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4話:涼太、異世界に立つ

一応異世界ですよ……


すみません、作者の喋り方で書いている事が多く

「の」が「ん」と書かれていたり、「い」を抜いた文が含まれます

例:いるのですか?→いるんですか? している→してる 等

余りに読みにくい場合はご指摘ください。

 異世界に行った俺は何故か重たい装甲車に乗って真夜中の空から落下していた。


「なあ、窓花さんや、俺、何で空から落下してるのかな? 女の子じゃ無いし」


「涼太様、落下では有りません、非常に低速のパラグライダーによる空挺降下です、正確に説明しますと宇宙から侵入し大気圏突入シェルを分離したので空が見える様になっただけです、地表はモグが観測しておりますので安全で海に着水する事も有りません」


「モグ~」


 あー 異世界だけど星だったわ、ちょい月が大きいかな? お隣さんは陸続き、でも「証拠が~」って拒否られた。


 軌道降下猟兵…… 響は良いが怖い、装甲車でも20t以上は普通、無いわ~ 空挺戦車を考えたやつは頭おかしいに違いない、早速精神安定剤を使おう。


「涼太様、そろそろ地上です、マイクロ衛星も静止軌道に乗りました、一機なので精度は低いですが有る程度位置は特定できます」


「衛星まで投入したんだ、大まかってどのくらい?」


「レーザー通信ですので天候により受信できない場合がございます、精度を例えると何県何々市ほどです、マイクロサイズに多機能ですので性能はご了承ください」


 アレス大陸のどの当りが分かるだけでも大分助かる、残りの隙間にマイクロ衛星とは良いチョイスかもしれない、デブリも彗星のカス位だろうから長生きしそうだ。


「位置は新生アレス皇国とアイギス盾国の間、かなり南寄りだな」


「はい涼太様、アレス大山脈には竜が生息しておりますし、他国の勢力下では不安が有ります、この当りは独立集落が点在し、人族との接触も用意です、又敵対しても制圧可能な規模ですので安全です」


「制圧とかしないから! 調査だし装甲車も有るんだ、逃げればいいの!」


 少しは成長した窓花だが、まだまだ精神や感情の教育は必要だ、そして着陸、意外と衝撃は少なく滑る事で衝撃を逃したようだ。


 しかしその後が大変、パレットは加工して装甲車の追加シールドに、ロープも解してワイヤーとして利用、パラも簡単な防刃素材になるので大事な物資、解体回収でへとへとです。


 窓花かドローンで周辺調査に行った、4発プロペラだが変形して飛行機形態に成るし、ハイブリッドエンジンなので電気モーター低音飛行も可能、付け焼刃の魔導より現代技術は使えるね。


「涼太様、比較的近距離に亜人種の集落を発見しました、脅威度も極めて低いです」


「早いね、取りあえず後部カーゴに積んでパラ被せといた、車両隠せる場所近くにある?」


「いえ、珍しいですが旧文明の遺産で自走車と言う物があり、自動車に似ています。涼太様、回収した資財で偽装しましょう、木目シールとパラを幌にすれば可能です」


「また作業か‥‥モグ、もう一仕事だ」


「モグゥ……」


 偽装を済ませレーション食って車内で寝る、深夜に行くと警戒されるから朝に訪問、現地人初接触です、非正規雇用や無職が長かった為か性格が大分卑屈だったので矯正指導されました。


 舐められると損する世界なので年齢を活かせとの事、上手く出来るだろうか?


「いよいよ出発か、緊張するなー 東方風の服、サーベル、P229、お金と鞄でいいかな」


「涼太様、耳飾り風の通信機とペンダントカメラもお忘れなく、それで私がサポートします」


「親和性の無い人間が単独で精霊を連れてると不自然だったな、じゃあ行くか」


 警戒されない様ゆっくり木々の間を進んでいると柵や農地が現れ、丸太の壁で覆われた集落が見えてきた所で櫓から声を掛けられた。


「そこの馬車? とまれ! この集落に何用だ!」


 言語は勉強したけど、まだ窓花の補助付き


「私は涼太・大仲と申します、東の果て日本国の者、ここに来たのは嵐で船が難破し、何とか引き上げた自走車で辺りを捜索してどうにか発見できた初の人里故、食料も足りずこの大陸の事も言伝でしか知りません、害意は全く有りません、ペルロニアで得たお金は有ります、謝礼は致しますので食料と宿、可能で有れば地理等もご教授願いたい」


 言えた! 言い切ったよ! 出来るじゃん俺、女神様、合格ですよね?


「お、おらは難しい事わかんね、ちょっと待つだ! (おさ)よんでくっからもう一度頼む!」


 無駄に気力を使いましたとさ、窓花に会話を再生してもらっていると櫓に老人と弓を持った猟師の様な男と同じく弓を持った若い女(多分見習いと思う)が現れた。


 よく見ると男は人間だが他は見た目から純粋な人間では無い様だ、少し見合って同じ(とい)があり、同じ回答をした。


「ほう、確かに見慣れぬ服装に東方風の髪や肌、背は有るが…… お主ハーフドワーフか?」


「我が国の人間はほぼ胴長で短足です! 見た目に何か問題でも!」


「い、いや問題無い、この集落は殆どハーフかミックスでの、しかし、遠い所に何をしに?」


 つい反応した、今は反省している、で用意した作り話。


 島国で魔導が苦手な国民、海の向こうは強国ばかり。


 険しい山と荒い海、旧文明の遺産と独自の技術で何とか独立を確保している。


 しかし、気は抜けないので常に色んな国と貿易や同盟や技術調査を行っている。


 遥か西に旧文明の後継国が有るとの噂を聞き派遣された。


 遭難はしたが着いたからには調査したい、と話した。


「ふむ、実は集落の住人はあまり魔導に向いておらん、だが、技術の方が興味深い、それに交易も行うなら商品も有るのか? 金は欲しいが行商が殆どこんのじゃ、近くの集落とも物々交換が多い、何か役に立つ道具が有るなら交換でどうじゃ?」


 なるほど、辺境で現金が欲しいかと思ったが、物の方が嬉しいか、俺は余っている物資で技術的に問題ない程度の物を考える。


 集落には金属製品が少なそうに見える、工作用ナイフと少量の塩を提案し、代わりに日持ちする食料、狩りの方法や身近で取れる薬草の見つけ方、危険生物の対処や旅に役立つ知識を要求した。


「金属の道具に塩か! 丁度不足しておった! 食料は多くは無いが融通しよう、知識については集落の猟師兼魔物駆除師がおるので指導に付ける、遠方に派遣されるほどじゃ、ある程度腕は立つのじゃろ? 周辺の妖魔を退治してくれるなら色を付けるぞ」


「それは助かります、早速品物を用意しましょう、指導は非常に有りがたい、戦闘も出来ますので妖魔の駆除も出来るだけ頑張りましょう」


 先ずは宿と受け入れのお礼に自前の工作用小刀、この程度なら鉄の量も少ないし何時でも作れる。


 刃の短い工具だがこの集落では良くて青銅、鋼はドワーフ製の高級品、かなり喜ばれた。


 ケチくさいが二人目の調査員、日野(ひの)敏明(としあき)の情報によれば一部のハーフや雑種(ミックス)は蔑称で差別対象になる事もあり社会的地位が低い、一部地域では獣人種自体が獣との雑種扱い。


 恵まれた扱いを受けた事が無いので美味しい話は警戒される、よって取引がベストとあった。


「これが人間の作った鋼か、見事な作りじゃ、この辺りで銅は取れんが僅かに鉄は取れる、我々も何とか作ったが錆びるし直ぐ割れる、これほどの質じゃと農具に見合う物は少ないかもしれん」


「なるほど、でしたら木製農具の先端用金具にしますか? 使用後はよく磨く、獣脂油を塗る、水気の無い場所での保管、これでほぼ錆びません、集落の鉄も買いましょう」


 先端だけでも鋼なら総木製農具より大分楽だ、長は鉄の買取に恐縮していたが、私が指弾術使いで(実は銃)、(つぶて)(弾)に使うと聞くと納得、双方満足の取引ができた。


「良い取引は気分も良いですの、儂らの感覚では内気功は体術、外気功に至れば魔導の内、大仲殿の指弾も指周りですが外気功ですじゃ、集落は内気功使いが多い、是非手本を」


「補助具を使いますから参考には…… 我が国の技術披露としてならやりますが」


 長は乗り気で直ぐに盛土に的板を立て、皆を集めた、娯楽が少ないのだろう。


 俺は的から離れるとどよめきが上がる、指弾としては異例の距離なのだろう、P229拳銃を構えダブルタップ、的は割れてしまった。


 弾が軟鋼なので軽くて遠距離は威力が落ちる、しかし、何%かは不明だが強装弾で硬鋼弾芯、近距離貫通力はピカイチだ。


「……盛り土も貫通するとは…… 技術披露でしたかの? 手に持つ道具の事じゃろうか?」


 掴みはOK、2発目は余分と窓花に注意されたが猟師さんも注目している、しかし、何となく弾道が分かった人も居る事が恐ろしい。


「ええ、指元の引き金と言う部品が仕掛け弓と連動しています、又、指弾の気は四方に拡散しますが特殊な筒で礫に集中させ威力を上げます、気の感知は難しいでしょう、それと礫が真っすぐ飛ぶ工夫が指から先端までの筒です、ただ礫に特殊な加工が必要です」


「ほう、魔術士の杖かと思ったのじゃが、理を突き詰めた道具か」


 お蔭で品質も信頼され、集落は出来る限り鉄や食料を集める様だ、こっちはその時間で約束数の農具を作る、窓花の自動作成だけどね、猟師さんも護衛は要らんなと安心し、近づいてきた。


「俺はシモン、この集落で猟師をやってる、一応アルプ衛士国の正式な妖魔駆除師だぜ」


 そう言って金属のプレートを見せてくれた、文字の下に〇や空欄、免許書みたいな書式で写真の代わりに指紋、金属腐食液で拇印、専門家が仕上、詳しくは機密らしい。


 指紋が個人特定できると知ってるとは驚いた、あとサイズは免許書よりかなり大きい。


 発行元のアルプ衛士国はギリシャ系の中立国で貧しい土地柄、防衛や妖魔専門の傭兵派遣業を国家で行っているので信頼度が高い、質の悪い傭兵は問題を起こすし逃げやすい。


「妖魔駆除師ですか、妖魔に詳しい方に指導頂けるのは有りがたい、ですが意外です、国家承認の傭兵を雇える程この村落は豊だったんですね」


「それな、先に娘を紹介した方が早い、ミディアだ、ミックスだが宜しくな」


「ミディアです、宜しくね、弓と蹴り技が得意です、頑張るからあたしも何か欲しいな!」


「母国に友好的なら種族は拘りません、お礼の品は約束しますので無茶はダメですよ」


 シモンさん、娘さんが行き成り他人に物を強請(ねだ)ってるよ?


 世間舐めてますやん? ちゃんと教育しろよ。


 シモンは娘の為に人間の居ないミックスの集落に定住したそうだ、奥さんがドライアード(ニンフ)と兎獣人のハーフ、男を魅了するドライアードは警戒され、男日照りが長きにわたり続くうちにかなり性癖を拗らせているらしい。


 ある日病気の母の為、兎獣人の男の子が女装して薬草採りに行ったがバレた、重度のショタコンで男の娘が大好物のドライアードに攫われ、生まれたのがミディアの母(故人)


「ドライアード…… 業が深い、駆除しないんですか?」


「虜にした男は大事にするし、妖魔じゃない、妖精種だから無理だな」


「あたしは微妙な心境かな、受け継いだ草木操作に弱いけど火以外の精霊術、強い脚力には感謝してるよ」


 少し不憫だが強い子だ、16歳で現地基準では一応成人、おっさんの中には女学生が好きな人いますが、俺は苦手、満員電車では有らぬ罪を被されない為、両手を上げて距離を取る、話題も無いしね。


 上半身はややスレンダー、お尻と足が魅力的な美少女。日本ではモテそうなので余計に警戒してしまう、おっさんにも明るく気さくなのが救いだ…… 加齢臭に注意しよ。


「魔素(だまり)を確認しながら鉄の取れる場所に行こうと思う、その間に野営や狩りと罠、山菜や薬草、妖魔に付いて教えよう、大体4日の予定だ、ゴブリン位には合うだろうが集落が共同で雇った傭兵が大方掃除してる筈、危険は少ないだろう」


 傭兵に付いて話すシモンさんの顔は渋面、人間に評判が良くてもミックスには分からない、独立集落は国家の庇護も無いので心配らしい、むろん問題行動は信用を失うが。


 それはさておき、亜人種とも会えたし、異世界っぽくなってきました! 次は実戦かも。



補足*******

ミックス種で分かり難のでミディアの描写


 ミディアの種族はミックス(多種族混血種又は雑種)で、ドライアード+兎獣人の母と人間の父を持つ、ドライアードは美しい妖精種、遺伝なのか、ぱっと見はエルフに見える、くせ毛だが濃緑の髪と長い耳はエルフによく似ている。

 だが兎獣人の影響で耳の先端は鋭角ではなく丸みがありエルフより長め、他の違いは足と顔の作り、多種族の血でドライアードの様な美術品めいた完璧さは無く、美形だが親しみやすい感じ、ローブを被ればエルフと間違われる、足は長くやや太めで人間より強力な脚力を持つ。


後部カーゴ

 本作では装甲車の後ろに付いている昇降式の荷台としました

 兵員輸送車では無いので後部ハッチが無く代わりに付いている

 昇降式なのは渡河など水につからない様にする為

 また上げっぱなしだと積み下ろしが面倒で車載武装の邪魔にも成るから


パレットを加工した追加シールド:シュルツェン見たいな物


工作用小刀:イメージは肥後守

此処まで読んでくれた方に感謝を

全然なんで後1話追加しますね

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