表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/145

本編再開『異世界忍法帖 ―くノ一蒼―』 第24章:忍の掟と、揺れる心  



 


日が落ち、忍の里に夜が訪れる。


蒼は修行の合間に、一人、裏山の岩場へと足を運んでいた。冷たい風が髪を揺らし、夜の静けさの中で彼女は深く息を吐く。


かつて自分は“パルクールのプロ”だった。

異世界では“烈火”と呼ばれ、戦火を駆ける戦士だった。

けれど今は、女の身体を持つ“蒼”として――。


 


「……この身体にも、ようやく慣れてきた、けど」


蒼は胸元に手を当てる。ため息のような言葉が漏れる。

「心が、まだ…揺れる」


ふと、風の音に混じって足音がした。振り返ると、紅が立っていた。


「……また来てたんだ。ここ、お気に入りだよね」


「紅。……うん、ここ、落ち着くんだ」


夜の月明かりの中、二人はしばし沈黙する。

そして、紅がぽつりと呟く。


「蒼ってさ、強いよね。いろんなもの背負ってるのに、ちゃんと立ってる」


「そんなことないよ。むしろ、いつもギリギリだ。……でも、支えてくれる人がいるから、なんとか」


蒼は紅を見つめて、微笑む。

紅の頬が、少しだけ赤く染まった。


 


「……さ。明日からの任務、準備しよ。次は本格的な外任務。あたしたち――くノ一として、本物の戦いが始まるんだから」


「うん。……紅、ありがとう」


月は静かに、ふたりを照らしていた。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ