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第32話 前進3

しばらく考え込んでいたブレッドが

静かに語りかけた。




リサ


僕を想って 言ってくれたのだろうけど

はい そうですか と

了解できると思う?


僕はただの色恋沙汰を

楽しもうと思っている訳じゃない


リサと

人生を共にしたいと思っているんだ


縁談を薦められても僕にその気はない


僕にはリサだけだ




ブレッドの言葉がリサの胸を焦がす。



愛してる

リサは初めて そう実感した。



その上で

私はブレッドのために何ができるだろう



心の中の呟きが

思わず言葉で溢れた。




私がブレッドと一緒にいて

あなたのために何ができるのかしら




リサ


僕がリサに望むことは


僕の…

ずっと僕の傍にいてくれること




でも


ブレッドの立場でそれが許される?




事業のことを言ってるなら

そんな心配は無用だよ




会社に携わる人たちが

それで納得するかしら




僕の幸せを想ってくれる人なら

理解してくれるよ


それに

結婚を事業提携に使うつもりも

必要もない


プライベートの幸せがあってこそ

仕事にも打ち込める


心を無くしてまで

事業にのめり込むなんて

有り得ない


そんなことをしなくても

やれる自信もあるからね




ブレッドのビジネスマンとしての顔を

リサは初めて見た。


それは

二人で過ごすときとは違う

精悍で厳しい表情だった。


少し驚いたように

リサの青くて大きな瞳が

より一層 真ん丸になる。



それに気付いたブレッドは

すぐにいつもの柔和な表情になり




あっ

ごめん ごめん


強く言い過ぎたね



こわかった?




ううん

ちょっと驚いただけ


でも 素敵だった

社長としてのブレッドも



リサが俯きながら

照れくさそうに褒めた。




本当?

嬉しいなぁ


他の誰かに褒められるより

リサに言われのが一番嬉しいよ



そんなふうにいつまでも

傍で見つめていてくれないかな

僕を




リサはブレッドの瞳を見つめ

何も言わずに頷いた。




ありがとう リサ



ブレッドがリサの腕を掴んで

自分の胸に引き寄せた。




う~ん リサ…


どんなにこの瞬間を待ちわびたことか



ブレッドが

腕に力を込めて抱き締める。




もし訪ねて行っても

素っ気なくされたらどうしようって

何日も何日も悩んだんだ




クスッ

そんなわけないのに




だって

リサの気持ちがわからなかったから



リサはブレッドの腕から離れ

ブレッドの頬を手のひらで包み込む。




私はずっと言っていたわ


ブレッドが大好きよって




リサ

てっきり 幼馴染みとしてだと思ってたよ

そう言ったでしょ?




そうね

私がそう思わせたのよね


でも

本心を見抜いてくれなきゃ


全身で

ブレッドに恋してるのよって

叫んでいたのに




じゃ

今 言葉にしてほしいな




えっ?

そんな…


恥ずかしいから嫌よ



ブレッドの頬に触れていた手を離して

リサはブレッドに背を向けた。




リサ

こっちを向いて



リサの両肩を掴んで

ブレッドが自分の方を向かせた。




ブレッドはリサの瞳を愛しそうに見つめて優しく囁いた。



リサ

愛してる


君がいない時間なんて

考えられない




ブレッド


私も

私もあなたを愛してる


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