想定外
隼人によって守られたが、雅章は恐怖のあまり気絶していた。
しばらく時間がたち、興味津々で翔が隼人に問いかける。
「なんなんださっきの力は?」
「あれも魔法の一種なのか?」
「その力はどこで手に入れたんだ?」
「隼人! お前は一般人じゃないよな?」
「そんなに一気に言われても困るよ」
隼人は何か思付いたような顔で提案する。
「質問にはできる限り答えるからこのことは他言しないでくれるかい?」
翔は少し悩んだ後、はっきりと答えた。
「ああ大丈夫だ! 他言しない!」
「まず一つ目なんだが隼人は何者なんだ?」
隼人は決心したように答える。
「僕はユニゾンに所属しているんだ!」
翔は驚愕する。
「それってホントなのか?」
「ユニゾンってあのユニゾンだよな?」
「本当だよ! 嘘はつかない」
翔が手を合わせ隼人にお願いをする。
「じゃあ、俺をユニゾンのメンバー入れてくれよ!」
「今は弱くてもいつか強くなってみせるから!」
隼人は申し訳なさそうに説明する。
「それは僕にはできないよ」
「勧誘は勧誘の担当の人がすることだから僕にはそんな権限ないんだよ」
「なんだよ! ユニゾンに入れるチャンスかと思ったのに!」
「ごめんね役に立てなくて」
「まあ、それは自分で頑張るからいいとして」
「どうしてこの学校に来たんだ?」
「あんなにすごい魔法が使えるならこんな学校来なくていいんじゃないのか?」
「何かの任務だったりするのか?」
「任務なんかじゃないよ」
隼人が恥ずかしそうに続ける。
「ただ魔法を学びに来たんだ」
「僕が使える魔法は二つしかないからね!」
翔が疑いの眼差し向ける。
「本当か?」
「本当だよ!」
「じゃあひとまずは信じるとするよ」
翔が質問を続ける。
「なんでユニゾンのこと黙ってるんだ?」
「ユニゾンだっていえば人気者とかなりそうだけどな」
「僕は人気者になりたいわけじゃないから」
「そうなったら学校で生活しにくくなりそうだから」
「あと、ユニゾンをよく思ってる人たちだけじゃないからね」
そういって隼人が奈津子のほうを向く。
「確かにそうだな」
「ひとまず話はこの辺にして二人を保健室に連れて行こうよ」
「いつでも話は聞くから」
「ああ、そうだな」
隼人が奈津子を翔が雅章を抱え保健室に向かう。
保健室に入り事情を説明する。
「そうなんだ。初日から大変だったね」
「すぐ目を覚ますと思うから、二人は帰っても構わないよ。私が責任持つから」
保健室の先生がそう言うと翔が即答する。
「いえ待たせてください! 友達なので!」
「そうかい! この子たちは幸せだねこんな友達に恵まれて!」
「担任には連絡するからね」
しばらく時間がたつと安藤先生が急いで保健室に入ってくる。
「二人の状況は?」
「大丈夫だってさっきも言ったでしょう」
安藤先生が二人に説教を始める。
「あれほど魔力枯渇は危ないといってのに」
「そばにいて気づかなかったんですか」
「今回はまだ気を失うだけで……………」
「って感じでたくさん怒られたんだぜ」
「どうして俺らが怒られんだよってな。ハッハッハ」
話しをしながら四人で校内を移動する。
「迷惑かけてごめんなさい」
奈津子が謝る。
「大丈夫だよ。別に迷惑とか思ってねえから」
「そうだろ隼人?」
「そうだね!いい経験もできたから」
「いい経験?」
「こっちの話だよ」
「それより寮の人はここでお別れだよね」
「そうだったな。じゃあな隼人」
「ばいばーい。気を付けて」
「うん! また明日」
三人は寮へ隼人は校外へ出ていく。
隼人は人目のない場所で一人になるとサッと姿を消す。
「どうだった初めての学校は? おもしろかったか隼人?」
「おもしろかったよ! でも一人にユニゾンだってばれちゃった」
「早すぎだろ! もうちょっと頑張れよ!」
「でもいい経験ができたんだ!」
「兄貴や先生に拾ってもらって訓練をして強くなった」
「それが本当に良かったって、友達を助けた時に実感できたんだ」
「それはよかった」
「その気持ちあればもっとっもっと強くなることができる」




