番外編:姫の誘惑と、蒼の混浴(?)休息日和
王都の任務を終え、蒼たちはフィリア姫の厚意により、王城内の離宮にて数日の休息を得ることになった。
蒼「こんな広くてふかふかなベッド、久しぶり……腰が沈むぅ……って、やば、なんか変な気分……」
楓(すぐ隣で)「その気持ち、分かりますぅ~。身体が溶けそうになりますよね……(ぐにゃり)」
紅「蒼、身体柔らかくなったな。ちょっと脚、上げてみ?」
蒼「なんでだよ!?やめっ、ちょっ、紅!どこ触って――っ!」
(どたんばたん!)
ZERO(静かに猫耳がピクリ)「……静養中。なのに、騒がしい……」
そんな中、現れたのは薄桃色のドレスを優雅に揺らすフィリア姫だった。
フィリア「ふふ、皆さんお元気そうで何より。蒼様、お怪我はありませんか?」
蒼「あ、姫……いや、その……ありがと、ございます……」
(なぜか蒼の視線がフィリアの谷間に釘付けになり――)
蒼(くっ……視界がッ!この姫、まさか胸元狙ってる!?いや、俺が男の頃なら耐えられた、でも今は……いろいろ効くッ!!)
フィリア(にっこり)「実は、皆さんのために温泉をご用意いたしました。よろしければ、ご一緒に……♥」
紅「……これは、何かが起きる予感しかしない」
楓「混浴、ですかぁ……ごくり」
ZERO「……タオルは持参を。隠しカメラは排除済み」
蒼「えっ、なんで知ってるの!?あとその“排除”ってなに?!」
──そして。
湯けむり立ちこめる夜の離宮温泉――
蒼は姫と二人、ほかの皆は時間差で入るという謎の段取りにより、密やかな混浴が始まってしまう。
フィリア「……貴女の瞳、とても美しい蒼ですね。まるで夜空を映す宝石のよう」
蒼「そ、そんなストレートに……いや、姫、あまり寄られると……!」
フィリア「……ドキドキしますわ。貴女の手が、わたくしの頬に触れた時から……ずっと」
蒼(やばい……この雰囲気、押し倒されたら、俺……いや私……どっち!?)
そこに!
(バシャーーン!!)
紅「待ったああああああ!!!姫、ズルいぞ!!!」
楓「蒼ちゃんの初々しさは、皆の宝なんですぅーっ!」
ZERO「……お湯、全部跳ねた。補充要請」
蒼「お願いだから、もう少し静かに休ませて――っっ!!」
──この後、姫に好かれすぎた蒼は、離宮で寝所の警護(という名の混乱)に悩まされることになるのであった。