プロローグ
おとぎ話のシンデレラは綺麗になって一目惚れされた。
たった一人の王子様と結ばれた。
でも、せっかく綺麗になったんだもの。
もっとたくさんの人に好かれたい……
愛されたい………
欲されたい……
それって悪いことかな?
私の努力を評価してくれるのは
自分自身でもなく
お世辞や嫉妬にまみれた同性の目でもなく
異性の好意の…欲望の目だけだと思うから……
窓の外はだんだんと見覚えのあるけしきにかわっていった。
新幹線で2時間、電車で1時間ちょっと。
高卒で就職して実家を出た。
成人式の日も姉の結婚式の日も帰らなかった実家に3年ぶりに帰る。
3年前にこの街を出た時とはかなり容姿が変わった。
きっと知り合いとすれ違っても私だって気づかないだろうなぁ。
去年、一人暮らししている私の家に両親が旅行がてら遊びに来た。
2年ぶりに会った両親は目をまん丸くして驚いていた。
待ち合わせ場所で目があっても気がつかないくらいだった。
駅前は開発が進んで今話題のチェーン店なんかが軒を連ねている。
あ、新しいショッピングモールにマンションもできたんだ。
この街も魅力的なってその結果として人口が増えていくんだ。