魔王
隼人達が合流地点につくと、他の二チームはすでに待機していた。
「マルク、遅いんじゃないの?」
「時間には間に合っているだろう」
「つっかかってくんなよ」
「それはあんたが悪いんだよ」
「はっ? 何の話だ」
「「兄貴(姉様)そのへんにしといてください」」
二人の言い合いを周りが止めに入る。
「そうだな」
「わるかったわ」
「作戦会議を始めましょう!」
テウスが仕切り、次の話題に変える。
「作戦はどうしますか?」
「魔王城は円状の三重の壁に囲まれています」
「壁の先が第一エリアさらに壁の向こうが第二エリア、その先の壁の向こうに魔王城があります」
「正面突破だな」
「えっ?」
ロータスの発言に、一同驚きの声を上げる。
「どうしたんだ?」
「ロータス様、さすがに正面突破は難しいかと」
「そうですね。相手の戦力もわかりませんし」
「それなら君たちは回り込むといい」
「僕は正面から行くから」
「わかりました。陽動をお任せします」
「分かった」
「作戦開始はいつにする?」
「今日の夜でお願いします」
ロータスを一人残し二チームはその場を離れてく。
「良い判断ね。全員正面から行けば私たちが死んでたわ」
「あたりまえだろ。R5と一緒に戦闘など自殺行為だ」
「お二人は仲がいいんですね!」
「「よくない」」
二チームに笑いが生まれ場が和む。
「私たちは右に行きます」
「俺達は左から行くぞ」
二手に分かれて作戦開始時刻を待つ。
「よし。そろそろだな」
一つ目の門を突き破り、ロータスが魔王城の第一エリアに入っていく。
「マオウサマ サスガ!」
門の先には大量の魔物が待ち構えていた。
その中には魔人と思われる個体が一体もいなかった。
「待ち伏せか。かかってこい!」
「始まったな」
「こっちも行くぞ!」
隼人達のチームも魔王城の第一エリアにのり込んでいく。
「全然敵がいませんね」
「陽動作戦のおかげだな」
「一気に魔王を仕留めるぞ!」
隼人達は敵に会うことなく一気に第二エリアまで侵入する。
「ここにもいない」
「怪しいな。十分周囲を警戒しろ」
そして、ついに魔王城にたどり着いた。
「魔王城にもそんなに多くの生命反応がありませんね」
「行くぞ!」
門を破壊し、魔王城に入っていく。
廊下を通り扉を開ける。
「マジか」
そこには大量の魔人と、魔王らしきローブの者が立っていた。
「しまれ!」
魔人の言葉で開けた扉が閉まる。
隼人が扉を開けようとするがびくともしない。
「開けるのは難しそうです」
「ざっと三百はいるな」
「しかも魔王が一緒ときたか」
オーラで全員が理解できた。
ローブの者が確実に魔王だと。
「すまないね。こんな大人数で」
魔王は謝罪をしながらローブを外す。
「人間?」
ローブの中には魔人や魔物とも違う。
確実に人間の顔があった。
「そうだよ」
「魔王ってのは力のあるものを指す言葉だよ」
「人間が魔王なのはそんなにおかしいかな?」
「昔は勇者とか呼ばれたんだけどやる気なくなってね」
魔王が手を上にかざすと、剣が召喚される。
「私の名前はラキウス」
「君たちは強い。始めから全力でいくよ」




