全ての始まり
もし万が一この小説を読もうとしてくれてる方、読んでくれていた方がいたら大変申し訳ないのですが、しばらくこっちの続きは書けないと思います。
それと、設定が完全に失敗しているので続けることになったとしても投稿文も大きく変わることになると思います。大変申し訳ないです。2022/12/27
「……そろそろ起きてくれないかな?」
頭に響く甘い声で俺は目を覚ました。
「ここは…?」
「君の夢の中だよ」
「は…?」
夢の中に謎のミステリアス白髪美少女と真っ白な空間…というか君の夢の中なんて説明してくれる夢なんて初めて見た。
というか夢にしては感覚がはっきりしすぎている感じがする。
「まぁ、正確に言えば君の夢を私の幻想世界に繋げたんだけどね。夢にしてははっきりしてるでしょ?」
「幻想世界?まぁ明らかに感覚が夢じゃないしマジなんだろうな」
「落ち着いてるんだね。こっちとしてはそっちの方がありがたいけど」
「俺の好きな漫画でもこんなシチュエーションがあったからな。まさかリアルで起こるとは思わなかったが俺の直感がこれはガチだと告げている。」
実は動揺を隠そうとしてこんな口調になってしまった。そら普通こんな状況で動揺しない奴なんていないだろ。
ちなみにこれが夢だという可能性はもう消している。最悪、夢だったとしても誰かに見られるわけでもないので別に損はない。
「なら話は早いかな?君には勇者を裏から支えてほしいんだ」
…この世界の文明は魔法によって大きく栄えていた。しかし、ある時発生した魔法災害によりこの世界の土地の大部分は汚染された魔素。禍気に晒され、その地にいた生命は禍気に侵食され攻撃的な獣へと変貌させた。これを魔物と呼んでいる。これにより文明は大幅に衰退した。これを危惧した神によって莫大な力を与えられた人間。それが勇者と呼ばれる人間だ。
ちなみに勇者は今この世界に一人しかいない。
「勇者を支える…?」
「勇者に与えられた加護はこの世界の神の加護だからね。あまり期待できないんだ」
「どういうことだ?」
「ここ以外にも世界っていうのはたくさんあるんだ。その世界ごとに神は存在するんだけど、力は大したことないんだ。私のような実体や自我すら持ってないのがほどんどだしね。」
「ような…?もしかして…」
「そう言えば自己紹介とかしてないかったね。私はアテナ。わかりやすく言えば
最高神かな?」
「……」
神相手にバリバリのタメ語で話かけていたことに今更気が付き変な汗が噴き出てきた。
「タメ語使ってすいません許してください!!!!!」
俺は全力のスライディング土下座をかます。さすがの俺でも神相手にタメ語はやばいと思ってる。最高神?とか言ってたし余計に焦ってる。
そしてアテナ様はまるで悪戯を思いついたような子供のような顔をして
「じゃあ私のお願い聞いてくれたら許してあげてもいいよ?」
「全力でやらせていただきます」
即答だった。
まだまだ疑問はあるがとりあえずそれは流そう。
もう何も迷いはない。そのお願い全力で遂行します。
「うんうん。じゃ、さっそく加護あげちゃうね。目、閉じて?」
「……」
「んっ……」
目を閉じると、口に柔らかくて暖かい感触が…
驚きすぎて逆にリアクションできない。
「えっと…???」
「ふふっ、そんなに驚いた?とりあえずこれで加護は渡したよ。じゃあ、この後のことを話そうか。
ここまで立ち話だったからね。座ろうか。」
そういってアテナ様は何もない空間からちょうど二人で座れそうな椅子を出す。
色々思うところはあるがとりあえず隣に座る。
「あの…なぜ隣に…?向かい合ってでもいいのでは……」
「だめ?」
美少女が悲しそうな顔をしながらこちらの顔を覗き込んでくる。あまりの可愛さにドキっとしてしまうがすぐに落ち着く。相手は神だ。変なことを考えたら今度こそ神罰とか食らいそうなので気を付けないと。
仕方ないのでこの状態で話を進めることになった。
そうして俺は色々なことを知った。禍気の発生原因は災害ではなく何者かが意図的にばら撒いたこと。
そして魔物自体はこの世界の神の加護を得た勇者は対処できるだろうが見えない「敵」については不明ということ。文明を一瞬にして滅ぼした力がある点非常に危険だと思っていいだろう。
そして、その「敵」が勇者に干渉してくることもこの流れからほぼ確実だろうと。
そこでその「敵」から勇者を守る。また、必要に応じて勇者に干渉することが俺の役割らしい。
勇者に近づくことが必須なこと。そして、「敵」に警戒されないためにも、できるだけ裏から支えるということが必要になる。ということだ。
どうして俺を選んだのかは聞かなかった。正直それについてはどうでもよかった。この世界が元に戻ってくれるならそれでいい。生まれたころからこの荒れた世界しか知らない俺は、昔ふと町で手に取った漫画で描かれていた平穏な世界にあこがれている。平穏を得ることができるならそれでいいと思ってる。
さっきから若干ふざけてたのは確かだがこれは確かな想いだ。
「じゃあ。これあげる。」
アテナ様は俺に1本の件を手渡した。
「これは…」
「神剣アテナ。この剣の名前だよ。役に立つと思うよ」
神剣アテナと言うこの剣は金でできたかのような輝きを放っていた。幸い俺は剣を扱うことができるので有効活用できそうだ。
「一通り話終えたから、私は帰るね。期待してるね」
「はい。」
そうして夢から覚める。手には神剣アテナがある。夢ではないことが確定したわけだ。
これが俺の人生の転機だったのは言うまでもないだろう。
初投稿です。よろしくお願いします!
気分で投稿していきます!