番外編:『ふたりの光 ―愛が力となるとき―』
番外編:『ふたりの光 ―愛が力となるとき―』
月の光が差し込む一室で、蒼と紅は互いの想いを確かめ合っていた。
「紅……俺は……ずっとお前のことを……」
「うん、私も、あんたの全部が――好き。魂ごと、愛してる」
言葉を超えた絆。ふたりの間に流れるのは、ただの恋ではない。
それは、お互いの存在を「必要」と認めた深い愛。
触れ合い、重ねた想いが、静かに光をまとい始めた。
ふと、蒼の身体を包む光が揺らめく――。
《スキル:譲渡系統、感応反応確認》
《感応リンク進化確認:Lv.2「共鳴譲渡」獲得》
(な、なんだこの……暖かさ……)
気づけば蒼の身体に変化が――少女の面影を残しながらも、わずかに成長した輪郭。背丈が伸び、どこか大人びた印象に。
「ん……?」
紅が目を覚まし、蒼を見つめた。
「……蒼? なんか……大きくなった?」
「え……!? いやいやいや、まさか……!」
あたふたする蒼に、紅は微笑んだ。
「大丈夫。……私は、どんな蒼も、好きだから」
そう、これは“愛の力”による進化。
恋では届かない場所へ、想いが導く。
ふたりは互いに微笑み、やがて朝陽に包まれて、静かに手を取り合った。
その背後で――姫は窓越しに、すべてを見守っていた。
「……いい愛でしたわね。さて、わたくしも負けてはいられませんわ」
姫はくすりと笑い、再び動き始める。
――物語は、新たな章へ。




