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『黄金のプレスマンのかめ』

作者: 成城速記部

 信心深いじいさまがおった。このじいさまが、空から黄金のプレスマンが降ってくる夢を見て、きっとそういうことが我が身に起こると信じるようになった。

 ある日、じいさまが、夏ミカンの苗木をもらって、庭に植えようと思って、穴を掘ったところ、かめを掘り当てた。何かと思ってふたを開けてみると、中に黄金のプレスマンが何本も入っていた。しかしじいさまは、こんな幸運があるなら、夢のお告げがありそうなもんだ。おらの身に起こるのは、空から降るやつだ。このかめは、おらのものではあるめえ、といって、埋め直してしまった。

 この様子を、隣の家のじいさまが見ていて、あれ、あのじいさま、何か埋めている。後で掘ってみるべと思って、真っ暗になってから掘ってみたところ、かめが出た。開けてみると、恐ろしげなヘビどもがたくさん入っていて、今にも襲ってきそうだった。隣の家のじいさまは、変な物を掘り出させるいまいましいやつだと思って、信心深いじいさまの家の屋根に登って大声を出して、じいさまが顔を出したところを、かめの中身をぶちまけてやった。

 信心深いじいさまは、妙な声が聞こえたので、外の様子を見ようとしたところ、空から黄金のプレスマンが降ってきたので、これこそがおらの宝物だと思って、ありがたく拾って長者になったという。



教訓:欲がないのは美徳である。なかなか、このじいさまのようにはなれないが。

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