凛とは毎日お昼を俺のクラスで食べている。
「待ってたよ、凛」
「はい!お待たせしました!お兄様!」
凛はそう言い、後ろにある誰も使ってない椅子を取り、俺の真横へと持ってきて座った。
「お兄様今日は私が食べさせてあげますね!」
「いや……大丈夫だよ凛。今日も自分で食べるから」
そう、凛は毎回俺にたべさせようとくるのだ。流石にしっかりと断っているけど。
「お兄様……遠慮なさらなくてもいいのに…」
凛はしょんぼりしてそう言った。
悲しそうな顔をする凛を毎日見るのは結構辛いけどこれだけは譲れない。
「神沢…私も一緒に食べていい?」
俺と凛の元に、石田さんがやって来た。可愛らしいお弁当を持って。
「あぁいいよ。石田さん」
「お兄様…この可愛い女の子は誰なんでしょうか?あと、どういう関係なのでしょうか?」
「え…覚えてられていないのは少し悲しい。でも可愛いは嬉しい。私の名前は石田 咲。神沢だと名前が被るから凛とよばせてもらうことにする。神沢と私の関係は……教師と教え子?」
石田さんは凛にそう言った。
「ごめんなさい…私お兄様以外にはあまり興味がないもので…でももう忘れません。改めて私は神沢 凛です。咲さんよろしくお願いします。」
「ん。よろしく」
よし。これで2人は仲良くなれそうだな。
「……ところでお兄様、教師と教え子の関係とはどういうことなのでしょうか?」
「いや、普通に教師と教え子の関係だぞ!決して凛の思ってるような関係じゃない!」
「そうですか…ならいいのですが」
「そうだよ。私が神沢にお願いした。テストで分からないとこがあるから教えてって。」
「なるほど…でもそれなら先生に聞けばいいのではないですか?」
やっぱり初めはそう思うよな。
でも、石田さんは教師の偉そうな態度がいやで俺に聞いてるんだったよな。
「神沢に教えてほしいと思ったからお願いしてる」
石田さんはそう言った。
……あれ?さっきと言ってること変わってませんか??




