これまでのあらすじ
実力を伴わない正義感を空回りさせた俺は、結果として家にも学校にも居場所を無くし、逃げる様に入った小さな神社で生まれ変わりを願った。果たしてそれは聞き入れられたのだが、俺が転生したのは剣と魔法の世界、その中で勇者と敵対する魔王の四天王、そして今正に勇者パーティーに倒されたばかりの魔神エボニアムだったのだ。
"不滅"の能力で即座に復活し、何とか戦いの場から逃げおおせて、魔王四天王の1人としての生活を送る事となった俺。だが、中々自分の居場所を作る事が出来ず、各地を転々、気付けばこの魔族の楽園とされる魔大陸を一周してしまっていた。
各地で色々な人と会い、その境遇に肩入れして来た。自分の国では、汚職三昧の副官を廃して、進歩的考えの副官を擁立するべく動き、魔道国家ザキラムでは、魔法学園を舞台に地方都市壊滅級のテロを阻止した。謀略の国ビリジオンでは、同じ魔王四天王の1人ガリーンと事を構えてこれを死なせ、クーデターに加担する結果になり、武王ジン・レオンが治めるダイダンでは、ジンの妹に突き付けられていた政略結婚を潰し、彼女とその双子の妹に新たな生活の場を与えたりして来た。
そうする中で、この大陸の問題の元凶を絶たんと魔王様を説得すべく魔王直轄領へと足を踏み入れた俺。しかし魔王殿で鎮座していた魔王様は何と偽物。そして立ち塞がる元の俺の身体に入った"真"エボニアムを俺の身体ごと粉砕する羽目なった。
そこで分かったのが、奴、真エボニアムの正体は"竜神"ブラックドラゴンであり、俺の今の身体は元々奴の"化身体"であるアバターというもので、偽魔王の正体も同じ。即ち大陸内のおかしな政策の元凶もこのブラックドラゴンである事が判明。本物の魔王様も今や奴の手の中だったのだ。
この事実が分かるに至り、俺は魔王四天王のジン・レオンとビオレッタの協力を得、勇者パーティーともどうにか和解。そして彼等の信奉する神にして、俺をこの世界に呼んだ張本人、更に魔王ゴルダ様の兄でもあると言うアイボリオ神とも直接の協力関係を構築した。
かくして俺達は、最終決戦の場となるブラックドラゴンの住処、魔大陸の象徴でもあるミドナ火山へと向かうのであった。




