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4 え?何この子神なの?

 ★★★

 一方、メーリス達はといえば。


 薄暗い、石の壁と鉄の檻の2重構えで固められた、窓が一つしかない部屋。

 牢獄ですねわかります。

 メーリス達『ホリスモ王国』襲撃者達は、異世界警察に捕まって牢獄に入れられていた。あの萌愛の爆発のお陰で、気絶をしてしまいそのまま確保されてしまったのだ。


 ここはニルバナ王国の地下にある牢獄。厳重な警備に、頑丈な建物。ミサイル程度の爆発でも耐えれるそうだ。その為、大罪人が送られてくることが多い。メーリス達は〈異賊暴オーガ〉の者達なため、それだけで罪が重い。

 判決は一瞬で『死刑』と決まった。……あの七三ジジィぶっ殺してやる。


 だが、ここで諦める程心が弱いメーリスではない。無論、脱獄を考えている。

 マイナーなのは地面や壁を掘ったり、警備員を脅したり殺したりして逃げるのだが。

 メーリス達は違った。

 ――それはもうすぐ来るだろう。


 ★★★

 というわけでミュー王国に来たわけだが。

 常にあちこちで音楽が流れている。ミュー王国ってミュージック王国の略称なのだろうか?と思う程。

 龍架とヘルは2人でその街中を歩いていた。街並みは古代ヨーロッパ風のオレンジ色。

 今回の依頼は「今日開催されるコンテストで優勝して、もう1人の根村亜透が入っている『音楽の壺』を入手すること」だ。どうやら、その『音楽の壺』の機械に入り込んでしまったらしい。

 いきなり今日開催するわけだが、そこまで難しくはない簡単なコンテストだと聞いた。まぁ歌にも自信があるからどんなコンテストだろうが優勝間違いなしだが。

 どうやらそのコンテストは少し特殊なようで。


 審査科目は『歌』と『ダンス』と『リズム感覚』の3つ。

『歌』と『ダンス』はまぁ勿論だろう。だが最後の『リズム感覚』は少し違って。

 明らかなるパクリだとは思うのだが、『リズム感覚ゲーム―リズマス!―』というゲーム機械を使って、どこが1番点数が高いからしい。

『歌』10点満点、『ダンス』10点満点、『リズム感覚』80点満点の計100点満点で決められる。つまり、『歌』や『ダンス』で点数が低くても、『リズム感覚』の点数によっては優勝できる可能性が高いということだ。

『リズム感覚』が苦手な2人には酷なコンテストだ。

 だから2人は今から、とりあえず『リズム感覚』を鍛えに行くのだ。


 着いたのは『リズムゲームセンター』というリズムゲーム専用のセンター。あらゆるリズムゲームが備わっており、『リズム感覚ゲーム―リズマス!―』も勿論置いてある。絶好の練習場所だ。


「あの〜?本当に出るんですか?」

「何言ってんだ貴様は。貴様が起こしたことだろう?貴様が解決するべきではないのか?」

「まぁそうなんですが……私こういうの苦手というか――」

「さっさと行くぞ」


 急に手を握られて引っ張られて店内に入る。

 ヘルの姿は蓮雄であり、私の手を握っている手も蓮雄であり。

 顔がリンゴのように真っ赤になってしまったが、本人は気づいていない。


 店内はまさしくゲームセンター。それしか言いようがない。

 溢れかえる人々。鳴り響くゲーム音や人の声。騒がしいっちゃありゃしない。


「さて……早速だが何をやろうか?」

「試しに1回『リズマス』でもやってみますか?」

「あぁそうだな。貴様の力も見ておきたいところだしな」


 中央に目立つように置いてある『リズマス』というリズムゲームの機械の前に行った。

 意外と人が少なく、空いていてすぐにプレイが出来た。

 まず最初はヘルからだ。


 ヘルは『リズマス!』の前に立つ。

 足下には機械に繋がっているマットが置いてある。マットには、『ジャンプ』『シャガム』『右』『左』『前』『後ろ』とそれぞれ書かれてある。

 顔の前には丸い画面。


『リズマス!』は、手でリズムゲーム特有のタッチタイプのリズムを取り、足下で簡単な『ダンス』を踊る、一見見ると簡単そうだがかなり難しいゲームだ。

 カードゲーム形式でもあり、カードによっては点数が左右されることがある。

 曲は、クラッシクからゲームまで何もかもある。とはまぁほぼ『地球』と『ミュー王国』の音楽だが。


 コインを入れると「スタートっ!」と可愛らしい声が聞こえてくる。『リズマス!』のメインキャラクターの声だ。

 まずモード選択が現れる。

『ノーマルモード』『ハードモード』『ディフィカルトモード』の3種類。

 とりあえず『ノーマルモード』を選択する。

「ノーマルモードですね!」という声とともに、「どのステージにしますか?」と聞いてくる。めんどくせぇな!と適当に押す。


「ではカード口からカードが出ているのでそれを取ってください」


 と言われたので、下についてるカード口からカードを取り出す。


 レア ・度5!名前・香坂芳華―学園祭バージョン―!スキル・『私の歌届くかな?』一定時間点数が3倍!タッグスキル・『愛華ちゃん!共に歌おう!』2人プレイの時、パートナーが木下愛華―学園祭バージョン―の時、『ハンドリズム』だけになる(現れるリズムは3倍)!リーダースキル・『みんな!歌えばいつかは届くよ!』3人以上のリーダーの時、『キックリズム』のスピードが遅くなる!


 と綺麗に書かれたカードだった。やっとことがないヘルは「当たりだろ!」と思い、それをセットする。どうやら、同時に4枚までカードがセットできるらしい。

 これでよろしいですね?という文字が出現したので、『はい』ボタンを押す。


「『ノーマルモード』邪神ステージスタート」


 と現れた瞬間、カウントダウンが始まる。

 どうやら始まるらしい。

 ヘルは手を画面に当てて足をしっかり素早く動かせるようにセットした。

 カウントダウンが終了するとともに、画面に自分がセットしたカードの香坂芳華こうさかほうかが現れた。

 場所は『邪神の部屋』。おいなんでファンタジー要素がでてきやがった!?

 大きな巨大なドラゴンがグワァァァ!と叫ぶ。


「クックック……来たなリズムマスターよ」

「邪神ジェンロン!」


 スキップしますか?という文字が端に出てきたが、なんとなく最後まで見てみることにした。


「哀れな小娘どもめ……私からは逃れはせぬ」

「そんなのわからない!私達リズムマスターはあなたを倒し、この世界を救うのよ!さっさとここでくたばりなさい!」


【リズムで勝負よ(だ)!】


 ナンデダァァァァァァァァ!?

 と心の中で叫んでいるうちにゲームが始まった。


 画面に突如と現れる『リズムブロック』という丸いブロックをタッチするという斬新なゲーム。赤色はそのままタッチ、青色は指定される方向に動かす、黄色は連打、緑色は長押し。

 そしてそれと同時に現れる『ジャンプ』『シャガム』『右』『左』『前』『後ろ』と書かれたブロック。その現れた順番通りに足を動かす。


 次々と現れるブロックの集団。

 ヘルは選び間違えてしまった。

 この邪神ステージはプロでも練習しないとクリア出来ない、それぞれの『モード』の最難関ステージ。『ノーマルモード』でも『ディフィカルトモード』並に難しいらしい。


 結果は無論惨敗。

 初心者には難しすぎるのだが、ほぼ何もできなかった。

 いや、あれは難しすぎるだろ。速すぎだろ。スキルとか使ってる暇なかったし。ありえねーし。クソゲーだろ。


「……やっぱり私はやめておきます」


 と逃げようとした龍架の肩をがっちり掴んで止める、ものすごい笑みをしたヘル。


「私だって無駄遣いしたんだ。貴様も無駄遣いして貰わないとなぁ〜?」

「げっ……」


 と言われるがままに始めてしまった。

 ヘルと同じく『ノーマルモード』邪神ステージ。

 出てきたカードは、


 レア度・2!名前・愛咲歌音―リズム不完全形態―!スキル・『ダメだ……』ブロックのスピードが倍になる!タッグスキル・『今の私では……!』2人の時、パートナーが誰であろうとパートナーのスキルは全て無効化!リーダースキル・『だから私では……!』1回間違えるごとに、スピードが上がる!


 クソカードだっ!


「やはり私はやめておきま――」

「――ん?」


 満面の笑み。


「――ヘルさんはいじめっ子ですか……」


 ヘルさん恐ろしい。

 これで貴様は終わりだ!私に敵わないな!

 と始まったわけだが。


 何この子神なの?


 見事な手さばきと足さばき。ミス0。タイミングも完璧。点数100点満点中98.75。

 もう一度言おう。


 ――え?何この子リズムの神なの?

遅くなり申し訳ございません。


今後ともどうぞよろしくお願いします。


ではでは。

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