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04話:クラスの学級委員長と話していく

「? 私の顔をじっと見つめてるけど、どうかしたのかな?」

「あ、い、いや、何でもないよ。そ、それにしても……久しぶりってどういう事だよ?」

「どういう事って……君はこの数日間学校に来てなかったじゃないか?」

「えっ? って、あ……」


 委員長にそう言われて思い出した。そういえばこの時期はしょっちゅう学校を休んでたんだよな。


 さっきも言ったけど高校生の頃は両親や親戚の事でずっとメンタルがボロボロだったんだ。


 だから朝起きると無気力になっていたり、ふと涙が止まらなくなったり、ベッドから起き上がる事が出来ずにぼーっとしてしまったりする事も多々あったんだ。


 しかも今は新学期が始まったばかりで、メンタルが全然安定してない時期だったから、この時期の俺はベッドから出れずに学校をズル休みしてしまう事が多々あったんだよな……。


「それで? 先生は大神君は体調不良で休んでいると言ってたけど、もう体調は治ったのかな?」

「あ、あぁ、そうだな。もう体調はバッチリと治ったよ。迷惑をかけてごめん、委員長」

「そっかそっか。大神君の体調が治ったようなら良かったよ。あ、そうだ。それじゃあ体調の治った大神君に学級委員長として用事があるんだけど、ちょっと良いかな?」

「え? 俺に用事? それは一体?」

「うん。実は君が休んでいる間のホームルームで文化祭の出し物についての議題が上がったんだ。それでこのクラスでやる出し物についてアンケートを取っている所なんだよ。という事で大神君にもそのアンケートを答えて貰いたいんだ。出来れば今日中にアンケートを書いて私に渡してくれないかな?」

「えっ? そんなアンケートがあったのか? それは全然知らなかったな……あぁ、わかった。それじゃあ今すぐそのアンケートを書いて委員長に提出するよ。だからちょっとだけ待って貰っても良いかな?」

「うん、了解したよ。それじゃあ君がアンケート用紙を書き終えるまでここで待つ事にするよ。アンケート用紙は机の中に入ってるはずだから確認して貰えるかな?」

「ありがとう。すぐに書き終えて渡すからちょっとだけ待ってて。えぇっと、それじゃあ……」


 すぐさま俺は机の中を漁っていき、アンケート用紙を取り出していった。そしてすぐに文化祭の出し物の希望先を書いて委員長に提出していった。


「はいこれ。提出が遅くなって本当にごめん」

「ううん。全然大丈夫だよ。体調不良で休んでたんだから仕方ないしね。うーん、それにしても何というか……もしかしたら私の気のせいかもしれないけど、大神君はこの休み期間に何かあったのかな?」

「……え? な、何かあったって……そ、それってどういう事だ?」


 委員長は俺の目をじっと見つめながら唐突にそんな事を尋ねてきた。


 もしかして俺がタイムスリップをしてきたのが一瞬でバレたのかと思って俺はドキっとしてしまった。


 でも委員長はかなり抽象的な尋ね方をしてきたので、俺は内心ドキドキとしながらも具体的にどういう事なのかと逆に尋ね返していった。


「いや何というかさ、今までの大神君はずっと俯いていたし、誰とも喋りたくないってオーラをビンビンに出していたと思うんだけど……でも今日の大神君は私の目を見ながらしっかりした感じで喋ってるでしょ? 大神君がちゃんと私の目を見て話そうとしてる様子を見たのが初めてだったから、何だか印象がいつもとちょっとだけ違うなーって思ったんだ」

「……えっ!? い、いつもの俺ってそんな喋りたくないオーラを出してたように見えてたの?」

「うん。そうだね。いつもの大神君は誰とも喋りたくないっていうオーラをすっごく放ってたよ。だけど今日の君は凄くフランクな感じがしてるね。何があったのかはわからないけど、私はそっちの方が今までの感じよりもずっと良いと思うよ」

「え、えっと……そ、そっか。ま、まぁ委員長がそう言ってくれるなら嬉しいよ」

「うん。って、おっと。思いのほか長話をしちゃってごめんね。もうすぐ朝のホームルームも始まるから私は自分の席に戻るよ。改めてアンケートありがとう。そして今日もお互いに勉強を頑張っていこうね。それじゃあね」

「あぁ、それじゃあな」


 そう言って委員長は自分の席に戻っていった。そして今の委員長との会話中に俺の知らなかった“貴重な情報”が出てきた。


(……なるほど。俺ってそんな喋りたくないオーラが出ているように見えたんだな……)


 まぁ当時の俺は確かに暗い雰囲気はあったし、明るかったり賑やかな場所は嫌だとは思っていた。だからそんなオーラが出ているように見えたのかもしれない。


 だけど当時の俺は別に誰とも喋りたくないという訳では決してなかったし、話しかけてくれたら普通に喋るくらいのテンションではいたと思う。


 というか誰とも会いたくないとか喋りたくないとか思ってたら、そもそも高校に進学なんてしないしな。だから俺はそんなオーラを出してるつもりは一切無かったんだよ。


(まぁでも、そう思われちゃう責任は絶対に俺にあるからなぁ……)


 だって思い返してみるとあの頃は自分から率先して誰かに喋りかけたりした事なんて、正直一度も無かったもんな……。


 だから周りの生徒達から喋りたくないオーラが見えると思われるのは仕方ない事だったと思う。


 そしてそんなオーラが出ているように見えてしまったら……そりゃあ当時の俺には友達が全然出来なかった訳だよな。そんな喋りたくなさそうなヤツと友達になんてなりたくねぇもんな。


(まぁでも反省すべき点はわかった事だし、それじゃあ今回の人生ではそんな失敗を繰り返さないようにしなきゃだな!)


 という事で俺は暗い雰囲気はなるべく出さないように気を付けていき、しっかりと友達を作って楽しい高校生活を送ってみせると心に決めていったのであった。


 よし、それじゃあこれから楽しい高校生活を目指して全力で頑張っていくぞ!

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