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第2話 記憶

連投です。

日付が変わり


事故の搬送患者の手術もすべて終わった。



事故の患者は

リサの病院の他に

4箇所でも受け入れていた。



リサの病院に搬送された患者は

すべて生存している。



だが

他院に搬送された患者の中には

残念ながら命を落とした人もいた。



テレビ等の報道も

事故の詳細を繰り返し伝えている。




長い1日を終え

リサは勤務交替をして帰宅した。



体はくたくたに疲れているので

ベッドに横になったが

頭の中が妙に冴えてなかなか眠れずにいた。



仕方がないので

テレビでも見ようとベッドを出る。



事故関連のニュースを見ると

亡くなられた乗客の中に

聞き覚えのある名前があった。


同姓同名か?

でも一人でなく夫妻だ

そんな偶然があるだろうか?


リサは食い入るようにテレビを見始める。


幼い頃にお隣に住んでいて

家族ぐるみで親交のあった

ワグナー夫妻だった。


まだ幼ない頃に

ワグナー一家は引っ越してしまったが


その後 数年は

クリスマスカードや電話などで

近況報告をしていた。


リサが母を亡くした時も

父を亡くした時も

葬儀の日には夫妻で参列してくれたが


それ以降は

時候の挨拶を手紙で交わしたくらいで

会うことはなかった



昨日 事故現場から搬送された患者を

目の前にしていたが


ワグナー夫妻の不幸を知って

急に事故が 身近に感じられた。



夫妻は 家業を継ぐために引っ越し

ホテル業を営んでいた。

リサより2歳年上の息子がいる。


リサはこの幼馴染みが大好きで

毎日一緒に遊んでいたので

彼が去っていったあと

しばらく家の中に閉じこもったままだったと

父から聞いたことがある。



リサは急に

この幼馴染みのことが気になり始めた。


彼は一緒に飛行機に乗ってはいなかったのか。


一人残されたなら

突然の事故で大きなショックを受けているだろうと。



それから

心の中でざわざわと心配が広がり

ほんのわずかしか

眠ることができなかった。




翌日の夕方 夜勤のリサは

事故で搬送された患者の名簿を

急いで見始めた。


だが 彼の名前はない。



他の4箇所の病院にも問い合わせたが

彼が病院に搬送された記録はなかった。


彼の無事がわかり

少しだけ胸を撫で下ろす。


ワグナー夫妻の搬送先をつきとめ

すでに病院から遺族の元へ

無言の帰宅をしたと聞いた。



彼を想うといたたまれず

その想いは日に日に募っていった。




事故から1ヶ月が過ぎた頃


リサは1週間の休暇をとった…

幼馴染みに会いにいくために。


気に入っていただけたらうれしいてす。

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