6 リーンの気持ち
そしてテラスに向かう。そして、テラスには赤髪の女の子の後ろ姿
「やぁ、リーン」
「あっ、ジーク」
こちらに振り向いたその女の子はテラスから見える夜景が背景となって、神秘的な美しさを誇っている。
「伝えたいことってなんだ?」
「あっ…あのね?君が私に好きだって言ってくれた時の事、覚えてる?」
「ああ、もちろん」
そりゃもう心に焼き付いている。ほんとに焼かれたもん
「あっ、あの時はごめんね!?まだ、私もそんなにうまく力を制御できてなくて…」
「いや、全然大丈夫だし、もうあの時謝られたし。それに、ほんとに謝らないといけないのは俺の方だ。あの時リーンに恥をかかせてしまって悪かったと思ってる」
「そ、それでね?伝えたいことっていうのは…」
彼女は頬を赤らめているように見えた。生憎テラスの照明とかの関係でよく見えなかった。
「あっ、あの!あの時は断っちゃったけど、君がすごい努力してるって知って、魔法が使えなくてもそれでもあきらめずに努力してるって知ってね?…その、そんな君が好きになっちゃったんだ」
突然の告白に一瞬頭が真っ白だった。正直、彼女のことは今でも好きだった。だけど、一度フラれた身。さすがに再プッシュできるほど俺には勇気がなかった。
それが今はプッシュされる側である。彼女のプッシュはまだ続く。
「あの頃、私はうまく魔素をコントロールできなくて、あの時みたいに暴発することが時々あって、それで、周りからも怖がられて…いや、私が怖かったんだ、周りと関わるのが。もし、ケガさせちゃったらって。君の時もそうだった。でも、君は笑って許してくれた。そして、「だめなら友達から」なんて言って、アレンやソフィにも紹介してくれた。そのおかげで、今こうして私がいるんだよ。もし君との出会いがなかったら、私はずっと独りのままだった。でも、そんな暗い場所から私を救ってくれたのが君なんだよっ!」
恥ずかしさのあまりか必死さなのか、彼女は頬を赤らめながら、涙目になっていた。
この時の俺は、どんな顔をしていたのか分からない。それほど彼女の言葉に驚いていた。
そして俺は、自分の気持ちを正直に言う
「俺は…あの時から、気持ちは変わっていない。今でも君のことが好きだ。好きだよ、リーン」
変な顔になってないことを願う
「…うれしい」
「俺と…付き合ってください。」
ここで男が言わずにどうすると。俺は決意を固めて言う。
「はい」
そう彼女はとても儚い笑みを浮かべながら涙目で答える。
そして、彼女がこちらへ抱きついてくる。
「んっ……」
また、あの時と似たような感触が。でも、今回は違う。うっとりとした甘い感じが。
一瞬、二人の女の子とキスしてしまった罪深さを感じるがすぐに忘れることにした。
そうして、あまりにも波乱すぎた一日が終わった。
短いですけど、恋愛描写?
戦闘シーンとか恋愛シーンとか全くわからないんですがなんとなくで書いてます。
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