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少子化社会に於ける『子供会』の存在意義を問う

 去年の4月から、私は非常に多忙になった。

 いや、現在進行形でいまだ多忙である。


 この一年間、私の「なろう」での執筆活動は滞り、連載中だった小説はエタり、僅かながらに増えていたお気に入りも減っちまった。

 まあ、いつ更新されるか分からない三文小説を楽しみに待つ程、人は暇ではないので、それは無理からぬ事ではある。

 この「なろう」でも「如何にすればランキングに上がるか」みたいな評論的エッセイが多数あるが、私個人の意見を言わせて頂くと、アクセスを増やすには駄作でも独り言でもなんでもいいので、とにかく毎日更新する事だと思う。

 生きてるかどうかも分からん作者の過疎ってるページを毎日観察する程、人は暇ではないのである。

 逆に、どんなアホな事をダラダラ書いてても、毎日更新されていれば、読者はそれが楽しみになってくるものだ。

 アクセスが増えれば、自然にポイント入れてくれる人も増えてくる(それが評価なのか同情票なのかどうかは別問題として)。

 分かっているのにそれすらもできない、「この作品は一年以上更新されていません」とタグを張られた作品を放置しておく私のような怠慢作家が一番最悪である。


 と、執筆しなかった言い訳を始めるときりが無いので、そろそろ本題に行こうと思う。

 去年の4月からパソコンに座っててもログインする暇がないくらい忙しかったその理由は、子供が行ってる学童保育の『役員』に選出されてしまったからだった。

 小学生のお子さんがいる方なら毎年のように経験しているだろう。

 子供が小学校に入った途端、お母さん達は気がつけばPTAだの、学童だの、子供会だの、身に覚えのない組織に自動加盟させられていて、半ば強制的に「役員」を押し付けられる仕組みになっている。

 その役員選出の時期が、正に年度末の今なのだ。

 日本中のお母さん達が「今年はどんな言い訳して逃れようか」と苦悩しているに違いない。


 子供が小学生になってから、私にも今まで4回はPTA役員に選出される危機があった訳なのだが、何とか今まで回避してきた。

 その内の2年は子供が行ってる学童保育の役員を引き受けたので、逃れたと言っても遊んでいた訳ではない。

 学童の役員は大変だった。

 一年間、執筆活動が停止するほどにやることがいっぱいあったけど、学童保育は自分の子供が放課後お世話になっている場所であるし、そこがなければ私も仕事に行けないので、気分的に納得はできた。

 納得できる理由があれば、それなりに責任感を持って働けるものである。


 だが、PTAは個人的にどーしても嫌なのだ。

 理由は一つ。

 納得できない。

 いくらポジティブに考えたって、納得できない。

 まず、PTAの存在意義が私には理解できない。

 なきゃなくても別に誰も困らん形だけの組織に、私の貴重な時間を一分だって費やしたくない。

 学校の運動会の後、配られたお菓子が「PTAからのお土産」だと言われたって、それがなくて文句言うヤツはいない。

 朝、通学路で挨拶運動をする旗当番なんか、見知らぬオバサンがボーっと道で立ってたって、子供にとっても面倒くさいだけである。

 なくても特に支障はない組織を維持継続していかなければならない理由が、私には分からない。

 それって結局、誰の為の組織なんだ?

 例えば、ウチの子供が先生に理不尽な扱いを受けたと言って、PTAが学校に対して訴訟を起こしたりしてくれるのか?

 暇な人が積極的且つ、勝手に運営してくれるなら別にいいけど、時間的に余裕がない人に強制的に役を押し付けて運営させるシステムが有意義である筈がない。

「できません」と言ってるのに無理矢理任命された人達が能動的な働きをするわけないし、第一、PTAはボランティア活動なのだ。

 給料も貰ってないのに、自分は仕事休んで日給が減ってしまうのである。

 メリットなさ過ぎてモチベーション下がりまくりだよ。

 あー書いてたら、だんだん腹立ってきた。

 絶対やりたくないね、役員なんて。

 

 と、言っていたら、今年、私のように一度もPTA役員を経験していない父母が町内で一斉摘発されてしまった。

 町内会(これも加盟した覚えはない!)で未経験者ブラックリストが作成され、私はどうやら「来年は子供会役員をやってもらう」メンバーに入っているらしい。

 もう、これはシャレになんないのである。

 PTAは嫌だけど、子供会はその5倍くらいは嫌なのだ! 

 しかも、うちの町内は子供が少ないので役員がすぐに回ってくるんだとか。

 子供もおらんのに何で役員ばっかり回ってくるのか意味分からんわ!


 自慢じゃないけど、ウチの子供が子供会のイベントに参加した事は一度もない。

 別に参加させない訳ではなく、時間がないのである。

 私が働いているせいで、ウチの子供は毎日帰るのが6時過ぎで、夏休みも通常通りの時間に学童保育に行き、夕方6時過ぎに帰ってくる。

 朝8時には家を出るのに、朝っぱらから30分もラジオ体操してる時間はない。

 夏休みでも一日拘束されているウチの子供には、当然、子供ドッチボール大会の練習に行く時間もない。

 運動ができないウチの子供は、強制参加の学校の運動会も面倒くさくて行きたくないのに、自主参加の子供会主催の運動会に行く筈もなく、我が子不在の運動会を運営を手伝うほど親も暇ではない。

 日曜日しか家族で過ごす暇がない我が家にとっては、町内の祭りで列に並んで、さほど好きでもない駄菓子を貰ってくる時間があるなら、家で皆でのんびり過したいのである。

 こう忙しい、忙しいと連発すると、私が非常に行き急いでる人間みたいだが、働いているお母さんの多くはこんな状況だと思う。

 そもそもPTA・子供会の制度って、まだ専業主婦率が高かった高度経済成長期に確立されたものなんじゃないかな。

 私の母親も含めてだが、昔はお母さんがフルタイムで働いている家は少なかった。

 そりゃ、私だって専業主婦だったら、少しはなんかやらんとねーと思っただろう。

 だが、専業主婦は既に過去の遺物だ。

 旦那によほどの所得がない限り、女も家で遊んでいる訳にはいかない。

 物価は上がり、消費税は上がるのに、ボーナスは減り、銀行の金利も全然増えないこの昨今。

 この先、子供の学費や、当てにならなくなった年金の代わりに老後の蓄えも考えると、お金は出て行く一方である。

 まあ、仮に旦那に有り余る収入があって、奥さん遊んでたとしてもだ。

 昔と違って、主婦も習い事をしたり、専業主婦同士のコミュニティーがあったりするので、40年前の専業主婦事情とは訳が違うのである。


 要は子供会もPTAも、制度が構築されてから何十年も経っているにも拘らず、その在り方を変えようともしない為に、時代に沿わなくなった仕事や行事が旧態依然として残っているのが問題なのだ。

 嫌がらせのように役員を押し付けられた人が惰性で運営していくこのシステム、一体、誰の為に維持する必要があるのだろうか?

 当の子供は忙しくて不参加の「子供会」。

 1年間だけの罰ゲームみたいに「役員」にされた親は、誰の為に無駄働きを強いられるのだろう?


 納得できる答えが自分の中で出ない限り、私は絶対にやりたくない。

 いや、答えが出てもやりたくない。


……と、少々大袈裟ですが、「子供会の役員を断る理論武装」を書いてみました(笑)

 まあ、そうは言っても、子供同士の付き合いとか、女は色々しがらみがあるので、スッパリ断るのは難しいんだけどね。

 今年、役員を押し付けられそうなお母さん、この理論武装を使うか否かは貴女次第です。

 

 

 

それでも私はやんねーよ!

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