出会いのきっかけ 1
「君は僕が守るのです。だからずっとずっと側にいてくれると・・・」
クレハはそう言い大きく息を吸う。そして微笑む。
「うれしいな!!」
今にも泣き崩れそうな少女に向け、真っ直ぐに言い放つ。
少女の運命が変わった瞬間である。
レジスト 「始まり」編 ―
エピソード1 出会いのきっかけ
春、始まりの春。
ある学校の入学式。そして、とある教室での出来事。
少年は、ため息をついていた。
男学生A 「ねぇ、ねぇ!君ってほんとに男?!」
少年 「え、えぇ・・・、男ですがなにか?」
女学生B 「えっ!?マジで男なの?!ありえない、アリアエナイ、あrie※※※・・・」
女学生Bは、混乱とともに意味がわからない言葉を発するようになった。
少年は、深々とため息をついた。
この少年、桜庭 紅葉は、自分の容姿、顔、そして声。
他人から「女」と間違われることが多々ある。
このように生まれてきてしまったのは、別に母似であるからとか、
父が超やばい!!とか、そういう訳でもなく深い訳が誰もが不明である。
(高校生活初日から、目立ってしまった・・・)
クレハは、再びため息をついた。
こうして桜庭 紅葉の人生一度の入学式を迎えるのである。