3通目
～1990年2月3日～
2通目の手紙ありがとう！
淳基くん、こないだの手紙にはガッカリしたよ。
本当に一目ぼれだったの？ ウソだ～
もう～ マイナスのスタートって思ってたのに…
あの時、淳基くんのところに消しゴム落としたのも、運命かなって思って…
がっかり。
嘘だよ！うれしかったよ！照れてしまって、久しぶりに顔が真っ赤になった。
女の子は、運命が好きなの！
でもね、一目ぼれされたっていうのも結構好きかも！
あれからもう13年か…
早かった、色々あったし、辛いこともあったよね…
でも今はね、ずっと目標だった喫茶店を開くことができたの！
もちろん、自慢の料理は淳基くんがいつも食べてたやつだよ！
淳基くんは、今何をして過ごしているのかな？
次の手紙、待ってます！
梁田由紀子
～1990年2月9日～
最初から好きだったなんて、言わない方が良かったかな、とか思ってたけど、どうだったかな？
でも、嬉しいって書いてたから、安心した。
由紀子ちゃんのことが本当に好きだったんだ！
由紀子ちゃんが、喫茶店で働いてること知って、僕は自分の事のようにうれしかった。
おめでとう！
僕は今、高校で国語の教師をしてるよ。
僕も、夢がかなってバレー部の監督してる。
ここでも、バレーのことを書くと、由紀子ちゃんの笑顔思い出すな…
由紀子ちゃんが試合の応援に来るだけで、本当に嬉しかった。
いい所見せようって、はりきって、空回りして、全く活躍できなかったけど…
それでも、由紀子ちゃんは僕に黄色い声援を飛ばしてくれた。
自慢の彼女だったよ！
由紀子ちゃんは、喫茶店か…
店内は、由紀子ちゃんが大好きだった、アリスとか流れてたりして…
そういえば、由紀子ちゃんが「この人たちすごくなるよ！」って言ってた、サザンはすごいバンドになったね！
サザンとかも流れてるんだろうな…
ところで、どこに喫茶店を開いたの？
知りたいよ…
また、君が作ってくれるハヤシライスを食べたいな…
城山淳基
