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第11話 夢の終わりに

 油断してた。

俺は生き残るために必死にやった。

力も頭もないけど、できることは全力でやってきたつもりだ。

でも、この仕打ちはなんなんだ?。小心者なんだよ、俺。

 こんなシーンは予想してなかったから思いっ切り直視してしまった。




「あああああぁ!!」

「おおおおおぉ!!」

 二人の雄叫びが響く。

 眼の前には串刺しになり命の灯火が消えた者が、その墓標を抱えるが如く立ちすくんでいる。  

 滅茶苦茶酷い。

この龍は腹の皮膚もしっかりと硬いようで、竹槍は貫通していない。

 しかし、内部の損壊は激しいらしく、行き場の失った血が口から噴水のように吹き出している。見てられない……俺の腹の中がぎゅうっと握られているように不快に痛む。



 それ以上に疑問が湧いてきた。

何の為に鱗を剥いだのだろう?そこからダメージを積み重ねて倒すんじゃなかったのか?

 何故とどめに竹槍を持ってくる?効かなかったらどうするつもりだったんだ?このデカブツも何の躊躇もなく竹槍投げやがった。


 あいつらのはしゃぐ声が聞こえる。

「よく分かったね、ラッキー!最ッ高に気持ちよかったよ〜!!」


「いえいえ、龍の顔を見てたらあの口に何かを詰め込んでみたいと思ったんですよ。そしたら飛び上がろうとするディッドさんが見えたのできっと私と同じことを考えてると思いまして……」

 二人とも子どものようにはしゃぎ切っている。


 結果は良しとするのだが、今後の為に俺は確認しなきゃいけないことがあった 。

 

「あのさぁ、口開けてなかったら弾かれてたんじゃない?それに口の中だって硬いかも知れないだろ?」

 この頃の俺は会話にはほとんど疑問符がついてくる。いや、心のなかでも疑問符だらけだ。


「えっと、鱗剥がしたじゃん。で、そこ触ったら結構プニプニだったんだよ。じゃあピンクのトコは行けるんじゃないかなっと思ったんだよ。」


「そうですね、私が上顎に石を当てた後、口の中の傷を舐めるような動作があったんですよ。だから、口の中が弱いならきっと喉の奥はもっと弱いであろうと思いました。」


………思った思った…って確証はなかったのかよ!

 一応は考えているっぽいけど、ある程度で大勝負に出るクセがあるな、この二人は。

ストッパーって役は、抑えようとするものよりか強くないと意味がないだろ?

でも俺には力がない。なら俺はストッパーとして役に立たない。

 無理だ、諦めよう。


「で、目当てのものはあったのか?」

 こうなったら俺は早く街に帰って休みたい、さっさと目的を果たしてしまおうとしたのだが。


「この竜の巣には大したもの無さそうだよ。

あっ、卵がある。あとは鱗とか位しか無いよ。」

「後ろは…崖ですね…流石にここには何も無さそうです。」


 ふ〜、ここまで来て成果無しとか厳しいな。

街の有識者とやらもぶっ飛ばしてやりたくなった。

俺は帰り道を確認するため少し道を戻ったのだが、頂上方面から見ると来た道と別の道があるように見える。

いや、あるな、別の道。

そして、あったよ奇跡の石。




龍倒す必要無かったな。合掌。

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