表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

23/56

第23話 迷い

リサの潤んだ瞳が揺れる。


ブレッドの唇が

リサの唇に再び重なった。


今度は食むように


何度も…熱く…


リサもまた熱く口づけを返す。


お互いの情熱のままに唇を求め合った。



ようやく離れた唇。


二人の気持ちは

同じくらいに昂っている。




リサ


帰らずに

僕の傍にいてくれないかな



ブレッドは

リサの両手を握りながら囁いた。


その言葉を聞いてリサは息を飲む。



そうだった


ブレッドにこんなことを

言わせてはいけなかった


私ったら雰囲気にまかせて

気持ちのままに熱くなりすぎてしまった




それはできないわ



気付かれないように

大きく息を吸うと

リサはきっぱりと言った。




ああ


帰らないで…は無理だったね




ううん

傍にいることもだわ


田舎のあの町が私の居場所なの

生活のすべてがあるんだもの




僕の傍には

リサの居場所は作れないのかな?




ごめんなさい




やっぱりダメかぁ




繋いだままの手を額にあてながら

ブレッドは肩を落とした。



その様子があまりに寂しそうで

リサの胸がキュンとした。


あなたの傍にいると言いたかった。


でも

彼の立場を考えると

自分の居場所などあるはずがないと思った。


それでも気が付いたら

リサは俯いたブレッドの頬に

口づけをしていた。




あなたの傍で

支えてくれる人が必ずいるはずよ


大丈夫だから

元気だして




リサ


さっきは

気持ちが通じ合ったと思ったんだけど


僕の勘違いだった?




たしかに

私の気持ちも高鳴ったわ


だって

こんなに素敵な男性にキスされたんだもの


言ったでしょ

私はブレッドが大好きなの


嫌いな人となら

あんなふうにならないわ



ブレッドの襟元に視線を落として

リサが言った。




でも




でも

愛じゃない?




う…ん



ブレッドは

わずかに首を横に振りながら

歪んだ微笑みを浮かべた。




困らせちゃったね


ごめん…




ううん




好きでいてくれるだけでも

良しとするかぁ



自分に言い聞かせるように呟いたブレッドの言葉。



それを聞いたリサは

複雑な気持ちになった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ