異世界人
九人はチームごとに三手に別れて作戦を開始する。
「俺たちが担当になっているのはこの第一支部だな」
「その後合流し、魔王城に攻め込む」
「分かりました先生」
「「了解です兄貴」」
「急ぐか? それともゆっくり行くか?」
「期限は二日後の昼までだからゆっくり行きましょう」
隼人の提案で、四人はゆっくり目的地を目指すことになった。
しばらく歩いていくと開けた道にでる。
「この道をずっと行くと魔王軍の第一支部ですね」
「途中に人間の町があるので行ってみますか?」
「そうだな。せっかくの異世界だし行ってみるか」
四人は順調に道を進んでいく。
「止まってください! 茂みに何か隠れています」
四人は歩みを止めて、周囲の確認をする。
「ただの人間だろ。危険ではないな」
「そこに隠れているのは分かっている! 出てこい!」
「ばれたならしょうがないな」
「こいつらをやっちまうぞ!」
言葉と共に茂みから武器をもった人間が何人も出てくる。
「あんたらの装備は見たことないな」
「あれは売ったら高そうだ。気合い入れろ!」
「なんなんだこいつらは?」
「山賊とかですかね?」
「なるほど。隼人は物知りだな」
「ただの人間のようだし、無視でいいな」
「「はい」」
マルクの決定で、四人は山賊を無視して道を進んでいく。
「おい! 無視してんじゃねえよ!」
山賊の一人が斧で隼人に斬りかかる。
「シールド」
斧はあっけなくはじかれ、山賊は転倒する。
「こいつら魔法を使ったぞ!」
「退くぞ! 魔術師なんかに勝てるわけない」
山賊はすごい勢いで後退していった。
「どうしたんだ、あいつら?」
「魔術師がどうとかって。何かと勘違いしたのかな」
「気にせず進むか!」
ずっと歩いていくと大きな塀に囲まれた町が見えてくる。
歩き始めた頃は日が高く昇っていたが、町が見える頃にはうっすら暗くなっていた。
「町ってすごい規模だね」
「町というより都市って感じだな」
さらに近づいていくと門の前に人の姿が見える。
「あれは警備兵か何かですかね?」
「それっぽいな。入れてくれなかったら外で野宿か」
四人が近づいていくと警備兵が近づいてくる。
「貴様ら! 何者だ!」
「ここら辺では見ない顔だな」
「私たちは異世界から来たものだ」
「この町で休息をしたいのだが」
「異世界! そうか君たち異世界から来たのか」
「やはり王の言っていた通りだ。ついてきてくれるか? 案内する」
四人は門を通り町の中に入る。
そこには活気の溢れた姿があった。
「これが町か!」
「賑やかだな」
警備兵の案内で都市の中心にある建物に入っていく。
「私の案内はここまでです」
「この先で王がお待ちです」
扉を開けると一人の男がたっていた。
「ようこそ! わが町キシベルに」
「どうして我々のことを?」
「警備兵がやはりと言っていたのですが」
「私は夢を見たんですよ!」
「ここに異世界の人が来る」
「その人たちはこの町に幸福をもたらすとね」
「そうですか」
「寝床や食事なども用意してありますので、ゆっくり休んでください」
「ありがとうございます」
王の親切をうけ、町で一晩を過ごすことにする。
四人が寝床につと、ふとマルクが疑問を投げかける。
「そういえば、なんで魔物の支部と町が道でつながってるんだ?」
「この世界では魔物と人間は友好関係にあるようですね」
「そうか」
「じゃ人間は魔物の味方か?」
「その可能性もありますね」
「一応警戒しときます」
「キシベルの王だ」
「町に異世界人が来た」
「そうか、分かった」
「もう一日だけ引き止めれるか?」
「どうかな」
「まあ、こちらで食い止めてみるよ」
「頼んだぞ」




