番外編 「揉んで、伸ばして、癒されて?楓式くノ一バストケア講座!」
任務の合間、蒼は工房の片隅で項垂れていた。
「……はぁ、また肩凝り……絶対この胸のせいだ……」
服の隙間から、谷間が存在感を放っている。
そのとき――
「ふふふふっ、ついに来ましたね、蒼さん……!」
怪しく笑いながら現れたのは、**楓**だった。
「う、うわっ!? 楓……なに、その不穏な笑み……?」
「私、開発したんですよ……“忍式バスト軽減マッサージ法”。副作用として“形もよくなる”と噂されてるんです」
「副作用ってなに!? てか、“形もよくなる”って……いやいやいや!」
蒼が後ずさろうとしたその瞬間、楓はいつもの無表情で微笑む。
「さあ、脱いでください。責任は……取りましょう♡」
「いや、その“♡”が一番怖い!!」
***
【施術開始──!?】
蒼は結局押し切られ、上半身だけタオル一枚になっていた。
「……やっぱ無理! ちょっと、羞恥心が……」
「大丈夫です、これは“任務”ですから」
「どんな任務よそれえええぇぇっ!!」
だが――楓の手が蒼の背に触れた瞬間、思わず声が漏れる。
「うっ……あ、そこ……き、効くぅ……」
「まずは、肩甲骨周りのリンパをほぐして……」
蒼の身体がほわっと熱を帯びていく。
「う、うそ……なんか、ほんとに楽になってきた……」
そして、楓の手は胸の谷間へ――
「ここ、少し硬くなってますね。流れが滞ってる証拠です」
「わあああああッ!? ちょっ、マジでそこ揉むの!? あぁっ、だ、だめってばぁっ!」
押し、ほぐし、揉み、流す。
湯気もないのに、蒼の頬は紅潮し、汗がこめかみに伝う。
「くっ……こ、こんなの……絶対……クセになるじゃんかよぉ……」
「もしクセになったら……毎晩、責任取りますね?」
「だからその“♡”がこわいってばあああぁぁっ!!」
***
施術終了後――
「……ねえ楓」
「なんですか?」
「……ちょっと、揉み方……教えてもらえる?」
「ふふっ。自主練ですね? よろしい、ではまずは基礎から――」
「違う意味で“成長”しちゃいそうなんだけどぉぉぉっ!!!」
その夜、蒼はひとり布団の中で呟いた。
「……ホント、もう……癖になったら……責任、取ってよね……」
胸元に手を当て、ぽそりと。
その頬は、どこか嬉しそうに、ふわりと綻んでいた――。




