第22話:「潜入!遊郭任務と紅の誘惑刃!」
「この任務、どうして私たちなの……っ!?」
蒼の叫びが、くノ一寮に響いた。
ノエル、もとい任務通達係のくノ一は淡々と告げる。
「遊郭に紛れ込んだ“幻術使い”の女忍を探り出し、これを確保すること。任務遂行のためには――艶技の活用も許可されております」
「え、えんぎ!? ちょっ、なんでそんなものを!?」
「忍びの世界に、恥じらいなど不要です」
「いやいやいや!? 必要あるってばよッ!」
そんな中、一人だけテンションが高かったのは――紅。
「フッ……私の艶技、解禁のときが来たようね」
「おま、なんでノリノリ!?」
***
夜の街、艶やかな灯に照らされた遊郭街。
蒼、紅、楓、ZEROの4人は、艶やかな装いで潜入していた。
蒼は体に食い込むような朱色の着物に、深いスリットの入った艶脚をさらしながら、すでにプルプル震えていた。
「な、なんで、こんな、布、少なっ……!! てかこの谷間どうなってんの!? 自分の体に目がいく!!」
紅はスレンダーながら艶めいた雰囲気で、艶技の構えを決めている。
「ふっ……この勝負服、思い出すわね。あの訓練所時代を……」
「お前、何があったの訓練所で!?」
一方、楓は眼鏡をクイッと上げながら、興味津々で遊郭内の構造をスキャンしていた。
「ふふ……全て見えましたわ。壁の向こうで、何かが動いております!」
「頼りになるけど! なんかエロいこと言ってない!?」
ZEROは相変わらず棒読み。
「私の任務は、接触……観察……捕縛。念のため、縄は持参した」
「なんで縄持ってんの!? そっち系のプレイじゃないからね!?」
***
突如、空間が歪む。
幻術――来た!
「見つけた……“朱蓮”!!」
紅が跳ねるように飛び出し、双子の短剣を構える。
だが、幻術の影響で周囲がまるで鏡のように歪む。
「ここから先は……誘惑と幻の世界よ、くノ一たち!」
紅の動きが鈍る。
「くっ……ッ、身体が、熱い……!」
「紅っ!? なにされたの!?」
「艶技返し、されただけよ……これは“感応香”。動くだけで、感じる……っ、クッ……♡」
「もう完全にアウトなやつぅうう!!」
蒼も空間に巻き込まれ、幻術で見せられる。
(なっ、これって……前世のオレ!? しかも、見られてるの、女体の自分――!?)
幻影の中、次々と現れる“誘惑の自分”。
「だ、だめっ……こんなの、頭がおかしくなる……ッ!」
だが、そのとき――蒼の鞭が青白く光る。
《形態変化――刺薔薇の鞭》
「はああああああっ! 恥ずかしさの怒りを、くらえええええッ!!」
バキィッ!
幻想空間が砕ける。
蒼の渾身の一撃が、幻術を一掃したのだ。
「ったく、艶技なんて、使いこなせるかっつーの……!」
紅はふっと微笑み、しれっと髪を整えながら立ち上がった。
「うふふ、でもちょっとだけ、気持ちよかったわよ?」
「やめてえええッ!? 紅ーッ!?」
***
任務は無事成功。
でも、蒼の肩はガチガチに凝っていた。
「……もう、どこが疲れたって、ぜっっったい胸のせいだから! この体、メンテナンス必要!!」
楓がぽんと蒼の肩に手を置く。
「では、私の“マッサージハンマー”で?」
「やめて! 肩が壊れるッ!!」
ZEROは最後にぽつりと呟く。
「……あれは“幻”だったのか。“本音”だったのか……」
そんな、ちょいエロ&ドタバタな任務の夜が、また一つ、終わった。




