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ユニゾン 生命一心共同体  作者: カミカクシン
11/37

如月隼人

 放課後

 雅章と翔と隼人が自主練のための鍵をもらいに職員室に向かっていた。

 翔が不安そうに言う。


「全然できなかったな」

「ほんとにいつかできるのか」


 雅章が答える。


「大丈夫だよ」

「先生もそういってたじゃないか!」


「そう思うだろ隼人」

「隼人? どうしたんだそんなにボーっとして」


「改めてすごい人達なんだなと思って……」


「なんのことだ?」


 翔が不思議そうに聞く。


「いや……なんでもないよ」

「気にしないで」


「おかしなやつだな。ハッハッハ」


 翔が笑い声をあげる。


 そうしていると職員室に到着した。


「安藤先生! 自主練の為に鍵を借りたいんですが」


「初日から自主練なんて感心ですね!」

「さっきも言ったけど魔力には気を付けてくださいね」


 鍵をもらい練習場に向かう。


「雅章じゃない!」

「どこに向かってるの?」


 一人の女子生徒が話しかける。


「奈津子そんなに大きい声で呼ばなくてもわかるよ」

「みんな紹介するよ。この人は僕の幼馴染の 五条 奈津子 仲良くしてね」


「五条奈津子です。クラスはA5です。よろしく」

「雅章と同じで魔導隊に入るためにここに来たの」


「僕は如月隼人」

「クラスは雅章と同じC5だよ。五条さんよろしく!」

「僕はもっと魔法を使えるようになりたくて来たんだ」


「俺は霧先翔っていうんだ」

「俺も同じクラスだ。よろしくな!」

「俺はユニゾンに入りた……」


「翔! ユニゾンの話は奈津子の前ではしないほうがいいよ」


 雅章が途中で話をさえぎる。


「今、ユニゾンに入りたいって言ったの?」


 奈津子が少し不機嫌そうに言う。


「遅かったか」


「ユニゾンに入りたいなんてどうかしてるわ」

「人類を救ったのはユニゾンだけど殺したのもユニゾンよ」

「もっと早くに出てくれば死ななくてすんだ人が何人いると思ってるの!」


「それもそうだが」

「それには事情があったんだろう。結果として人類は自衛ができるまで成長したじゃないか」

「ユニゾンに入りたいのは当然だろう」


「そう! あなたとは価値観が合いそうにないですね!」

「そもそもC5の人がユニゾンに入るなんてありえないでしょうけどね」


「なんだと!」


「まあまあ、話はそこらへんにしといて」

「時間もないし早く練習場に行こうよ」


 再び雅章が話を中断する。


「そうだな」


「少し熱くなってたわ」

「ごめんなさい」


 小声で雅章が翔に話す。


「ほんとは悪い奴じゃないんだ」

「ユニゾンが関わるとああなっちゃうんだ」


「そうか。価値観も人それぞれだからしょうがないさ」


 しばらく歩いて部屋に入り、ゲートをくぐって練習場に向かう。

 そこには奈津子の姿もあった。


「奈津子どうしてついてきたんだ?」


「C5の雅章のために指導係をしようと思ってね」


「そうなんだ。助かるよ」

「隼人と翔はどうする?」


「俺達は二人でやるよ」


「そうか! どっちが先に上手になるか勝負だね」


 黙々とそれぞれ練習に励む。


「奈津子はすごいな!」

「もう的に当てられるなんて」


「そんなことないよ。雅章もすぐできるよ!」

 

 さらに時間が経過する。


「奈津子そろそろ休もうよ」

「しんどそうだし危ないよ」


「大丈夫よ! みんなまだまだ平気そうだし」


「魔力には個人差があるって先生言ってたし危険だよ」


「まだできるよ。見てて」

「ファイアボール」


 そう言うと共に魔方陣が形成された。

 が、魔法は正常には発動しなかった。

 どんどん炎が大きくなりはじめ、制御がきかなくなる。

 

 途中で奈津子は気を失ってしまった。

 だが、魔法は最後まで発動し、制御者を失った大きな炎の塊が近くにいた雅章に向かって動き始める。


「雅章危ない!」


「避けろ!」


 二人が叫ぶが炎の塊は雅章の目前まで迫っていた。


「もうだめだ」


 雅章があきらめの声をあげる。


 それと同時に隼人が行動をおこす。


「召喚! 俺に力を貸せ! 新月」


 その言葉と共に隼人の目の前に黒色の刀が現れる。

 その刀を持ち雅章と炎との間に一瞬で移動する。


 隼人が刀を振るい炎を切り裂く。

 その一瞬で炎が消滅する。


 

 翔がつぶやく。


「隼人……お前何者だよ」

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