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幼馴染と家族

 頭からゲーム器を外しお気に入りのリラクゼーションチェアーから起きて大きく伸びをする。

 はじめたのが午後4時で今が6時だから2時間やっていた事になるけど全然そんな気がしない、これは気を付けないと何時間もやり続けそうで怖い、アラームがあったら必ず設定しようと思いながら部屋を出て一階に降りる。


 「おかえり、生徒会の引き継ぎは終わった?」

 「ただいま〜、生徒会の引き継ぎは無事に終わったよ!明日からはやっと自由だよ〜」


 そう穏やかに笑っているのは私の幼馴染の一人である霧山 雫、私と違って小柄で身長は152センチ胸はCカップ髪はセミロングで毛先だけフワフワの天然ウェーブで守ってあげたくなる容姿をしている。

 でも性格は普段は穏やかだけど一度怒ると、とにかく恐い、[怖い]ではなく[恐い]だから幼馴染全員怒らせないように気を付けている。


 「新しい生徒会長が馬鹿で雫がキレかけてひやひやしたぜ、勘弁してほしいぜ!」

 そう頭を振ってるのが、杉森 大地、身長は180センチあり肩幅もあるから一見恐そうだけど誰にでも分け隔てなく優しく顔もイケメンでかなり人気がある。

 雫と恋人同士だから告白された時だけは優しさがなくなりきっぱりと断る。

 前に「もう少し優しく振ってあげれば?」と言ったら「恋人がいる相手に告白するとか頭おかしい」と真顔で言うほど雫が好きである。


 「僕の方はもっと酷かったよ。書紀なのに字が汚いから注意したら『自分が読めればいいじゃん』とか言うんだよ?書紀が書いた物は先生に提出するのに何考えてるんだろうね?」

 そう言ってため息をついたのは私の幼馴染であり恋人の十六夜 雅、身長171センチで着痩せするから華奢だと思われがちだけど細マッチョ、顔は女顔だし名前が雅だからよく女の子間違われる。

 前に女性雑誌のモデルにスカウトされた時に「胸がなくても大丈夫!」と笑顔で言われブチギレしていたのは今でも笑い話になっている。


 「翼はいいよな、今年から生徒会副会長を一人にするから引き継ぎがなくて先に[異世界転生]できたんだから」

 「ジャンケンで負けた大地が悪いんだよ。フッフッフッ!」

 「生まれてこのかた翼にこうゆう時ジャンケンで勝ったことねぇよ俺達!」

 「まぁそれは置いといて翼ちゃんどうだった?面白い?簡単〜?難しい〜?聞かせて!」

 「まだはじめたばっかりだから色々わからない事が多いけど凄い難しい、でも多分人間とか選ばなかったらだと思う」

 「ああ、メール読んだけど吸血鬼なかったんだっけ?バットからの進化に賭けるんだよね?」

 「そう、それに鑑定や魔力制御、肉体制御とか色々ないと魔物係はかなりきついと思うし、まずあの窓もドアもない部屋から出ないといけないしね」

 「俺達もバットを選べば翼と同じ部屋からはじまるのか?」

 「今、掲示板覗いたら人間、獣人、魔族は始まりの町に、精霊は始まりの町の近くの森に、魔物は選んだ魔物のテリトリーから始まるみたいだよ。

あと、難し過ぎるってちょっと荒れてる」

 「私のまわりにバットいなかったよ?特殊エリアかな?

まぁ荒れるよねアレは」

 「特殊エリアなら皆一緒は無理かな〜?」

 「キャラクタークリエイトの時にバハムート様かリリス様なら私の幼馴染って言えば近くにだしてくれるかな?」

 「わからないけど試してみるのはいいんじゃない?」

 「そろそろ飯の時間だから食堂行こうぜ」


 私の家は元旅館だったから凄く大きい、そして私の両親と雫の母親と大地の父親が幼馴染で、雅の両親と雫の父親と大地の母親が幼馴染だった。

 だから祖父母が事故で亡くなってから皆で元旅館に住むことにしたらしい。

 私のお母さんだけ専業主婦で他の皆の家は両親共に忙しかったから渡りに船だったらしい。

 私達にとっては幼稚園から当たり前だから気にしてないけど学校では問題しされた。

 それを払拭するために私達は生徒会に一年生の時から強制的にいれられたけど、私の弟の翔、雫の妹の海美、大地の弟の陸、雅の妹の耀は生徒会に強制的に入れられずにすんだ。

 翔と海美、陸と耀は恋人同士で皆仲良しだ。


 食堂についたけど翔達がいなかった。

 「あれ?翔達は?」

 「耀達は九泊十日の林間学校中だからいないよ」

 「あぁ〜あの地獄ね〜起きて体操してご飯食べて山にゴミ拾いに行って昼ご飯食べてまた山にゴミ拾いに行って晩ご飯食べてお風呂入って寝るだけの林間学校〜」

 「俺達は雅の両親の道場で古武術を軽くやってるから体力とか体の使い方を知ってたから粗大ゴミ運びもまだやれたけど学年の女子と非力な男子は泣いてたな」

 「でもあれって僕達生徒会の最後の仕事として全校生徒にアンケートとって廃止になるように提出しなかったっけ?」

 「それが、一部の保護者が『今ですらアレなのにやめたら山が大変な事になるし伝統だからやめさせない』って反対したのよ、ご飯できたから運んでね皆」


 お母さんに言われてご飯を運んで食べる。

 私達は基本ご飯を食べる時は会話をしない、私のお父さんは旅館コンサルタント、雫の両親は弁護士、大地の両親は医者、雅の両親は古武術の師範をしているから皆行儀に厳しいのだ。

 ご飯を食べ終わったらお風呂に行く。

 私と雫、大地と雅、女湯と男湯に別れて一気に全員で入る。

 お風呂は温泉で大きいから子供はまとまって入って疲れてる親がゆっくり入れるようにする昔からの習慣。

 お風呂から出たら皆でストレッチをしてから体感トレーニングをする。

 全部終わるのはいつもだいたい同じで8時、さて寝る11時までゲームの時間だ!





*************************


 「今頃ネェちゃん達は[異世界転生]やってるんだろうな〜」

 「だろうね、少し羨ましいな」

 「私は家にいるだけで羨ましいよ」

 「そうね、ここは地獄だ」

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