番外編 Episode「楓の暴走!おっぱいメガネ探偵大作戦!」
---
番外編 Episode「楓の暴走!おっぱいメガネ探偵大作戦!」
狙われた温泉宿――湯けむりの奥に潜む、怪しい影。そして、楓の眼鏡が今、真実を暴く!
---
蒼たち一行は、ひとときの休息を得るため、山奥の秘湯宿へと向かっていた。
「うわ~!温泉って聞くだけで、なんだか身体がほぐれてくるよねぇ~♪」
紅が軽やかに跳ねるように言えば、蒼は苦笑交じりに頷く。
「確かに、修行の疲れを取るには最適かも。でも、何か変だな……妙に警備が厳重っていうか」
すると――
「フフフ……それは当然ですっ!」
パァァンと音が鳴り、眼鏡がキラリと光を放つ。
「温泉と言えば……怪事件の宝庫!名探偵・楓の出番なのです!」
「……いや、誰も頼んでないぞ?」
ZEROの棒読みツッコミは、もはやいつもの風景。
楓はお湯に浸かりながら、露天風呂の岩陰でなにやらスキャンモードを起動していた。
「温泉内に、盗撮用の高性能式忍具を発見しましたぁ!」
「ちょっ、マジで!?」
蒼と紅が同時に身を隠す。バスタオルはすでにずぶ濡れ。
紅の胸がタオルから溢れんばかりに揺れており、蒼も「うわわっ」と目を逸らしながら顔を赤くする。
「犯人は……この中にいるっ!」
楓が指さしたのは――
「……私じゃないぞ」
「ZEROは絶対に違うわね。そんなことするタイプじゃないし、むしろ撮られたくないタイプ」
「……当然だ」
が、その時――
「ひゃんっ!お湯が……熱いっ!」
紅の足元で、突如吹き出す熱湯トラップ!
「これは……入浴感情センサー式罠装置!?まさか……感情の高ぶりが検知された!?」 「それ楓のセンサーじゃん!」
「しまった、私の新型機能が誤作動を……。ってコラァ!私の小槌が勝手に成長してるんだけどぉ!?何でバストマッサージモードになってるのっ!?」
湯船の中で、ハンマーがぐいんぐいんと揺れながら巨大化!
その先端が、蒼と紅の豊満なバストを無差別にアタックしはじめる!
「わぁぁぁっ!?ちょ、ちょっと!マッサージっていうかもう攻撃レベルっ!」
「んんっ、だ、だめぇっ!気持ちよくなっちゃ――って、違うっ!これは任務中なんだからっ!」
「暴走モードだーっ!」
「誰か止めてぇぇええ!」
――こうして、温泉宿は楓の暴走によって、一夜にして「女性専用・全自動バストケア湯治場」へと変貌を遂げた。
そして数日後。
なぜか3人とも、胸のサイズが若干アップしていたという――
「……本当に誰も止めなかったんだな」
ZEROの呆れた声が、どこか遠くから聞こえていた。