魔力の存在 1
ベットにうずくまり、長い間泣いていたクレハは疲れ果てて寝てしまった。
隣でニャルルも気持ちよさそうに寝息をたてている。
深い深い夜に起きた出来事である。
寝ていたクレハに突然の頭痛が襲う。
(うぐぐぅ・・・!?)
頭を抱えながら必死に痛みを抑えようとする。
だがしかし、一向に痛みが引く気配がない。
そのとき、それ以上の激痛がクレハを襲った。
クレハ「うがぁあああああ!!?!?!」
耐えられぬ痛みに思わず叫んでしまう。
部屋中に響きわたるうめき声。
と、同時にクレハの周りに異変が起きる。
白い光をまとう壁(?)のようなものがクレハを囲むかのように現れる。
謎の壁が出現したと同時にクレハの痛みが少しずつ引いていく。
ニャルル「これが、クレハの「まりょく」・・・だね♪」
ニャルルの言葉にクレハはただただ混乱する。
そして、ゆっくりと疲れ果てた声でニャルルに尋ねる。
クレハ「魔力?って・・・なん、なの・・・?」
その問いに、真っ直ぐクレハを見つめながら応じる。
ニャルル「クレハのチカラ、そのものだよ。キミのまりょくは「ム」だね。あのひとと、おなじまりょくだよ・・・」
静かな声でニャルルは答えた。
だが、その答えだけで理解できるほどクレハは頭が良くないのだ。
ただただクレハは混乱し、頭の整理ができないまま、
再び深い眠りにつくのである・・・