20話:生徒会に入会する事になる
「よし。それじゃあ俺の挨拶は済んだから次は……」
「はい、次は私です! 私は生徒会で書記を担当している一年の美和花梨です。水泳部にも所属しています。よろしくお願いします、大神先輩!」
「あぁ、はい。えっと、俺は大神です。よろしくお願いします」
「あはは、敬語なんて使わなくて大丈夫ですよー。私の方が後輩なんだからもっと砕けた口調で喋ってくださいよー!」
「あぁ、うん。わかった。ありがとう美和さん」
「はい! それじゃあ私とも握手をしていきましょう! はい!」
「わかった。それじゃあ」
―― ぎゅっ!
「ありがとうございます! それじゃあこれからよろしくお願いしますね! 大神先輩!」
「あぁ、よろしく頼むよ。美和さん」
そう言って俺は美和さんとも握手を交わしていった。
この子からも凄く優しい雰囲気を感じ取った。何というかとてもアットホームな感じの生徒会のようだ。
「周防会長と美和ちゃんの挨拶が終わったから最後は私だね。私はこの生徒会の副会長を務めている藤咲環だよ。という事でこれで生徒会のメンバーは全員だよ」
「いや流石に委員長の事は知ってる……って、え? これで全員って……もしかして生徒会のメンバーってこの三人しかいないの?」
「うん。そうなんだよ。実はちょっと前まで双子の生徒が生徒会に所属してたんだけど、家庭の事情で遠くに引っ越す事になってしまって、この学校からも転校しちゃったんだ」
「ふぅん、そうだったんだ? それにしても生徒会のメンバーがたったの三人しかいないなんて、それはちょっとしんどそうだな」
「あぁ、そうなんだよ。しかも俺も三年で受験も控えてるから、これからどんどんと生徒会に参加する頻度は落ちるし、美和は部活の春大会が近いから同じように生徒会に参加する頻度は若干落ちる事になるんだ。そんな訳で生徒会は人員不足でかなり困っていたんだけど……そしたら大神君に入って貰えると言われて凄く助かったという訳だよ」
周防会長は笑いながらそう言ってきた。
確かに三年生はどんどんと忙しくなる時期だし、美和さんは部活の大会で忙しくなるとしたら……これはさっき俺が『生徒会に入りたい』って言ったら生徒会のメンバーから大きく喜ばれるに決まってるよな。うん。納得したわ。
「なるほど。まぁでも俺は生徒会に入ったとしても即戦力になれる自信は全く無いですよ? というか俺は何をすればいいんですか? 俺の役職は何をやらされる事になるんですかね?」
「君には会計の役職に入って貰いたいんだ。転校しちゃった子が会計係だったから、そこが今空きポジションになってるんだよ。だからそこのスポットを早く埋めておきたいんだ」
俺は自分の役職について尋ねていくと、委員長が俺に向かってそう答えてきた。
「会計か? それって具体的にはどんな事をやるんだ?」
「まぁ部活動の部費を決めていったり、文化祭での出し物に使うお金の申請を受けてそれを確かめたりとかとか……まぁそんなお金周りの仕事をする人だね」
「えっ!? それ結構な大仕事じゃないのか? さ、流石に生徒会の新人にそんな大役を任せない方が良いんじゃないか??」
話を聞いたらあまりにも大役過ぎたので、俺はちょっとだけビックリとしながらそう言っていった。
「あはは、もちろんわかってるよ。だからしばらくは会計の仕事は私が副会長の仕事と兼任するよ。という事で君にはしばらくの間は私の補佐に入って貰いたいんだ」
「委員長の補佐?」
「うん、例えば会議があったらホワイトボードに書いて行ったり、私の会議に参加して議事録を取っていったり、全校集会とかでパソコンとかプロジェクターが必要な時にはそれを率先して取りにいったりとかとか……まぁ早い話が雑務担当って感じかな。正直力仕事とかが多くなるしメンドクサイとは思うんだけど……でも女子の私だとそういう仕事は凄く大変だからさ、できればそういう仕事をお願いしたいんだけど……どうかな? 大丈夫そうかな?」
「ふぅん。まぁそういう仕事なら俺でも出来そうだな。わかった。そういう事で良ければ大丈夫だよ」
話を聞いてる限り社会人一年目の時によくやってたような雑務係って感じだな。そういうのなら全然苦じゃないから大丈夫そうだ。
「そっかそっか。そう言ってくれてありがとう。力仕事を引き受けてくれるだけで凄く助かるよ。それじゃあ生徒会の活動日は月曜、水曜、金曜の週3日だけど、バイトとか塾とかがある時はそっちを優先してくれて構わないからね。必ず来て欲しい日には事前に私から大神君に連絡するからその点は安心してね」
「わかった。まぁでも基本的には暇だからなるべく生徒会室に来るようにするよ。どうせバイトも塾も行ってなくて暇だしさ」
「そう言ってくれると助かるよ。それじゃあ私の方からの連絡事項はそれで全部だよ。という事でそれじゃあ私からも改めて……ふふ、よろしく頼むよ。大神君」
「おう。よろしくな」
―― ぎゅっ……!
そう言って俺は委員長とも改めて固い握手を交わしていった。こうして俺はひょんな事から生徒会に参加する事が決まったのであった。




