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3話 修羅場

家に見知らぬ女の子を家に泊めてしまった。


だってしょうがないじゃなか!世間知らずの厨二病みたいな奴で放っておけなかったんだ。学校での授業を受けている最中、昨日泊めた彼女が気になって授業に全然、身が入らなかった。誰かに相談するにも、見知らぬ女の子を家に居候させているなんて言えるはずがなく、ただ一人で、悶々とするしかなかった。


午前の授業が終わり、昼休みのこと後ろの席の陽良が声を掛けてくる。


どうしたんだよ零二、難しい顔をして。家に家出中の女子高生でもかくまってるような顔をやがって」


「いや、違うからな!て言うかなんだよ、その怪しい例えは!違うからな!断じて匿ってないからな!」


「え?その反応は、マジで匿ってる?」可愛い?それともブス?可愛い子なら紹介してくれ」



「犬拾っただていったろ?」

マシロちゃんはとても可愛い。だけど、俺の家に美少女が同居しているなんて言えるはずがなくそう言う。


「わかった。今度、見に行くからな!」





コイツにマシロちゃんを紹介なんて出来ない。でも、俺は、マシロちゃんが美少女だから泊めてあげたのだろうか?もし彼女がブサイクだったら僕は、どうしていただろう?


放課後となり、生徒たちが部活動や委員会などに各々散っていく。

俺は、部活動に所属していない俺は教室を出る。いつも放課後は喫茶店でバイトをしている。


マンションは両親が契約して家賃を払ってくれているから、の家賃を払う為というよ将来の社会勉強のために日々働いている。高校を卒業して大学生になってからでもいいのだけど、経験を積むのは早いに越したことはないということで俺は、今働いている。それと、小遣い目的でもあるけど。


「お帰りなさい、藤原さん。ごはんにしますか?お風呂にしますか?それとも……」


そこで言葉が途切れる。それともなんなんだ?まさか……


「ダメです、やっぱり恥ずかしくて無理―!」マシロちゃんはぼしゅっと湯沸かし器のように顔火照らせる。


「ごはんにするよ、お腹空いているからね」


部屋の中に入りダイニングテーブルへとつく。



「残り物で、味噌汁とほうれん草のおひたしと野菜炒めを作ってみました」


やったー!女の子の手料理キターーー!!!とガッツポーズをする俺。


「なにしているんですか?藤原さん」


「ごめん!なんでもない。」

しまった、あまりに嬉しくて体で表現してしまった。


改めて作ってくれた料理を見る。

「和食だねご飯の炊き方は分かった?」

「はい、生活魔法を駆使して作りました!」


うん?魔法の料理って言いたかったのかな?まあ、いいか。


俺は、料理に箸をつけて無心で食べていく。その間、無心で。どれも美味しい!

豆腐とワカメの味噌汁なんて出汁からとっているのか味におくいきがある。


野菜炒めもキャベツのシャキシャキ感が損なわれずにちゃんと熱が通っていて美味しい。


と気づくと、マシロちゃんは、何かを言いたげにこちらをチラチラと見てくる。

ああ、そうか。大事なことを忘れていた。


俺は箸を置きマシロちゃんに向き直る。「美味しいよ、マシロちゃん。作ってくれてありがとう!」


「ふふ、お粗末様ですこちらこそ、ありがとうございます」と彼女は微笑む。


「うん、毎日食べたいくらいに美味しいよ。僕に毎日ごはんを作って欲しいな」


「え??」


「へ??」


「いいですよ、毎日作ってあげます。あとそれ、どういう意味ですか?」

「え?それは……」

言ってから気づいたまるでプロポーズのような言葉を言っていたことに。


「わあ、別に、変な意味じゃなくて!ただ、もっと食べたいと思ったんだ」

彼女とかではないけど、女の子から、毎日ごはんを作ってもらうってすごく嬉しかった。



そんな俺とマシロちゃんががいいムードを漂わせる中で突然、インターホンが鳴った。


誰だろう?玄関に出てみるとよもぎが立っていた。「なんで、お前がここに?!」


「何言ってるの?今夜夕食作りに行くって言ってたでしょ!」


あーそうだったー!忘れていたー!マズイ今、中にはマシロちゃんが居るのに……


「上がるわよ」そう言い、俺の静止も聞かずにズカズカと部屋に入っていく。

「ちょっ、待てよ!」

慌てて呼び止めるも、時は既に遅し、よもぎはダイニングへと進んでいく。

「えっ!誰あなた!?」とよもぎの驚きに満ちた声が聞こえてくる。

マズイ!見つかったか、どうしようー!


「あなた誰?!なんで零二の家でご飯食べてるの?!」


「藤原さんの友人ですか?この料理は、わたしが藤原さんのためにわたしが作りました。」

「人の幼馴染を勝手に餌付けしないでくれる?この泥棒猫!」


「わたしは猫ではありません」


「いつの時代の昼ドラだよ!あとマシロちゃん、さっきのは言葉の譬喩だから!」

誰もマシロちゃんを猫だなんて思わないっての!


「わたしは、あなたなんか認めない!」



そんな…マシロちゃんと仲良くしてくれよ」


「よもぎさんも一緒に食べましょー…今、ごはんをよそいますね〜」



「ふん!いらないわよ!」

「いらないんですか?」

マシロはシュンとなる。

「えっと……」


よもぎはマシロちゃんの悪気の無い対応によって毒気を抜かれたようで大人しくなる。


「それじゃあ、少しだけいただこうかしら」と少しだけマシロちゃんを受け入れた。


「んっ、この野菜炒め美味しい……」


「そうですか、お口に合って良かったです」


「ところで、あなた零二とはどんな関係なの?」


「どんな関係とは?」純粋無垢な瞳で見つめてくるマシロちゃん。この子はきっと、けが

なんて何も知らないのどろう。よもぎが余計なことを言わなければいいが。


「夕食を作りに来てくれるとか、てっきり零二の彼女かと思ったよ。違ったらごめんね」


「か、彼女だなんて!わたしは、藤原さんに泊めてもらっている身なのでこれくらい当たり前ですよ」

マシロちゃーん!それは言っちゃダメだ!

「え?今なんて言ったの?泊まっているって?」

「はい、藤原さんが家に帰れるようになるまでここに居ていいと言ってくれたので」

「家、遠いの?」

「はい、ここから少しお遠いので。ここって王都ですよね?」

「王都?まあ、東京だから都心だね……」

(王都って、この子ってもしかして)

「はい、だから魔力が回復するまで休ませてもらってるんです。」

「魔力?スタミナのことかな?」


「ねえ、零二、この子ってもしかして電波ちゃん?」

「うん、ちよっと患ってるっぽいんだ……」

「そう、大変ね…零二この子外に出すと危なっかしいから、ちゃんと見ているのよ!」

「う、うん、わかった」

「マシロちゃん、負けないからね!」

「??」

マシロちゃんは、なんの意味か分からず頭に疑問符を浮かべているようだ。

「ねえ、なにに負けないの?」

僕には見当もつかない。女の子同士で通用するものなのかな?

「うっさい!あんたは分からなくていいの!」

なんだ?女心は分からないな。こうしてマシロちゃんに女友達ができたのだった。














読んでくれてありがとうございます。


なんとか、今日中に更新できました。


4話は、金曜日に投稿します。


よろしくお願いします。

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