35話:翌朝に委員長に資料を手渡していく
翌日の木曜日の朝。
俺は教室にやって来てすぐに委員長に挨拶をしていった。
「委員長。おはようっす」
「ん? あぁ、おはよう。大神君」
「昨日は去年の議事録とか資料を持ち出させてくれてありがとう」
「全然良いよ。議事録とかは参考になったかな?」
「あぁ。物凄く参考になったよ。それでさ、実は早速明日の会議用の資料を作ったんだけどさ、良かったらちょっと見てくれないか?」
「え……って、えぇ!? もう資料を作り終えたのかい? い、いくらなんでも早すぎないかな? 昨日資料を渡したばっかりだよ??」
「いやー、何か去年の資料を見てたら急にやる気に満ち溢れちゃってさ。それでノートパソコン立ち上げて一気に作り上げたんだ。って事で良かったら俺の作った資料を見て貰っても良いかな? これなんだけど」
「うん。もちろん見させて貰うよ。それじゃあ、どれどれ?」
―― ぺらぺら
委員長に資料を渡していくとすぐに確認をしていってくれた。
そして委員長はビックリとした表情を浮かべながら俺にこう言ってきた。
「……うん、完璧だよ! こんなにも分かりやすく資料を半日で作りあげるなんて大神君は凄すぎるよ!」
「そっか。そう言って貰えたなら良かったよ」
昨年の各部活の出し物一覧及び、昨年のレイアウト配置、去年の出し物で起きた問題点一覧、販売系の出店の去年の売り上げなどのデータなどなど。それ以外にも第一回目の会議に必要になりそうなデータを全てまとめておいた。
そんな資料をペラペラと見ながら委員長はビックリとしながらもそう褒めてきてくれた。
「明日の会議って去年の第一回目の会議と同じ進行になると思ったから、とりあえず必要になりそうなデータは全部まとめておいたんだ。という事でどうかな? 明日の会議にこの資料は役立ちそうかな?」
「うん、これがあればバッチリと進行出来るよ! 去年と同じ議事進行で動くつもりだったからこれで一切問題はないよ」
「そっかそっか。それなら良かった。それじゃあ後は明日の部長会議を待つだけだな。そういえば部長会議って何時から始まる予定なんだ?」
「明日のお昼休みだよ。だからお昼休みになったら急いでご飯を食べて視聴覚室に集合だよ」
「了解。それじゃあ明日は早めに昼飯を食べるようにしなきゃだな」
という事で明日の部長会議の時間と場所も教えて貰った。それじゃあ明日はコンビニでオニギリでも買ってから登校するかな。
「うん。そうだね。それにしても本当に大神君には感謝の気持ちでいっぱいだよ。こんなにも素晴らしい資料をたったの半日で作り上げるなんて本当に凄いよ」
「いや、まぁ去年の議事録がしっかりと残っていたから作れたって感じだよ。あとはまぁなんというか……資料の中に去年の文化祭の写真が幾つか出て来たんだ。それを見てたら何だか頑張ろうって気持ちになってパソコン作業が一気に進んだんだよ」
「去年の写真?」
「そうそう。去年の文化祭の写真に写ってた生徒達は皆楽しそうにしてて、すっごく楽しそうでさ……だから俺も今年こそはちゃんと文化祭に参加して、それで皆が楽しめる空間を作っていきないなって本気で思ったんだ。だからその気持ちもあってすぐに資料作りが出来たんだよ」
「……ふふ、そっか。うん。それは良い心掛けだね。でももちろん君も楽しまなくっちゃ駄目だよ? だから今年の文化祭は生徒会の一員として、一緒に全力で楽しんで行こうね!」
「あぁ、もちろんだよ」
「うん。それなら良かった。……くしゅっ」
そんな話をしていると、急に委員長はクシャミをしてきた。
「ん? どうした? 風邪か?」
「あ、あぁ、いや、ちょっとね。花粉症かな……?」
そう言って委員長はハンカチを取り出していった。
「本当か? ちょっと前も体調悪い感じがしたし、ちゃんと休んでくれよ? あ、それじゃあ明日の会議室の準備は俺が放課後に一人でサクっとやっとくよ。だから委員長は今日は授業が終わったらさっさと帰りなよ」
「え? い、いや、流石にそれは私も手伝うよ」
「いいよいいよ。ホワイトボードと人数分の机を取り出すくらいだし、こんなの俺一人で出来るから気にしなくていいって。面倒な雑務は全部俺に任せて、委員長は明日の議事進行役だけを考えてくれよ」
「……う、うん。わかったよ。それじゃあ御言葉に甘えて、明日の準備は大神君に任せても良いかな?」
「あぁ、もちろん。任せておいてくれ」
という事で明日の会議の準備は俺が一人で行う事になった。まぁ苦労する所は何もないから問題ないだろう。
それよりも委員長の方が心配だよな。ただの花粉症だったら良いんだけど……。




