生キル
朝でも昼でも夕方でもいい。
たまに流れるとあるニュース。
イジメられて自殺しました。
無感情で読まれるそんなお話。
とても、とってもどうでもいい。
彼らは悲しい事件と取り上げる。
何故死んだんだと声を荒げる。
生きることが正しいと。
偽善者ぶって言いふらす。
勝手に産んで、勝手に死ぬな。
実に身勝手、自分勝手。
お腹を痛めて産んだ子だから。
だからどうした、それがどうした。
彼らはもっと痛かった。
彼らはもっと苦しんだ。
自分の知ってる苦しみだけで。
彼らを生に縛り付けるな。
それが偽善だと言っている。
そんな生こそ彼らを殺す。
死ねなんていう言葉より。
生きろなんていう言葉の方が。
よっぽど人を傷付ける。
そんなことを言ってるうちは。
お前ら誰も救えやしないよ。
お前ら何も変えられやしないよ。
イジメがあったかなかったとかで。
結局全てが子供のせいだ。
大人や親や我々にだって。
少しは責任あったかもとか。
そんなことは思いやしない。
そんな世界で生きているんだ。
死んだっていいじゃないか。
逃げ出したっていいじゃないか。
彼らは最期まで足掻いていたんだ。
とても巨大で恐ろしく。
生かしてやるよと這い寄ってくる。
偽善に満ちたそんな生から。
ありがとうございました。