第33話「仮面の追撃者 ―“黒幻”襲来―」
蒼は、昨夜の**“紅のバスト事件”**の余韻をまだ引きずっていた。
(やばいやばいやばい! 俺……またなんか変なスキル発動してた……!)
布団の中で身を丸めて悶絶していた蒼。
身体はすでに元のナイスバディーに戻っていたが、
何故か“紅のスカウター視線”が一日中刺さっている気がする。
ノックの音が響く。
「……蒼、起きてる?」
扉を開けると、そこには朝シャンを終えたばかりのバスタオル姿の紅が!
しかもバストが…昨日よりもまた…成長してる!?
「ま、まだ戻ってないのよコレ……!責任、取りなさいよっ!」
「えぇぇぇ! そんなの俺だって知らな――」
……バサッ!
勢いで、蒼の着ていた薄布がずり落ちた。
「っ!!」
「……って、アンタもナニ脱いでんのよ!!」
その瞬間、
どこかのスイッチが入ったのか――
またしても!
《スキル:愛の同期》
発動
ふたりの顔が一瞬、間近に重なる――
\\ ドッカーンッ!! //
次の瞬間、部屋の窓ガラスが爆音で揺れた。
「今の音……!?」
工房の外で警戒していた影と楓が一斉に走る。
「敵の反応。高速接近中――!」
影の眼帯の奥、黄金の瞳が鋭く光る。
「……来た、かつての“烈火”の因縁」
◆
森の入り口にて。
濃い紫の煙の中から、仮面の忍者がゆらりと現れる。
「懐かしい気配だな、“烈火”…いや、今は“蒼”と名乗っているか」
鋭い気配に、蒼の肌が粟立つ。
「あんた……誰だ?」
仮面が僅かに笑う。
「我は《黒幻》…お前の最後の任務で、討ち損ねた者だ」
影がすかさず間に入る。
「情報照合完了。異世界におけるA級任務対象。
“転生者狩り”の異名を持つ、外来スキル保持者」
「――って、なんでそんなのが現代に来てんだよ!?」
蒼は全身を構え、鞭を手に取る。
「まさか、俺(私)を追って……?」
「フフ、すべては“神”の意思だ。
そして、“その身体”に宿る2つの魂……俺が検証してやろう」
――風が鳴いた。
次の瞬間、空間が刃となって蒼たちに襲いかかる――!




