1 プロローグ
『ピンポーン』
「智月姉ぇ! 届いたよ! 早く開けよ!」
「いきなりなんです?」
「《OLF》と本体が届いたんだよ!」
夕食を食べ終わりリビングでまったりしていると妹の美月が大きなダンボールを抱えて、高めのテンションで話しかけてきました。
「私、《OLF》のβ版のイベントの大会で入賞したでしょ? その賞品!」
「なるほど、その話でしたか。では、開けてみましょうか」
美月は賞品として最新の本体とゲームのセットの予約購入権を貰っていました。なんでも私もやっていたらもっと楽しそうだから! とのこと。可愛すぎか、妹よ。
それでゲームと本体を購入したものが今届いたようです。いい値段しましたよ…。割引はされていたようですが。中には本体とゲーム、それぞれの説明書が入っていました。
さて、最新の本体を貰ったので初期設定をするために私も部屋に戻りましょうか。
部屋に戻り諸々の準備を終え、説明書を読む。読み終えたのでベッドに横になり本体の電源を入れる。
『ようこそ。私はサポートAIです。これらの項目の入力をしてください』
生年月日や身長、体重、スリーサイズなど身体データのそれぞれの項目を全て埋めていく。
『これより身体スキャンを行います。注意事項をご確認のうえ開始してください』
説明書をしっかり読んだので問題はないです。開始っと。
『身体スキャンを開始。そのまま動かずにお待ちください。…………………スキャンが完了しました。』
1分ほどでスキャンが終わると自分のホログラムが出てくる。うん、問題なしと。
『身体データが完成しました。このデータがゲームでのキャラクタークリエイト時に読み込まれることになります。この身体データの変更はオプションから可能です。』
初期設定が終わったので、ゲームをインストールしますか。暇なので本体をはずし、公式HPを見たりアカウントと関連させたりしていたらいい時間になってしまいました。インストールも終わっているようですし今日は寝ましょう。