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番外編⑤ 『湯けむり恋心事件簿♡―紅、初めての告白未遂―』




---


任務明け、温泉郷にて…


「……ふぅ~~~、極楽っ……♡」

湯煙の立ち込める露天風呂。

肩まで湯に浸かりながら、蒼はほぅと吐息を漏らす。


しなやかな肢体、濡れた髪が艶っぽく肌に張りつく。


「ふん、あんた……なんでそんなエロい顔で湯船に入れるのよ……」

紅が横で、タオルをギュッと握っていた。


「ん?普通にリラックスしてるだけだけど?」

「その胸、どうにかして!見てるだけで……もう!」

「えぇ~……でも紅のスレンダー体型も綺麗だよ?(ニコッ)」

「なっ!?/// ば、馬鹿……っ!!」


 


の何気ない一言が、紅の頭を真っ赤に染める。


そう、紅には誰にも言えない「秘密」があった。


 


> ……あたし、ずっとあんたが気になってて……




> ……“男”の時から、なんとなく惹かれてたのよ……




 


忍寮に来て、蒼と一緒に過ごす時間が増えた今。

その想いは、もう隠せなくなっていた。


 



---


お風呂上がり、忍寮の部屋にて


「……ふぅ、スッキリした~……」


蒼はバスタオル1枚で髪を乾かしていた。

すると、部屋の扉がバンッと開いて、紅が入ってくる。


「ちょ、ちょっと話があるの!!」

「え、いきなりどうしたの?」

「だ、だって……その……今日の蒼、やたらと色っぽいから……もう限界っ……!」


紅は顔を真っ赤にして、一歩ずつ蒼に近づく。


「べ、別に変な意味じゃないけど!でも……でも……あたし、我慢できないのよっ!!」

「な、何が!?え、えろモード発動してないよね!?」

「むしろ発動してんのはこっちだってのっ!!」


 


紅は一気に距離を詰め、蒼を壁際に押しやった。


「す、蒼……好きなのっ!!ずっと前から……本気で……あんたが好き……!!」


 


言ってしまった――。


静寂が、部屋に満ちる。


蒼の頬がゆっくりと紅潮していく。


「……そ、そんな真剣な顔で言われたら、ドキドキする……じゃん……」


「え、ちょっと……その反応は……」


「私もね、なんか紅のこと、前から特別に感じてたんだよね。身体は女だけど、心は……うーん、混ざってるっていうか……」


「混ざってるって何よ……っ!」

「でもさ、今は女同士。キスとかしたら……それって……」

「試してみる……?」


 


紅がグッと距離を詰める。

唇が触れ合いそうな、その瞬間――!


バァン!!!


「のーーーえーーーるーーーでーーーす♡ どさくさ紛れに突撃ー♡」

「って、きゃあああああ!?!?何してんですかお二人ぃぃ!?!?」


突然の乱入により、二人の距離は寸前でストップ。


「な、なにすんのノエルっ!!!」

「う、うわあぁあああ!!蒼の肌……近すぎたっ……」

「も、もう……バカ!!あたしの一世一代の告白だったのにぃぃぃぃ!!!」(←逃走)


 



---


その夜、ベッドの上で


「……ふふっ、紅ってば、可愛い」


蒼は天井を見上げながら、ふと笑う。


> たぶん……あの子の気持ち、本気なんだろうな。




> でも、今の私は……“女”で、“蒼”で……




> それでも、いつか答えを出せるといい。




 


月明かりの中、蒼はそっと胸元を押さえた。


「……ちょっとドキドキしたのは、事実なんだよね」


 






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