表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/8

『僕』って書いて『やつがれ』って読むって知ってた?

 我が家に最近導入されたアマゾンプライムのお陰で、おばさんが見るには恥ずかしいような今時の中高生に人気のアニメを無料で見れるようになった。

 だって、TSUTAYAでお金出してまで『転生したら云々』とか借りようと思わないじゃん?

 タダなら社会勉強の為に見てもいいけど、いや、お金出してまで……って1週間350円なのに我ながらちっちゃいな(笑)


 そんなアマプラで無料タダで見れるアニメの中に『文豪ストレイドッグ』という作品がシーズン4くらいまで上がってきていて、最近、冒頭のシーズン1くらいまで見た。

 ファンの方々にしたら見た内に入んねーよと思われるかもしれませんが、近代文学の文豪をモチーフにした主人公達がマフィアと戦うみたいなストーリーで、今だに内容は半分しか理解できてないのだが、今回は語りたいのはこのアニメの内容ではなく、日本語の面白さの点である。

 マフィア側にいるキャラで一人称が『やつがれ』というのがいて、これは初めて聞いたのでちょっとびっくりした。

『僕』って書いて『やつがれ』なんだって、学校で教えてもらったっけ?

 でも、常用の読み方でなくて受験に出なかったとしても、知識として知っていたらかっこいいよね。

 定年退職寸前のおじいちゃん先生が『やつがれは〇〇で候』とか教室で喋ってたら普通に面白いし、生徒も尊敬するだろう。

 で、立ち姿がまさに生ける屍っぽくて、これが古典の授業だったら明治時代からタイムリープしてきた幕末の勤王志士みたいで、机で寝てる奴には天誅が下りそうだから、聞く方も真剣勝負、なんてね。

 

 日本語の一人称って思いつくだけでも、僕、俺、吾輩、拙者、自分、某、私、あたし、ってバラエティに富んでいて、外国人が習得するにはなかなかハードルの高い言語だと思う。

 逆に日本語特有のカッコよさとか響きとか感じる事ができるのは、ネイティブスピーカーである日本人の特権であるので、もっと日本語の楽しさを教えられる授業を導入するべきだ。

 小学校一年生の国語の教科書に載ってる『さいた さいた さくらが さいた』あれはもうお腹いっぱいである。

 あれを何十回も朗読させるくらいなら幼児英才教育として和歌を教えた方がいい。

 

 そして、最近やたらと言われる小学校の英語教育!

 小学3年生から英語の授業があるらしいが、日本語分かるようになってから始めた方が最終的に効率がいい。

「ばーか、ばーか、ブース!」くらいしかボキャブラリーない奴らに、どうやって定冠詞とか教えるんだよって話である。

 

 そもそも、国語の授業って読み取り問題が多過ぎるよね。

『この時の作者の気持ちを40字以内で書き出せ』とか、作者でもないのに分かる訳ないじゃん。

 書いたところで作者にしたら「いやいや、そこまで大仰な話じゃないのに」って困惑するかもしれない。

『文豪ストレイドッグ』を見てからいうのもなんだが、文豪の中には過大評価され過ぎている人も多いんじゃないか?

『人間失格』とか、普通に人間失格だな、この主人公って思うけど、これが日本を代表する文学かって言われたら、うーん、どうなんだろう。

 当時にしたら斬新な主人公だけど、今なら新宿とかにこういう人結構いるんじゃない?(勝手な妄想で申し訳ないけど)

 新宿に限らず、現代社会にはもっと残念な人たくさんいるだろうしね。

 この『人間失格』が何度も教科書に掲載され、生徒達は朗読を強要され、感想文まで毎年書かされるのは、太宰治先生にしたら甚だ遺憾な事態かもしれぬよ?

 

 つまり、国語は読解が中心な授業だったのを、これからは表現を重視した授業に変えていったらいいんじゃないか、と提言したい。

 持論だが、国語力を上げるには読むことより、書くことだと思う。

 読書はしないよりする方がいいに決まってるけど、一遍でも小説書いた方が格段に力になる。

 

 そこで教材として使われるのが、件の小説投稿サイト『小説家になろう』である。

 生徒は宿題として、毎週1話は短編を投稿し、生徒同士お互い感想を送り合う。

 積極的に「いいね!」と「ブックマーク」をつけるように推奨し、できたら友達以外の作品にも目を通し、なんなら感想を書くのも内申点の評価に入れていい。

 受験に向けて内申点を狙う優秀な生徒は死ぬ気で小説を書き、感想を書きまくり、それによってモチベが上がってきた国語苦手な生徒も『転生したら云々』みたいなの書きたいって思い始めたら、きっと国語好きになる筈だ。

 その流れで拙作の三文小説にもアクセスが増えたら、これはまさに棚からボタ餅現象……はさておき、

やたらと国際化だの、SDGsだの、英語教育だの、世界基準ばかり狙っている学校教育だが、日本独自の文化から成り立った日本語は実は奥深くて、面白く、それが理解できるのは我々日本人の特権だという誇りを持って学ぶことができたらいいな、と思った次第です。


「やつがれ」から大分発展してしまったけど、試しに職場で使ってみようかな。

「主任、やつがれ、有給を所望いたしたく候」

……クビになる案件だね(笑)


 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ