レジスタンス
模擬戦の日から隼人には様々な変化がおきた。
最も大きな変化は周囲の生徒の変化だった。
隼人が教室に向かう途中。
「みて! あの人ユニゾンだなんだって」
「しかも模擬戦で相手をボコボコにしたって」
「えー! 怖い! 絶対関わらないほうがいいね」
「今までたくさん人も殺したんだろーね」
心無い言葉が隼人に降りかかる。
その一方で彼のことをよく思う人もたくさんいた。
「ユニゾンってことはすごく強いんだろうね!」
「顔もかっこいいしほんとに完璧って感じ!」
その言葉は彼にとって必ずしもいいことではない。
「あいつちやほやされて気に入らねえ」
「ここらで一発焼き入れとくか?」
学校の目立つ奴が許せない。
そういう輩に絡まれることが頻繁におきるようになったのだ。
放課後、一人になると今日も知らない生徒に声をかけられる。
その生徒は今までの生徒とは目的が違うようだった。
「如月隼人君ですよね」
「そうですよ」
「僕はレジスタンスに所属しているものです」
「レジスタンスってあのレジスタンスですか?」
「そのレジスタンスだと思いますよ」
「何の用ですか? 僕は無駄な争いは好きじゃないんですが」
「あんな模擬戦をしておいてよく言いますね」
「あと、戦いに来たわけではないので安心してください」
「じゃあ、何の用ですか?」
「レジスタンスに入りませんか?」
「え?」
「あなたはとても強いですしさらに強くなるでしょう」
「ですから今のうちに声をかけろと言われたんですよ」
「おそらく階級はR3ぐらいと分析しています」
そう、模擬戦で隼人がR4であると宣言したのは健二以外には聞こえていなかったのである。
「それは、ありがとございす」
「僕はレジスタンスに入る気なんてないので意味ないですよ」
「今はそうでもいつかそうなるかもしれませんよ」
「自分のしてきたことが本当に全て正しかったのか」
「疑問に思ったことはないんですか?」
隼人は質問答えられず黙り込んでしまう。
「そういうことですよ」
「少しはユニゾンの行動に疑問があるのでしょう」
「それが理解できなくなったらレジスタンスに来てください」
「いつでも歓迎していますよ」
そういってレジスタンスを名乗るものは去って行った。
家に帰っていつも通りに生活しているつもりでも、それはでてしまうのだろう。
「隼人、学校で何かあったのか?」
「なんにもないよ。いつもと同じだった」
隼人は今日の出来事を竜二に言おうとしたがなぜか言えなかった。
あいつに言われたことが図星だったからだろう。
ユニゾンに対して疑問を感じたことはないのかと。
隼人は思い出す。
自分が初めて疑問を感じたあの日のことを。




