カルラ
カルラのチームも第二支部向かって侵攻を始めようとしていた。
チームは四人とも女性で構成されいる。
「私たちの目標は第二支部です」
「行きますよ」
「「はい」」
カルラたちは一気に速度をあげる。
「姉様! どうしてそんなに急いでいるんですか?」
「マルクたちには負けられないからね」
「あたしの教え子の借りを返さなきゃならないから」
カルラは、隼人がボコボコにした健二の師匠だったのだ。
一人が、テウスから渡された水晶を確認する。
「地図によればこの速度で行くと、明日の夕方ですね」
「随分かかりますね」
「はい。出発地点から一番遠いですからね」
「休憩はいりませんね?」
「明日の夜に襲撃しますよ」
「「はい!」」
カルラたちは休まず移動をつづける。
沈んだ日がまた昇り、また沈む。その頃には、第二支部の近くに到着していた。
「一発で仕留めるよ!」
「「はい!」」
カルラを中心にして、残りの三人が囲むように陣形をとる。
「ゆらゆらと揺れる火の粉」
魔法発動の為にカルラが言葉を紡いでいく。
「私のもとに集い炎となる」
周りの三人から魔力がカルラに流れ来んでいく。
「燃え始めた炎は消えず」
カルラの足元に超巨大な魔法陣が形成される。
それは、少し遠くにある第二支部にまで届いていた。
「なんだこれは!」
「力を欲し、周りを飲み込む」
カルラたちの頭上、はるか上空に巨大な炎の塊が出現する。
それは小さな太陽。そう呼ぶのが最も適していた。
「やがて、すべてを飲み込む極炎へと変わる」
「そして、わが矛となり敵を浄化する!」
「ジャヴェロット!」
小さな太陽は形をかえ、槍状に変化する。
「カラミタ」
カルラの言葉が終わると同時に槍が第二支部向かって降っていく。
四人は全力でその場から離れる。
魔物たちは大慌てで避難を開始しようとする。
だが、魔人達は逃げていなかった。
魔人ほどなら瞬時に理解できる。
自分の目の前に降ってくるものは必ず命を奪うと。
逃げることなどできないと
「天災……か」
槍が地面に近づくと、付近の魔物は高熱でどろどろになっていく。
地面に接触すると大爆発が発生する。
発生した高熱は、周囲を飲み込んでいく。
「終わりだな」
魔人はそう言い残し、灰となった。
しばらくして、煙がはれる。
そこには、何も残っていない。焼けた地面があるだけだった。
「任務完了」
「休憩しよう。流石にきついね」
「そうですね」
「明日の朝から移動を開始して、ゆっくり合流地点を目指すよ」
「「はい」」
消滅した第二支部にも、近づく影があった。
「魔王様! 報告があります」
「ちょうどよかった。今からすぐに城に来い!」
「何かあったのですか?」
「第一支部が壊滅した」
「生き残りは一人もいない」
「えっ?」
「それで、何を報告しようといたんだ?」
「…………」
「どうした?」
「非常に報告しにくいんですが……」
「なんだ?」
「第二支部も消滅しました」
「跡形もなく。生き残りも確認できませんでした」
「第二支部まで!」
「クソが!」
「今すぐ戻ってこい!」
「了解」




