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55/56

第55話 親心

遺言書?

そんなものがあったんですか…




あまりに突然のことで

ブレッドはわずかに動揺している。


リサは

ブレッドの様子を気にしながら

その手を握りしめた。



フォード弁護士が

閉じられた封筒を開く。




私から

遺言書の内容について

ご説明いたします



フォード弁護士の言葉に

わずかに腰を上げて

ブレッドが座り直す。




まず

ワグナー家とフランル家の繋がりから

お話いたします


お二人もご記憶の通り

両家の住まいは隣同士で


親族以上の間柄だったと聞いております


両家には

ひとり息子とひとり娘がおり

いつしか両家では


将来の結婚相手


として

お二人の成長を見守っておられました


しかし

ワグナー家の突然の引っ越しにより

離れ離れになってしまったお二人でしたが


ご両家のご両親は

頻繁に連絡を取り合い


お二人の成長を

変わらず見守っておられたのです


フランル家のご両親が

お亡くなりになり


おひとりになってしまった

リサさんを

すぐにでも迎えたかった

ワグナーご夫妻でしたが


当時はまだ

引き継いだ事業の経営が安定しておらず


数年後

やっとリサさんを

迎えられると思った矢先


不幸な事故が起きてしまったのです




話を聞きながら

涙が溢れるリサの肩を

ブレッドが抱き寄せた。




飛行機に乗るため

万が一を考えて

ワグナーご夫妻は

この遺言書を残しました


それは

フランルご夫妻の

ご遺志を残される意味でもあったからです


まず

お二人のご結婚を望んでいらしたこと


そして

フランル家の隣の

かつて住んでいらした家に

引っ越すこと 


あとは

ブレッド氏に

事業を継いでいただくこと


大まかに

このようなことが

書かれております




もしかして

私の家のお隣に

引っ越してくる予定の方って…




はい

ワグナーご夫妻です


恐らく

ブレッド氏に事業を託し

ご夫妻は思い出の地で

晩年を過ごされたかったのだと思います




遺言書に

リサとの結婚を望むと書かれているのに


名家のご令嬢との

縁談を持ち込んだのは?




私の老婆心から

名家との繋がりを強くした方が良いかと思いました


でも

それは間違いだと気付き

リサさんとのお付き合いを

喜ばしく思っておりました




父から何か聞いていないか

おっしゃられたのは…




リサさんが


遺言書の内容について

お聞きになってはいないか確認させていただいたのです


改めて

失礼をお詫びいたします




いえ

そんな…




お二人が

ご結婚を決められたこと

これは

ワグナーご夫妻

フランルご夫妻の

長年の望みであったこと

それをお伝えしたくて

参りました




何も言わずに聞いていた

ブレッドとリサは

どちらともなく抱き合った。

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