表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/15

8

睡魔との契約が切れて覚醒すると、首都の近くまで来ていた。身体の節々が痛い。寝るために作られた座席じゃないから無理もない。この痛みともオサラバかと思うと正直感慨深いモノが・・・ってカッコつけで見たが、大した言葉が続かないんで辞めよう。無理は良くない。


首都のバスターミナルに到着した。

さて、これからどうしたものか。もう夜だ。とりあえず、何処かに泊まろう。ビジネスホテルってPCあるかな。いや、ここはネカフェかな。やっぱり。電気街への道のりも知っときたいからやっぱりネカフェだな。ネカフェ創作クエストスタート。RPGならその辺の人に気軽に話し掛けるんだけど、現実はそうもいかない。大体、知らない人にどうやって、どんな風に話し掛けるんだよ。そんな事が出来るならオレの人生も変わってたんだろうな。どうしても知らない人に話し掛けるとビクビクオドオドしてしまう。そんな態度で話し掛けると、


不審者扱い確定→国家権力発動→荷物検査→刃物確保→計画崩壊→中途半端な罪名→前科者


いかんいかん。

ここは自力で見つけないと。しかも不審者っぽくなく普通を装って。


30分くらい徘徊した所、ネカフェっぽい何かを見つけた。てかネカフェだと思う。人間、気合いでなんとかなるんだな。それとも、“神”のお導きか。

すんなりネカフェに入り、オレは明日に備えて下調べ始めた。

電気街へは電車で20分掛からない見たいだ。これで、後は現地に乗り込んで一花咲かせるだけだ。忙しくなるぞ。明日に備えて早めに寝よう。


次の日。

電気街の行き方も把握。HPも満タン。ネカフェバンザイ!

ここまで来たらやるしかない。てか、やらないと。親の金を100万円ほどパクって、包丁持って首都までやって来たんだ。引きこもりのアビリティを捨ててまで。


電気街がある駅に降りた感想。

人が多い。いや、首都に来てからはずっと思ってたんだがコイツらどこから湧いてくるんだ?首都っぽさを演出するために雇われたエキストラ?よそから来た人間に、


どうだ!首都は!すごいだろ!田舎者のオマエらには驚きしか無いだろう!


見たいな圧力のためのこの人数なのか?

しかも、やたら歩くのが速い。歩くスピードがエキストラの時給に反映してるんだろうか。それか万歩計的な何かを装備して、一歩=0.1円の報酬を受け取るのか?



どうしよう。

田舎者のオレは思わず下を向きながらトボトボ歩き出した。人にバンバンぶつかりながら。ぶつかっても向こうは気にしない御様子。地元だと「どこ見てんだよ!ゴルァ!」とトガった人達に言われながら、裏路地と言う名の金品回収センターに連れて行かれるシステムなんだけどな。まぁ、こんだけ人が多いとぶつかりもするよ。


オレは人の多さに戸惑った。どうすれば良いんだ。どこから手を付ければ良いんだ。取っ掛かりが見つからない。

そんな事を考えるとだんだんテンションが下がってきた。


首都の人数の多さ。取っ掛かりのなさ。重厚そうなのにどこか薄っぺらい。


帰ろう。

そんな気持ちが心の中を急上昇してきた。

とうした!オレ!ここまで来て何と言うチキン。しかし、自分に正直になると、


帰ろう。

じゃなく、

帰りたい。

になっていた。出来る訳が無い。


田舎者でただのニートで魔法使いで元引きこもりが、幻聴を信じてこんな所まで来てしまった。冷静になると全身に脱力感が襲ってきた。

何やってんだ、オレ。

部屋で冷静になりたかった。目が覚めた、というと言うヤツだな。


さて、ここまで来たんだ。記念に電気街観光して帰ろう。

そんで、元の生活に戻ろう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ