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第52話 策略

リサとブレッドが

心のふれあいを

大切に過ごす日々の中


トレーシーの誕生日の日を迎えた


以前

パーティーのエスコートを頼まれ

渋々承諾していたブレッド


支度の時間中にも

それを後悔していた




リサ

本当にごめん


あぁ 気が進まない




電話で話しながら

ブレッドは愚痴る




そんなこと言わないで


お祝いの日なんだから


幼馴染みなんだもの

トレーシーさんも

一緒にお祝いしてほしいのよ




うん…


帰ったらまた

連絡するからね




ええ

いってらっしゃい 




表面ではなんでもない素振りをしていたリサ


内心はやはり気になっていた




大丈夫よ

彼女だって幼馴染み


ブレッドのこと

大切に思っているはず


悪いことなんてないわよ…きっと




そう

自分に言い聞かせて

気を紛らすように

お菓子作りに没頭した





パーティーは夕方から

格式あるレストランで

友人や知人を集めて

盛大に行われていた



トレーシーは

ワインレッドのイブニングドレスに身を包み


ブレッドのエスコートで

招待客に挨拶をしてまわる


すると

友人の中から




「トレーシー

 彼は婚約者なの?」




と投げ掛けられ




ご想像にお任せするわ

私の大切な人よ




言うと




「はっきり言ってしまえばいいのに」



「いっそ

 この場で婚約発表もしたら?」




など

あちこちから

冷やかしの声が上がった




笑顔でその声を聞いていたトレーシーは




そうねぇ

彼に聞いてみなくては




ブレッドの方に笑顔を向ける



ブレッドは

嫌な方向に流されているこの雰囲気を

どう修正したらいいか

咄嗟に考えた


そして




皆さんのお知りになりたいことは

トレーシーの幸せについてですね


僕は亡き両親の後

仕事を引き継いだばかりなので

いわば

新米なんです


こんな僕が

彼女の未来を担うのは

少々荷が重すぎます


彼女の輝かしい未来を思ったら

僕ではなく

彼女に相応しいお相手を

選ぶべきだと思います


僕にとっても

彼女は大切な幼馴染みですから


良き伴侶とお幸せになることを

心よりお祈りいたします




ブレッド自身

心の中でサムズアップをするほど

上手くその場をおさめた




トレーシーが

複雑な表情を浮かべて

鋭い視線を投げてきたが


そんなことはお構いなしに


早くパーティーがお開きにならないかと

時間をやり過ごすブレッドだった





リサはといえば


ブレッドがひたすら時間と闘う間


チョコレートケーキを焼くだけでは足りず


マドレーヌと

クッキーをも

作り上げていた

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