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序章1

 お初にお目にかかります。二毛作と申します。


 初めての執筆でいたらぬ点等もございますが、どうか、アドバイスなどいただけると幸いです。


それではごゆっくりお楽しみください

「ありえないからこそ、面白いんだ」


 読んでいたライトノベルに栞を挟み、僕は向かいに座る小鷹美琴コダカミコトにそう言った。


 僕のひとつ前の席に座る美琴は、椅子を跨ぐような格好をして座り、背もたれの上に置かれた腕に、つまらなさそうに顔を乗せる。


 しかし、一応女性の分類されるかに所が、そのようなはしたない格好をするのはいささか問題がある。


 17歳の高校生である僕らは、制服という物に身を包みま日の学校生活を送っている。そのため女子が足を開こうものなら。


 赤を基調としたチェックのプリーツスカートから除く淡い水色の下着。健全な男子高校生に分類される僕は、本能の赴くままにその下着を自然な形で覗いていた。


「だとしても休み時間までよく見る気になれるわね」

 

 覗かれていることに気がついていない美琴は呆れたように言った。


「いいかい?こんなつまらない日常より、嘘で構成された世界で、僕らからしてみれば非日常的な生活を描くライトノベルの方が、新鮮な刺激とワクワク感がある。あぁ、ファンタジー入りしたい」


「嘘の世界ってわかってるのに読んでもつまらないでしょ?」


「それは、今まで出回ったいるSFやファンタジー系統の小説やアニメ、映画などをすべて敵に回す発言だね」


「嘘にしがみついてもロクなこと無いわ」


「嘘とは人間が生み出した最大の武器だ」


 そして、彼女とは“嘘”という事柄に対して、決して分かち合うことができない。それは、出会いの中学の時から同じだった。


「これを話すとキリがないからやめましょう」


「……そうだね」


 嘘を題材とした討論はお互いに蛇足であり、徒労。そんなことはわかりきっているので、暗黙ん了解というものか、お互いに議論を交わすことはない。


 いや、過去に一度だけそれを理由にに大喧嘩をしてことだある。だがそれはまた別の話。


 美琴が話しかけてくる様子もないので、僕は、読みかけのライトノベルを開いて再び物語の中に入り込む。この時が僕の至福の時ではないだろうか。


「そうだ、善一ゼンイチ


 善一とは僕のことである。石影善一イシカゲゼンイチそれが僕の名前だ。


「なに?」


 僕はライトノベルから目を離すことなく返事した。


「あんたまた、クラスの人騙したでしょ?」


「……なんのことだい?」


「とぼけても無駄よ、さっきあんたの嘘のせいでパンが買えなかったって文句を言われたわ」


 あぁ、昼休みの時のアレか。僕がいつも買うパンを知っていて、あいつはあのパンを買おうとしたんだ、僕の方をちらりと見てニヤついたのは確信犯だ。


「あれはそうでもしなければ僕の昼食が危ういことになっていたんだ、仕方がない」


「仕方がないじゃないわよ馬鹿、だから友達がいないのよ」


 その声には明らかな敵意と憤怒が含まれていた。


「バカとは失礼な、生き残るためだ、生存競争の一部だよ」


「だからって、そんなことのために騙さなくても……」


 流石にしつこいと思う、その現場にいたわけでもなく、当事者でもないお前が偉そうに説教するな。


 それに人から聞いた話が、綺麗さっぱり真実なわけがないだろう。その中にはお前の大嫌いな“嘘”が少なからず含まれてるんだよ、あぁ、本当にお前は――


「うるさい」


 僕は椅子から立ち上がりライトノベルを手にもって教室を出る。美琴が声をかけてくることはなかった。

 ラノベ風にかけているのか心配ですww

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